チョイス・ホテルズ、開発支出の減少分の大半をフランチャイズ加盟店への支払いが相殺
チョイス・ホテルズ・インターナショナルは、ホテルの所有者から、同社のブランドや予約システムなどを使うための料金を受け取り、収益の大半を得ている。2026年第3四半期には米国内のホテルの客室売上高が増え、同社はホテル開発と融資への支出を減らした。それでも、これらの支出から回収額を差し引いた額に、フランチャイズ加盟店の獲得・維持のための支払いを加えると、最初の9カ月で1億4,030万ドルに達した。前年同期は1億4,440万ドルだった。建物の保有を減らす取り組みは進んでいる。ただし、手元に残る現金を増やせるかどうかは、ホテル所有者を獲得する費用と、所有者から料金を回収できるかにも左右される。
分析対象期間:2026年9月30日までの四半期と9カ月間。調査の基準日:ニューヨーク時間の2026年11月3日。この分析で確認した最新の会社開示資料の日付は11月2日。
出典:チョイス・ホテルズの2026年第3四半期の様式10-Q報告書、6ページおよび31~32ページ、2026年11月2日付の決算発表資料の「資産の入れ替え」。支出の合計額の計算方法は以下に示す。
1. 客室稼働率の改善で料金収入が増える一方、米国内の客室数はほぼ横ばい
チョイスの米国事業の回復は、主にホテルの業績改善とロイヤルティー料率の上昇によるものだ。米国内のフランチャイズ網の客室数は、2025年9月からほぼ変わっていない。このため、当四半期に米国内のロイヤルティー収入が増えた要因としては、客室網の拡大より既存ホテルの業績が大きかった。
ホテルの所有者は通常、客室売上高の一定割合をチョイスに支払う。宿泊客の入った客室が増え、宿泊料金が上がると、その支払いの計算対象となる売上高も増える。第3四半期には、客室料金より稼働率の方が大きく改善した。ホテルの客室がより多く埋まったことが、回復の重要な要因だったと分かる。
| 米国の加盟ホテルの指標 | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 |
|---|---|---|
| 平均客室単価(米ドル) | $99.99 | $100.99 |
| 客室稼働率 | 60.3% | 61.9% |
| 販売可能な客室当たりの売上高(米ドル) | $60.28 | $62.56 |
| 平均ロイヤルティー料率 | 5.15% | 5.23% |
販売可能な客室当たりの売上高(RevPAR)は、空室も含めたすべての販売可能な客室に、客室売上高を割り振った額だ。これは3.8%上昇し、客室稼働率は1.6ポイント上がった。チョイスは、RevPARの上昇のうち0.4ポイントはFIFAワールドカップによるものだと説明した。米国内のロイヤルティー収入は1億2,670万ドルから1億3,210万ドルに増えた。ホテルの業績改善と料率の上昇がともに寄与した。
出典:2026年第3四半期の様式10-Q報告書、26~27ページの米国内のロイヤルティー収入と営業指標。料率と稼働率はそれぞれ四捨五入されているため、表示値を掛け合わせてもRevPARとは完全には一致しない。
今回の改善には、比較対象となる前年同期の不振も影響している。チョイスは2025年第3四半期、政府関係者と海外からの訪問客による需要の弱さを理由に、米国内のRevPARが3.2%低下したと報告していた。2026年の回復はチョイスだけにとどまらない。競合するウィンダムも同じ四半期に、稼働率と客室料金の改善を伴う米国内RevPARの6%上昇を報告した。両社が運営するホテルの構成は異なるため、この比較は需要が広く回復したことを裏付けるが、チョイスの市場シェアが変わったことまでは示さない。
出典:チョイスの2025年11月5日付決算発表資料の「財務業績」、ウィンダムの2026年10月21日付決算発表資料の「RevPAR」。
チョイスのホテルの中では、長期滞在型ホテルの業績が特に良かった。長期間滞在する宿泊客向けのホテルだ。米国内のRevPARは6.2%上昇した。中価格帯とその上位のホテルは3.6%、高価格帯以上のホテルは1.1%の上昇だった。
ブランドごとの客室数の増減にはばらつきがあった。ウッドスプリング・スイーツとエバーホーム・スイーツの米国内の客室は、前年から合計4,138室増えた。一方、コンフォートとクオリティ・インは合わせて4,788室減り、低価格帯のブランドも縮小した。そのため、新しいブランドで増えた客室は、まず他のブランドで減った分を補う必要があった。9月末の米国内の客室数は498,215室で、前年からわずか92室減った。
チョイスの世界全体の客室数が増えたのは、海外での拡大によるものだ。海外の客室数は7.3%増の162,399室となり、当四半期の海外ロイヤルティー収入は1,460万ドルから1,730万ドルに増えた。最初の9カ月間の海外ロイヤルティー収入には、2025年7月にチョイス・ホテルズ・カナダの残る半分の持ち分を取得し、同社の業績を連結したことも寄与した。カナダの客室は買収前から客室網の統計に含まれており、この買収自体で客室数が増えたわけではない。
出典:2026年第3四半期の様式10-Q報告書、注記12、20~22ページ。米国内のブランド別一覧と海外ロイヤルティー収入は27ページおよび30ページ。
今後の米国内での客室網拡大には、明るい兆しがある。当四半期に客室網から離れた客室は23%減った。また、既存の米国内ホテルがチョイスのブランドに転換する見込みの客室数は25,500室に達し、前年から29%増えた。既存ホテルの転換なら、新しい建物を建てる必要がない。それでも、当四半期に米国内で実際に開業した客室は、前年の4,800室から4,400室に減った。最初の9カ月間では17%増えていた。契約を結んだホテルが開業し、客室網に残り、料金を支払って初めて、契約は収益につながる。当四半期の客室数が横ばいだったことは、この動きがまだ追いついていないことを示す。
出典:2026年11月2日付決算発表資料の「主な内容」と「客室網の規模と開発」。
2. 利益の減少は事業の悪化を実態以上に大きく見せるが、費用の増加は現実
報告上の利益が減った主な要因は、前年の買収益と今年の撤退費用だ。前年には、チョイス・ホテルズ・カナダを完全子会社にした際の大きな会計上の利益が含まれていた。今年は、欧州での取引を取りやめた費用と、2軒のホテルの資産価値を帳簿上で引き下げた損失が含まれている。こうした違いが利益減少の大部分を説明するが、共通サービスの費用増加も利益を押し下げた。
| 連結業績(百万米ドル、株価収益と利益率を除く) | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 | 2025年最初の9カ月 | 2026年最初の9カ月 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 447.340 | 458.328 | 1,206.643 | 1,239.665 |
| 加盟・運営管理料 | 193.777 | 203.667 | 515.931 | 540.834 |
| 営業利益 | 142.416 | 106.479 | 346.945 | 270.651 |
| 営業利益率(計算値) | 31.8% | 23.2% | 28.8% | 21.8% |
| 純利益 | 179.996 | 57.912 | 306.264 | 142.554 |
| 純利益率(計算値) | 40.2% | 12.6% | 25.4% | 11.5% |
| 希薄化後の一株当たり利益(米ドル) | $3.86 | $1.28 | $6.52 | $3.12 |
出典:2026年第3四半期の様式10-Q報告書、3ページの連結損益計算書。利益率は、報告された利益を、立替費用の払い戻しに伴う売上高も含む報告上の売上高全体で割って計算した。
第3四半期の売上高は2.5%増え、加盟・運営管理料は5.1%増えた。米国内外のロイヤルティー収入と、加盟店向けのプログラムやサービスの料金が成長を支えた。一方、新規加盟料は減った。提携事業の売上高はわずかに減って2,830万ドルとなり、自社保有ホテルの売上高は3,810万ドルに増えた。ホテルが契約を早期終了した際に受け取る違約金も減った。この収入は950万ドルから330万ドルに減少し、契約の終了に伴って生じる収入の寄与が小さくなった。
出典:2026年第3四半期の様式10-Q報告書、3ページおよび26~28ページ、11月2日付の決算発表資料の「財務業績」。
前年との比較で最も大きな特殊要因は、チョイスが保有していたチョイス・ホテルズ・カナダの持ち分を再評価し、2025年に計上した1億2万5,000ドルの利益だった。この利益による営業上の現金収入はなく、課税対象にもならなかった。この利益が今年はなかったことが、2026年の利益減少と、当四半期の実効税率が14.7%から22.8%に上がった理由の一部となっている。税率の上昇は、税金の費用そのものが増えたことを意味しない。
2026年9月、チョイスは、主に賃借したホテルを運営する欧州の宿泊事業を買う権利を含む契約を終了するため、2,426万8,000ドルを負担した。経営陣は、撤退によって資金をフランチャイズ事業に振り向けたと説明した。この事業では、物件への投資のより多くをホテルの所有者が担う。また、チョイスはカンブリアのホテルとラディソンREDのホテルについて、現金支出を伴わない603万5,000ドルの減損損失を計上した。撤退には事業方針を変えるための実際の費用がかかった。減損は、両ホテルの価値が帳簿に記された額を下回ったことを反映する。
出典:2026年第3四半期の様式10-Q報告書、注記7および11~13、15ページおよび19~22ページ。経営陣による業績分析は28ページ。
チョイスの調整後純利益は、これらの項目に加え、ホテル所有者が資金を負担する共通サービスの損益や、同社が特定したその他の費用と利益を除いている。この基準では、当四半期の利益は7.2%増の1億530万8,000ドルとなった。一方、より長い期間では弱く、最初の9カ月間の調整後純利益は1.9%減の2億4,696万ドルだった。報告上の利益から調整後利益までの詳しい計算は、計算注記に示されている。調整後利益には利息費用と通常の減価償却・償却費がなお含まれ、自由に使える現金の額を示すものではない。
自社株買いも、一株当たりの業績を押し上げた。当四半期の希薄化後の株式数は46.461百万株から45.076百万株に減った。その結果、調整後の一株当たり利益は11.0%増え、調整後純利益より高い伸びとなった。9カ月間では、調整後純利益が減ったにもかかわらず、調整後の一株当たり利益は$5.36から$5.41に増えた。これは利益をより少ない株式数で割った結果であり、利益の総額が増えたことを示すものではない。
出典:11月2日付の決算発表資料、別紙6、2026年第3四半期の様式10-Q報告書、注記9、16ページ。一株当たり利益には、配当などを受ける権利のある譲渡制限付き株式に配分された利益も反映されている。
3. 建物への支出の減少分の大半は、加盟店への支払いに置き換わった
チョイスは成長のための支出の1つの形を減らす一方、別の形を増やしている。同社はこれまで、ホテルの開発、開発業者との共同投資、加盟店への融資を通じて、カンブリアとエバーホーム・スイーツの展開を支えてきた。経営陣は、長期のフランチャイズ契約を維持しながら、保有するホテルを売却する方針だ。これにより、物件に投じた資金を回収しつつ、将来の料金収入を保てる。
開発と融資への支出は大きく減った。ただし、チョイスはフランチャイズ契約を結んだり、既存ホテルに指定の改修を施したりする所有者にも支払いを行う。こうした奨励金は今、現金を使う一方、通常はその後の数年間にわたって売上高から差し引かれる。そのため、一般的な物件投資の項目に表れなくても重要だ。
| ホテル網を支える現金支出、百万米ドル | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|
| 自社保有ホテルへの投資、関連会社への出資、新規融資 | 181.663 | 60.909 |
| 差し引く額:融資の回収、資産売却代金、関連会社売却による分配金 | 99.653 | 24.610 |
| ホテル開発・融資の純支出 | 82.010 | 36.299 |
| フランチャイズ契約の奨励金支払い、払い戻し控除後 | 62.359 | 103.993 |
| 純現金支出の合計、計算値 | 144.369 | 140.292 |
計算上の注記:最初の行は、投資活動による現金の流れのうち、指定された3項目を合算したもの。次の行は、融資の回収、資産の売却代金、関連会社の売却による分配金を合算したもの。最初の行から次の行を引くと、経営陣が使う開発・融資支出の指標になる。これにフランチャイズ契約の奨励金支払いを加え、この記事ではホテル網を支える支出をより広く捉えている。事業の買収費用と、その他の不動産・設備への支出は含まない。また、会社が公表する非GAAP指標でもない。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、キャッシュフロー計算書、6ページ、経営陣による業績・財務状況の説明、31~32ページ。11月2日の決算発表資料の脚注2にある純資本支出の定義も参照。
開発・融資支出は4,571万1,000ドル減った。一方、フランチャイズ契約の奨励金支払いは4,163万4,000ドル増え、その減少分の大半を相殺した。このため、より広く捉えた支出の合計は2.8%の減少にとどまった。経営陣は奨励金支払いの増加を、9カ月間の米国内でのホテル開業数の増加と結び付けた。ただし、開業したホテルごとの費用は開示していない。支払いを増やした効果は、その結果として開業したホテルから時間をかけて手数料が入ることで表れる。
チョイス・ホテルズは、所定の条件でオーナーが契約から離脱したり、契約を解除されたりした場合、奨励金のうち返済免除がまだ確定していない額に利息を加えて返済を求めることができる。オーナーが契約を守り続ければ、合意した期間にわたって返済が免除される。したがって、この支払いが事業の利益につながるかは、当初の支払いに見合う手数料を得られるだけの期間、ホテルが加盟を続けるかにかかっている。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、19、32ページ。2025年のForm 10-K、注記6「無形資産」のフランチャイズ契約取得費用。11月2日の決算発表資料、「貸借対照表と資金繰り」。
フランチャイズ契約の奨励金支払いは、チョイス・ホテルズが保有する資産の構成も変える。会社は奨励金を資産として計上し、契約期間にわたって費用を認識するにつれて、その資産価値を徐々に減らす。フランチャイズ権、ブランド、これらの奨励金を含む無形資産は、償却などの変動を経て、12月から9月にかけて10億8,250万ドルから11億1,910万ドルに増えた。
建物や設備にも、なお多額の資金が使われている。その帳簿価額は追加投資にもかかわらず、6億4,930万ドルから6億4,510万ドルへ小幅に減った。ホテル資産の減損を含む減価償却などの変動が反映されている。買収先の識別可能な純資産を超えて買収に付けられた価値を示す「のれん」は、別に3億270万ドルあった。新たな減損はホテル資産に関するものだ。一方、のれんの増減には為替換算の影響が含まれる。
チョイス・ホテルズが投じている資金は、引き続き相当な規模にある。会社はカンブリアとエバーホームの開発事業に約6億5,200万ドルを投じたと報告し、通常は5年以内に、売却や回収を通じてその資金を再び使えるようにすることを目指している。これは経営陣の目標であり、ホテル向け融資や不動産売却の市場環境に左右される。製造業者と違い、チョイス・ホテルズには重要な棚卸資産の項目がない。資金面のリスクは主に、不動産、契約上の権利、奨励金、融資、ホテル事業への出資にある。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、貸借対照表、5ページ、注記12~13、22ページ、資金繰りに関する説明、31ページ。
4. 共通サービスへの支出と未回収の手数料が、現金面の効果を遅らせている
ホテルからの収入増は、まだ営業活動による現金収入の増加につながっていない。最初の9カ月に営業活動で得た現金は、34.0%減って1億2,191万4,000ドルとなった。開示資料によると、主な圧迫要因は、フランチャイズ契約の奨励金支払いの増加、欧州での契約解除に伴う支払い、費用をオーナーから回収する共通サービスの赤字拡大だった。
チョイス・ホテルズは、広告宣伝、予約、その他の共通サービスのために加盟ホテルのオーナーから資金を集める。この資金はホテル網のために使う必要があり、不足分は契約に基づいてオーナーから回収できる。ただし、支出と回収の時期はずれることがある。2026年の最初の9カ月には、回収対象となる費用が関連収入を9,210万ドル上回った。前年同期の超過額は4,423万ドルだった。
経営陣は、これらのサービスの収支が長期的には均衡すると見込む。それでも、赤字がある間はチョイス・ホテルズが不足分の資金を用意しなければならない。この赤字は現金の支出だけでなく、現金を伴わない項目も含む会計上の額であり、立て替えた現金の額とは一致しない。調整後利益の計算から赤字を除いても、資金を用意する必要はなくならず、いつ回収できるかも確定しない。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、6、19、25、32ページ。11月2日の決算発表資料、「非GAAP財務指標」。
顧客からまだ受け取っていない金額にも注意が必要だ。回収できないと見込む額を差し引いた売掛金は、主にホテルのオーナーが支払うべき手数料で、12月から9月にかけて2億750万ドルから2億8,600万ドルに増えた。ただし、季節の異なる時点を比べているため、この残高の変化だけで顧客の支払いが遅くなったとは言えない。
未払い金の損失見積もりは、回収をめぐる負担をより直接的に示す。チョイス・ホテルズは最初の9カ月に、回収できないと見込む額を4,640万ドル積み増し、回収分を差し引いて1,490万ドルの未払い金を帳簿から除いた。未払い金から差し引く損失見込み額である貸倒引当金は、5,120万ドルから8,260万ドルに増えた。
新たに計上した貸倒損失のうち、2,600万ドルは一般管理費に、2,040万ドルは回収対象の費用に影響した。経営陣によると、一般管理費に含まれる分は、2025年の同じ9カ月間と比べて1,360万ドル増えた。手数料収入が増える一方、未払い金で見込む損失も大きくなっている。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、注記3、11~12ページ、経営陣による業績・財務状況の説明、30ページ。損失計上額と帳簿から除いた額は四捨五入されている。両者のつながりは計算上の注記で説明する。
経営陣はこれまで、追加投資が限られるフランチャイズ事業から得た現金を、自社株買いと配当で株主に還元してきた。しかし、2026年の最初の9カ月には、不動産や設備を購入した後に残る現金が、株主への支払額を下回った。
| 現金の使い道、百万米ドル | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|
| 営業活動による現金収入 | 184.757 | 121.914 |
| 自社保有ホテルなどの不動産・設備への現金支出 | 112.234 | 63.145 |
| 支出後に残る現金、計算値 | 72.523 | 58.769 |
| 自社株買いへの現金支出 | 112.958 | 166.178 |
| 支払った現金配当 | 40.194 | 39.325 |
| 自社株買いと配当が残額を上回る額、計算値 | 80.629 | 146.734 |
計算上の注記:残額は、営業活動による現金収入から、自社保有ホテルなどの不動産・設備に投じた現金を引いた、簡易的なフリーキャッシュフローである。フランチャイズ契約の奨励金支払いは営業活動による現金支出なので、すでに計算に含まれている。関連会社への投資、融資、買収、売却代金は含まない。設備投資額は、現金の使い道を正の値で示している。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、キャッシュフロー計算書、6ページ。示したのは実際に支払った現金であり、決議した配当額や、決算発表資料にあるより広い範囲の自社株買い額ではない。経営陣が現金の配分について説明した理由は、同じ提出書類の24、31ページにある。
チョイス・ホテルズが利益を営業活動による現金に調整する計算では、前年のカナダ事業に関する利益を除き、減価償却費やその他の現金支出を伴わない費用を加え戻している。還付金と譲渡可能な税額控除を差し引いた法人税の現金支払いは、7,600万ドルから3,140万ドルに減り、現金面の負担を和らげた。それでも、運転資金の出入りが全体として前年ほど不利ではなかったにもかかわらず、営業活動による現金収入は減った。会社は投資、自社株買い、配当を続ける一方で、資金調達に頼った。この減少は、前年の買収に伴う現金を伴わない利益がなくなっただけでは説明できない。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、6ページ、資金繰りに関する説明、32ページ。利益から現金への調整計算の全体は結論の後に示す。
5. 借り入れで使える資金は増えたが、2029年に多額の借り換えが集中する
チョイス・ホテルズには多額の借入余力がある。ただし、9月の現金の一部は、すでに買収に充てる予定だった。現金は2025年12月の4,500万ドルから、9月には1億7,060万ドルに増えた。同じ期間に、負債の帳簿価額は19億1,000万ドルから21億8,000万ドルに増えた。決算発表資料によると、現金残高には、10月1日のハーベスト・ホスツ買収に先立つ借入金が含まれていた。
8月に、チョイス・ホテルズは5億ドルの期限付き融資を受けた。経営陣によると、これにより借り換え対象の負債に上乗せされる金利は0.15パーセントポイント下がり、必要に応じて借りられる融資枠にも再び余裕ができた。最初の9カ月には、新たな借り入れによる収入が4億9,950万ドル、融資枠での借り入れの純返済額が2億2,872万5,000ドルだった。このように借り入れは、手元資金を支えるとともに、事業で得た現金を超える支出にも使われた。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、5~6ページ、注記5。11月2日の決算発表資料、「貸借対照表と資金繰り」。
| 2026年9月30日時点の借入債務 | 元本、百万米ドル | 返済期限 | 金利条件 |
|---|---|---|---|
| 融資枠からの借り入れ | 約242.1 | 2029年6月 | 変動金利。四半期末の実効金利は5.01% |
| 新たな期限付き融資 | 500.0 | 2029年8月 | 変動金利。SOFRを選ぶ場合はSOFRに1.25パーセントポイントを上乗せ |
| 2019年発行の優先社債 | 400.0 | 2029年12月 | 年間の表面利率3.70% |
| 2020年発行の優先社債 | 450.0 | 2031年1月 | 年間の表面利率3.70% |
| 2024年発行の優先社債 | 600.0 | 2034年8月 | 年間の表面利率5.85% |
表には元本を示しており、まだ費用化されていない割引額や発行費用を差し引いた負債額ではない。返済義務に条件が付く経済開発向け融資185万ドルは含まない。SOFRは短期の市場金利を示す基準である。期限付き融資の9月30日時点の実効金利は4.95%だった。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、注記5、13~14ページ、負債に関する説明、33~35ページ、市場リスクの開示、37ページ。
既存の融資契約を延長するか借り換えなければ、約11億4,000万ドルの元本が2029年に返済期限を迎える。期限付き融資は満期に全額返済する必要があり、任意で設けられた1年間の延長には貸し手の同意が要る。融資枠の延長にも同意が必要だ。したがって、新たな借り入れで当面使える資金は増えたが、同じ年に多額の借り換えが必要になる。
3件の固定金利の社債では、定められた利率に基づき、年間6,655万ドルの利息を支払う必要がある。変動金利の借り入れにかかる利息は、これに加わる。最初の9カ月の支払利息は、主に借入額の増加により、6,746万8,000ドルから7,379万6,000ドルに増えた。チョイス・ホテルズの試算では、四半期末の変動金利が相対的に10%変わると、年間の支払利息は370万ドル変わる。これは金利の変化幅でおよそ半パーセントポイントに当たる。この試算は予測ではない。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、31ページ、33~37ページ。社債の利息は元本と定められた表面利率から計算した。変動金利の利息、融資枠の手数料、負債に関する費用の償却額は含まない。
四半期末の利用可能な資金は9億2,750万ドルだった。現金と、融資枠のうち未使用の借入可能額を合わせた金額だ。チョイス・ホテルズは融資契約の条件を守っていると報告した。借入額を契約上のルールに基づく利益と比べる指標は3.26倍で、通常の上限である4.5倍を下回った。一定の買収を行った場合は、所定の条件のもとで上限を一時的に5.5倍まで引き上げられる。この借入余力があれば、同社は手数料の回収や物件の売却を待てる。ただし、借り入れれば利息の支払いが増える。
株主資本は1億8,120万ドルから1億3,180万ドルに減った。株主資本とは、帳簿上の資産から負債を差し引いた残りを指す。同社は利益を上げたが、自社株買いと配当の決定による減少が、利益による増加を上回った。買い戻した株式は自己株式として保有し、従業員への株式報酬によってその一部が再び流通した。以下の照合では、これらの取引を事業で得た利益と分け、資産が負債と株主資本の合計に一致することを確認している。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、5、8、31、33ページ。11月2日の決算発表、「貸借対照表と流動性」。
6. 10月の取引は戦略を前進させる一方、開発事業に伴うリスクは残る
チョイス・ホテルズは一部の物件の所有を減らし、手数料収入と会費収入を得る事業へ資金を振り向けている。10月2日と10月22日に、カンブリア・ホテルとラディソンREDホテルをそれぞれ売却した。売却価格は経費控除前で2,770万ドルと800万ドルだった。経営陣は、両物件から得る現金の純額を合計約3,400万ドルと見積もり、どちらの物件でもフランチャイズ契約を維持した。これらの取引により、手数料収入を維持しながら物件に投じた資金を回収できる可能性がある。売却は9月30日より後に行われたため、9カ月間の投資活動によるキャッシュフローには含まれていない。
10月1日には、ハーベスト・ホスツも約1億3,000万ドルで買収した。価格には通常の調整が適用される。同事業は、キャンピングカーで旅行する人に、宿泊先として利用できる拠点のネットワークへのアクセスを有料で提供する。経営陣は、ホテルを購入せずに、チョイス・ホテルズの旅行者にこのサービスを紹介できるとみている。ハーベスト・ホスツは独立した事業として運営を続ける予定だ。会費制の事業が新たな収入源になる一方、買収には2件のホテル売却で回収する額を大きく上回る現金が必要となる。提出日時点で、買収に関する当初の会計処理は完了していなかった。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記14、22~23ページ。11月2日の決算発表、「資産の入れ替え」「買収」。9月30日の買収発表。
既存のホテル開発への支援を通じて、チョイス・ホテルズは引き続きホテル所有者の財務状態の影響を受ける。フランチャイズ加盟者への貸付金の純額は、返済もあって1億720万ドルから8,460万ドルに減った。しかし、予想される損失を差し引く前の貸付金のうち、約51.9%は支払期限から90日を超えて延滞していた。同社は4,290万ドルの貸付金について、利息収入の計上も停止していた。
こうした貸付金の担保となる物件の価値は重要だ。返済が担保に左右される3件の貸付金について、経営陣は、裏付けとなる資産で帳簿上の貸付金額のほぼ全額を担保できると判断した。この判断には、物件価値とキャッシュフローの見積もりを使っている。そのため、ホテルの売却が遅れたり物件の業績が弱まったりすると、回収額に影響する可能性がある。
これらの貸付金に対する予想損失の引当額は、貸付金全体が減ったにもかかわらず、870万ドルへとわずかに増えた。別に、ホテル事業への投資額は1億3,500万ドルから1億3,970万ドルに増えた。同社が9カ月間に計上した関連会社の損失の持ち分は1,430万ドルで、ホテル事業1件の持ち分を売却した際の損失380万ドルを含む。直接の建設支出が減っても、出資と貸し付けには事業上のリスクが残る。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記3~4、11~13ページ、および連結損益計算書、3ページ。関連会社の損益は、各事業の損益の総額ではなく、チョイス・ホテルズが計上した持ち分を示す。
チョイス・ホテルズは、所定の条件が満たされた場合に、ホテル事業の一部の債務を肩代わりすることも約束している。こうした限定的な保証により、同社の貸借対照表に計上された負債とは別に、元本を最大4,080万ドル支払う必要が生じ得る。さらに、未払いの一定の費用と利息も対象となる。経営陣は、これらの保証に基づく支払いが必要になる可能性は低いと判断した。運営を受託するホテルの所有者への所定の支払いを保証する別の契約では、帳簿に計上されていない負担の上限が1,820万ドルだった。どちらの金額も予想損失を示すものではないが、該当する条件が満たされれば現金の支出が生じ得る。
同社はまた、譲渡可能な太陽光発電の税額控除を購入する条件付きの約束を、2036年までに約1億7,900万ドル負っていた。経営陣は、購入した控除を連邦税の支払いに充てる見込みだ。したがって、この購入は税金の納め方に関するもので、ホテル建設への追加支出と同じものではない。効果を得られるかどうかは、契約条件と連邦税法上の適格性が引き続き満たされるかに左右される。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記11、18~19ページ。同じ注記には通常の事業活動に伴う訴訟も記載されている。経営陣と弁護士は、重大な悪影響が出るとは見込んでおらず、合理的に起こり得る損失額の範囲も数値で示していない。
チョイス・ホテルズは事務所、設備、土地も借りている。9月の貸借対照表には、翌年より後に支払期限が来るリース債務として1億230万ドルを計上していた。2025年12月31日付の最新の詳細な支払予定表では、2026年中の支払額が1,310万ドル、それ以降の全期間の支払額が3億6,550万ドルとされていた。この長期の合計額の多くは、残存期間が86年を超える土地のリースによるものだ。
会計上、遠い将来の支払いは現在の価値に換算すると小さくなる。その結果、12月の予定表に記載された債務の計上額は、翌年中に支払う分を含めて1億1,630万ドルとなった。割引前の大きな合計額は、数十年にわたる支払いを足したものだ。以前の予定表から支払いの時期は分かるが、更新後の9月時点の支払総額は示されない。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、5ページ。2025年のフォーム10-K、注記14「リース」、87~88ページ。
7. 見通しにはホテル需要の改善と支出圧力の継続がともに表れている
経営陣は客室収入が伸びると見込む一方、共通サービスの支出は引き続き関連収入を上回ると予想している。
経営陣によると、サービスへの支出増は、ホテル所有者向けのツールや、より多くの宿泊客を呼び込むためのシステムを支えるものだ。これらの改善によってフランチャイズ網を強くする狙いがあるが、期待する効果より先に支出が発生する。
経営陣は、米国の通年のRevPAR(販売可能な客室当たりの収入)の伸び率予想を、従来の0%~1.25%から1.5%~2.5%に引き上げた。年末までの米国内の客室数の純増率は約1%を見込む。一方、報告ベースの純利益予想は2億3,000万ドル~2億4,100万ドルから1億7,800万ドル~1億8,500万ドルに引き下げた。主な理由は広告宣伝費と予約関連費用の増加だという。欧州での契約終了に伴う費用、ホテルの減損、関連会社の利益の低下、利息の増加も影響した。更新後の見通しには、需要の改善と支出の増加がともに表れている。
修正後の予想では、通年で、払い戻し対象となる費用が関連収入を1億3,500万ドル上回るとしている。9月までにすでに計上した不足額は9,210万ドルだった。つまり経営陣は、第4四半期に共通サービスの収支差が解消するとは見込んでいない。一方、開発関連の支出から回収額を差し引いた通年の金額は、追加のホテル売却がないと仮定して、約2,000万ドルを見込む。2025年の1億340万ドルから減る計算だ。この指標には、フランチャイズ加盟者への奨励金とハーベスト・ホスツの買収は含まれない。
出典:11月2日の決算発表、最高経営責任者の声明、「見通し」、脚注2、添付資料7。これらは経営陣の予想で、10月1日以降のハーベスト・ホスツと、2件のホテル売却を織り込んでいる。
8. チョイス・ホテルズの回復は手元資金の増加につながる必要がある
ホテル事業は改善しているが、現金の必要額を幅広く減らす取り組みはまだ完了していない。米国内のホテルの稼働率上昇、ロイヤルティー料率の上昇、契約から離れる客室の減少、海外展開が、今後の手数料収入を支える。10月の物件売却は、フランチャイズ関係を維持しながら、物件に投じた資金を回収できることを示した。
次に重要なのは、加盟ホテルを維持し、新たに開業させながら、奨励金の支出や未回収の手数料に追加のロイヤルティー収入の大半を吸収されないようにすることだ。手数料の回収が進み、さらに物件を売却できれば、現在の需要回復を資金面の余裕につなげられる。ホテル所有者への資金支援が増え続ける場合は、客室収入が伸びるだけでは足りない。同社は借り入れに頼り、買収、投資、株主への還元の間で資金の使い方を選ぶ必要がある。
報告の基準と計算に関する注記
報告の基準:この分析には、チョイス・ホテルズ・インターナショナルとその子会社の、監査を受けていない米国会計基準に基づく連結財務諸表を用いた。CIKは0001046311。対象は2026年9月30日を期末とするフォーム10-Qで、提出番号は0001046311-26-000033、提出日は2026年11月2日だ。四半期の比較は7月から9月まで、累計の比較は1月から9月までを対象とする。貸借対照表は2026年9月30日と2025年12月31日を比較した。ドルは米ドルを指す。財務数値の比較には、この提出書類の連結数値を用いた。SECの構造化された財務データについて、報告日、単位、提出番号が一致することを確認した。
11月2日の決算発表は、提出番号0001046311-26-000030の添付資料99.1だ。経営陣の予想、事業の統計値、調整後の数値との照合が記載されている。10月の取引は期末後の出来事であり、9月の業績には含まれない。確認できた最新の会社開示の日付は11月2日で、調査の締め切りの1日前だった。
出典:SECの会社提出記録。SECの会社財務データ。対象のフォーム10-Q。決算発表。
計算に関する注記:調整後利益。表では、報告された純利益に、経営陣が指定した調整額を加えている。費用と利益に関する調整額は税引き前で、最後の税金の行に調整全体への税金の影響を示した。契約終了費用や減損について、個別の税引き後の金額は仮定していない。カナダ事業の再評価益は非課税だった。プラスの調整は調整後利益を増やし、マイナスの調整は減らす。
| 純利益の照合、百万米ドル | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|---|---|
| 報告された純利益 | 179.996 | 57.912 | 306.264 | 142.554 |
| カナダ事業の再評価益を除外 | -100.025 | 0.000 | -100.025 | 0.000 |
| 資産売却益を除外 | -0.713 | 0.000 | -0.713 | 0.000 |
| ホテルの減損を加算 | 0.000 | 6.035 | 0.000 | 6.035 |
| 関連収入を上回る払戻対象費用を加算 | 14.834 | 19.876 | 44.230 | 92.100 |
| 企業結合・調査・移行費用を加算 | 1.494 | 3.214 | 1.940 | 3.986 |
| 事業再編費用と役員退職費用を加算 | 0.497 | 5.047 | 4.799 | 7.585 |
| 全社システム導入費用を加算 | 1.587 | 0.086 | 3.653 | 0.445 |
| 関連会社の売却損を加算 | 0.000 | 3.805 | 0.000 | 3.805 |
| 共同事業の設立費用を加算 | 6.498 | 0.000 | 6.498 | 0.000 |
| 欧州での契約終了費用を加算 | 0.000 | 24.268 | 0.000 | 24.268 |
| 調整に伴う税金の影響 | -5.924 | -14.935 | -14.977 | -33.818 |
| 調整後純利益 | 98.244 | 105.308 | 251.669 | 246.960 |
払い戻し対象費用の調整額は、費用から関連収入を差し引いている。2026年第3四半期は1億9,281万2,000ドル − 1億7,293万6,000ドルで、前年は1億8,426万8,000ドル − 1億6,943万4,000ドルだった。2026年の9カ月間は5億5,226万4,000ドル − 4億6,016万4,000ドルで、前年は5億443万7,000ドル − 4億6,020万7,000ドルだった。こうした調整で期間ごとの比較はしやすくなるが、対象には現金支出も含まれる。調整後の利益が今後も続くことを示すものではない。
出典:11月2日付の決算発表資料、添付資料6。税務上の扱いはフォーム10-Qの注記7。
計算上の注記:利益から営業キャッシュフローへの調整。減価償却費は過去の支出を期間に分けて費用にするため、利益を減らすが、当期に同じ額を再び支払うわけではない。キャッシュフロー計算書ではこの費用を利益に加え戻し、当期に支払ったフランチャイズ加盟店向けの奨励金や、営業に関わる残高の増減を反映する。
| 連結利益から営業キャッシュフローへの調整、単位:百万ドル | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|
| 純利益 | 306.264 | 142.554 |
| カナダ事業の買収益を除く(現金収入なし) | -100.025 | 0.000 |
| 開示された3項目の減価償却費を加算 | 82.247 | 97.694 |
| その他の利益・現金調整、純額 | 19.306 | 33.824 |
| 加盟店向け奨励金の支払い、純額 | -62.359 | -103.993 |
| 運転資本などの増減 | -60.676 | -48.165 |
| 営業キャッシュフロー | 184.757 | 121.914 |
2026年の減価償却費の合計は、通常の費用5,056万7,000ドル、払い戻し対象費用に含まれる1,707万6,000ドル、加盟店向け奨励金の償却費3,005万1,000ドルを足した額だ。2025年の内訳は4,293万2,000ドル+1,429万5,000ドル+2,502万ドル。その他の調整には、減損、資産売却益、現金支出を伴わない報酬とその他の費用、現金の動きを伴わない利息・投資関連項目、繰延税金、関連会社の損失から分配金を差し引いた額を含む。いずれもキャッシュフロー計算書に記載された符号付きの金額を使う。合計は2026年に3,382万4,000ドル、2025年に1,930万6,000ドル。現金で支払う税金の節約額を、この調整に重ねて加算することはしない。
期首の現金4,499万7,000ドル+営業活動による流入1億2,191万4,000ドル−投資活動による流出6,314万3,000ドル+財務活動による流入6,724万8,000ドル−為替の影響42万2,000ドル=期末の現金1億7,059万4,000ドル。この計算書は現金と現金同等物の増減を示し、使途が制限された現金を別項目としては示していない。投資活動には有形固定資産への支出、関連会社への拠出、貸付けを含み、回収額などを差し引く。財務活動には借入れ、返済、発行費用、自己株式の取得、配当、ストックオプションの行使による入金を含む。
出典:2026年第第3四半期のフォーム10-Q、連結キャッシュフロー計算書、6ページ。
計算上の注記:債権と株主資本。返済期限を90日超過した貸付金は4,843万3,000ドルで、予想損失を差し引く前の貸付金9,333万1,000ドルのうち、4,843万3,000ドル÷9,333万1,000ドル×100=51.9%を占めた。
手数料債権の総額は、貸倒引当金を差し引いた債権額に、その引当金を足した額だ。2026年9月は2億8,596万6,000ドル+8,264万9,000ドル=3億6,861万5,000ドル、2025年12月は2億749万1,000ドル+5,118万9,000ドル=2億5,868万ドルとなる。手数料債権の引当金は3,146万ドル増えた。開示された概数では、引当金の繰入額4,640万ドルから正味の償却額1,490万ドルを引くと、増加額は3,150万ドルになる。正確な残高の増減との差4万ドルは、開示額の丸めで説明できる範囲にあり、別の経済的な調整があったとは推定しない。貸付金の引当金は、期首残高848万1,000ドル+繰入額25万6,000ドル=期末残高873万7,000ドルと正確に一致する。
| 2026年の最初の9カ月における株主資本の増減、単位:百万ドル | 増減額 |
|---|---|
| 期首の株主資本 | 181.229 |
| 利益剰余金に加えた純利益 | +142.554 |
| 利益剰余金から差し引いた決議済み配当 | -38.916 |
| 払込資本に加えた株式報酬関連額 | +2.553 |
| 株式報酬に伴い交付した自己株式 | +14.427 |
| 株主資本に計上した自己株式取得 | -166.325 |
| 為替による包括損失 | -3.764 |
| 期末の株主資本 | 131.758 |
利益剰余金は23億1,803万1,000ドル+1億4,255万4,000ドル−3,891万6,000ドル=24億2,166万9,000ドルとなる。払込資本は4億648万ドルに増えた。取得原価で計上した自己株式の残高は、−25億3,637万3,000ドルから−26億8,827万1,000ドルへとマイナス幅が広がった。普通株式の額面価額は95万1,000ドルで変わらなかった。その他の包括損失累計額は530万7,000ドルから907万1,000ドルに増え、その全額が為替項目によるものだ。
発行済み株式数は95,065,638株で変わらなかった。流通株式数は、期首の45,996,087株+株式報酬に伴う279,603株−自己株式として取得した1,630,186株=期末の44,645,504株となる。これは自己株式の取引であり、株式の消却ではない。株式報酬費用の総額は1,537万1,000ドルで、2025年の最初の9カ月の3,257万6,000ドルと比べられる。この費用額は株主資本の増減額とも、現金支出を伴わない報酬とその他の費用をまとめたキャッシュフロー計算書の項目とも異なる。
資金配分の分析には、キャッシュフロー計算書に記載された自己株式取得額1億6,617万8,000ドルと配当支払額3,932万5,000ドルを使う。株主資本に計上された取得額と決議済み配当額は、計上基準と時期が異なる。決算発表資料に記載された概数の自己株式取得額1億7,200万ドルには、源泉徴収やストックオプションの行使に伴って従業員から買い取った株式も含まれるため、実際の現金支払額の代わりには使わない。
出典:2026年第第3四半期のフォーム10-Q、5~8ページ、注記3および8、自己株式取得に関する説明は35ページ。11月2日付の決算発表資料、脚注3。
計算上の注記:9月の貸借対照表では、負債30億717万6,000ドル+株主資本1億3,175万8,000ドル=資産31億3,893万4,000ドルとなり、金額が一致する。12月の貸借対照表でも、負債27億3,697万4,000ドル+株主資本1億8,122万9,000ドル=資産29億1,820万3,000ドルとなり、金額が一致する。
計算上の注記:ブランド別の変化。米国内の客室数は、ウッドスプリング・スイーツが2,985室、エバーホーム・スイーツが1,153室増え、合計で4,138室増えた。コンフォートは1,853室、クオリティ・インは2,935室減り、合計で4,788室減った。比較した時点は2026年9月30日と2025年9月30日だ。
出典:2026年第第3四半期のフォーム10-Q、米国内のホテル数・客室数の表、27ページ。
計算上の注記:見通しと比率の比較。見通し上の払い戻し対象費用の不足額は、費用7億3,420万ドル−収入5億9,920万ドル=1億3,500万ドルとなる。ここから、実績である最初の9カ月の不足額9,210万ドルを差し引くと、経営陣の通期見通しが達成される場合、暗に見込まれる第第4四半期の不足額は4,290万ドルとなる。伸び率は、後の期間の金額を比較対象となる前の期間の金額で割り、1を引いて求める。客室稼働率、ロイヤルティー料率、利益率の変化はパーセントポイントの差であり、増減率ではない。加盟ホテル網を支えるための支出の減少率は、概数で(1億4,029万2,000ドル÷1億4,436万9,000ドル−1)×100=−2.8%となる。
出典:11月2日付の決算発表資料、添付資料7。フォーム10-Qのキャッシュフロー計算書、6ページ。
このレポートは、事業と財務の情報を一般的な理解のために提供する。投資助言ではない。