キンバリー・クラーク、売上成長は鈍化も経費削減と関税の払い戻しで営業利益が増加
キンバリー・クラークは、おむつやティッシュ、失禁ケア用品などの日用品を小売業者や業務用の顧客に販売している。2026年第2四半期は、経費削減と1回限りの関税の払い戻しに支えられ、営業利益が6.9%増えた。一方、為替変動や事業売却・撤退の影響を除いた売上高は0.1%減った。取引に伴う税金で四半期の純利益は減少した。売上成長の鈍化と、計画中のケンビュー買収によって、支出の管理と資金の確保も一段と重要になっている。
分析対象期間:2026年4月~6月。1月~6月の実績とも比較する。情報の基準日:2026年8月4日。提出書類と決算発表の日であり、それ以降の動きは含めない。
1. 売上の伸びは為替に支えられ、2件の混乱で出荷が減少
第2四半期の売上の勢いは、上半期全体より弱かった。公表された売上高はわずかに増えたが、為替の押し上げ効果はその増加幅を上回った。キンバリー・クラークの「オーガニック売上高」は、為替換算と撤退した事業の影響を除く指標だ。継続している事業の売上を判断するのに役立つ。
| 継続事業、特記なき限り単位は百万ドル | 2025年第2四半期 | 2026年第2四半期 | 2025年上半期 | 2026年上半期 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,163 | 4,189 | 8,217 | 8,352 |
| オーガニック売上高の前年比伸び率 | — | -0.1% | — | 1.2% |
| 売上総利益 | 1,456 | 1,603 | 2,965 | 3,137 |
| 営業利益 | 592 | 633 | 1,223 | 1,386 |
| 営業利益率(算出値) | 14.2% | 15.1% | 14.9% | 16.6% |
| 継続事業の親会社帰属純利益 | 441 | 405 | 905 | 969 |
| 継続事業の希薄化後の一株当たり利益、ドル | 1.33 | 1.22 | 2.72 | 2.91 |
出典:2026年第2四半期のForm 10-Q、損益計算書、注記6、経営者による分析の「連結業績」とオーガニック売上高の調整表。ダッシュは、前年の伸び率をここに示していないことを表す。
第2四半期は、為替が公表売上高の伸び率を1.1ポイント押し上げた。出荷量は0.1ポイント、値下げは0.5ポイント、事業撤退は0.4ポイント、それぞれ伸び率を押し下げた。販売した製品の構成の変化などは0.4ポイント押し上げた。これらは端数処理後の数値のため、合計は公表された増収率の0.6%と正確には一致しない。上半期は出荷量が1.3ポイント押し上げており、6カ月間の売上がより強かった理由の一つとなっている。
公表売上高の伸びも鈍化した。上半期の合計から第2四半期を差し引くと、第1四半期の売上高の伸び率は2.7%となり、第2四半期の0.6%を上回る。この比較は、キンバリー・クラークが販売した商品の金額の伸びを示す。一方、前述の出荷量は送り出した商品の量の変化を示す。どちらの指標からも、家庭が実際に何を買ったかは直接分からない。
北米のオーガニック売上高は、四半期に0.7%減った。経営陣によると、小売業者の在庫調整が伸び率を1.0ポイント、ロサンゼルスの配送センターで起きた火災がさらに0.8ポイント押し下げた。小売業者は店頭の商品を売りながら、発注を減らすことがある。会社の出荷量を読むうえで、この違いは重要だ。火災は別途、供給を妨げた。
海外パーソナルケア事業のオーガニック売上高は1.0%増えたが、中国での不振が伸びを抑えた。経営陣によると、ソーシャルメディア上のおむつの品質に関する疑惑が、海外事業のオーガニック売上高の伸び率を1.4ポイント、全社では約0.5ポイント押し下げた。また、政府認定の第三者機関による検査で、製品の品質と安全性が確認されたと述べた。検査については会社側の説明だ。財務面で明らかなのは、売上が影響を受け、経営陣が当面はさらに悪影響が出ると見込んでいたことだ。
出典:Form 10-Q、経営者による分析の「中国におけるソーシャルメディア上の混乱」、売上の増減要因、事業別の説明、21~27ページ。
P&Gの業績は、キンバリー・クラークの中国での不振を業界全体の問題だけで説明する見方とは一致しない。同じ4月~6月の四半期に、プロクター・アンド・ギャンブルはベビーケア事業のオーガニック売上高が一桁台前半の伸びとなったと発表した。中国を中心とする出荷量の増加と、販売した製品の構成の好転がけん引し、値下げが一部を相殺した。一方、より広いベビー・フェミニン・ファミリーケア部門のオーガニック売上高は2%減った。両社では製品や地域ごとの売上の比重が異なるため、市場シェアを直接計算することはできない。それでもP&Gの業績は、キンバリー・クラークの中国での不振が単に業界全体のおむつ需要の落ち込みによるものではないことを示唆する。
出典:P&Gの2026年度第4四半期決算発表、「4月~6月の四半期の説明」、ベビー・フェミニン・ファミリーケア部門。P&Gの会計年度第4四半期は、キンバリー・クラークの暦年第2四半期に当たる。
事業上の課題は、北米で配送と小売業者からの発注を回復させるとともに、中国で信頼を取り戻すことだ。為替が有利に働くだけでは、どちらの課題も解決しない。
2. 製造工程の改善が寄与、調整後利益にも1回限りの効果
利益の改善は売上よりはっきりしているが、関税の払い戻しも前年との比較を押し上げた。キンバリー・クラークによると、生産性向上による削減額は四半期で約1億2,000万ドル、上半期で2億3,500万ドルだった。これらは、値下げや製品・供給網への支出などによる負担を差し引く前の額だ。
キンバリー・クラークは、生産費用を払った後、売上からより多くを利益として残した。四半期の売上総利益率は35.0%から38.3%に上がった。この改善の一部は、事業改革プログラムに伴う費用が減ったことによる。その費用の影響を除くと、表に示すように改善幅は小さくなる。
| 継続事業、第2四半期、特記なき限り単位は百万ドル | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 公表売上総利益 | 1,456 | 1,603 |
| 生産費用に含まれる事業改革費用を加算 | 82 | 22 |
| 会社調整後の売上総利益 | 1,538 | 1,625 |
| 利益率の計算に用いた売上高 | 4,163 | 4,189 |
| 公表売上総利益率 | 35.0% | 38.3% |
| 調整後売上総利益率 | 36.9% | 38.8% |
計算上の注記:いずれも税引き前の数値。各売上総利益率は、対応する売上総利益を売上高で割って算出した。調整後の数値にも関税の払い戻しは含まれる。
提出書類の利益に関する説明では、払い戻し単独の寄与額は示されていない。開示された生産性向上による経費削減は、事業運営の効率が改善したという見方を裏づける。ただし、払い戻しがなければ利益がどれだけ増えたかは切り分けられない。
出典:Form 10-Q、注記2、経営者による分析の「売上総利益と営業利益」、調整後売上総利益の調整表。
事業別の数値から利益を稼いだ部門が分かる。ただし、全社の利益を求めるには本社部門の費用も含める必要がある。
| 第2四半期、単位は百万ドル | 2025年の売上高 | 2026年の売上高 | 2025年の営業利益 | 2026年の営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| 北米 | 2,730 | 2,698 | 655 | 725 |
| 海外パーソナルケア | 1,433 | 1,491 | 182 | 186 |
| 本社部門・その他 | — | — | -245 | -278 |
| 継続事業の連結合計 | 4,163 | 4,189 | 592 | 633 |
出典:Form 10-Q、注記9。事業別利益には、特定の本社費用、取引関連費用、事業改革費用を含めていない。最終行にはそれらを含める。
北米では売上が減り、広告費も増えた。それでも生産性向上と関税の払い戻しによって、四半期の利益改善の大部分を生み出した。海外事業の利益の増加は400万ドルにとどまった。経営陣の推計では、中国での混乱が海外事業の利益の伸び率を4.4ポイント押し下げた。これは利益の伸び率への影響であり、営業利益率が4.4ポイント低下したという意味ではない。
経営陣は、需要を促すために経費削減で得た資金の一部を使っている。2事業の合計で、上半期の広告・販促費は5億3,800万ドルから5億7,800万ドルに増えた。北米では新製品の販売を支えるため、値下げも行った。こうした支出は顧客を呼び込むためのものだが、全社の売上高が力強く伸びるには至っていない。生産性向上による経費削減と関税の払い戻しが、追加支出を吸収する助けとなった。
出典:Form 10-Q、注記9、経営者による分析の事業別の説明。
今年は、公表利益と調整後利益の違いが特に重要だ。買収に伴う支出は公表利益を減らし、保険金の受け取りとブラジルの事業税に関する税額控除は増やした。経営陣は、事業改革費用とともに、これら3項目をすべて調整後の数値から除いている。
| 継続事業の営業利益の調整額(税引き前、単位:百万米ドル) | 第2四半期 2025 | 第2四半期 2026 | 上半期 2025 | 上半期 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 報告上の営業利益 | 592 | 633 | 1,223 | 1,386 |
| 事業改革費用を加算 | 121 | 54 | 196 | 105 |
| ケンビュー買収費用を加算 | 0 | 109 | 0 | 157 |
| ブラジルの事業税控除を除外 | 0 | -39 | 0 | -39 |
| 保険金収入を除外 | 0 | 0 | 0 | -120 |
| 経営陣による調整後の営業利益 | 713 | 757 | 1,419 | 1,489 |
出典:Form 10-Qの経営陣による業績と財務状況の説明、「非GAAP財務指標の概要」、30ページ。2025の事業改革費用の合計には、四半期の100万ドルと上半期の300万ドルの営業外費用も含まれる。この営業利益の調整表には含めていない。
調整後営業利益は四半期で6.2%、上半期で4.9%増えた。ただし、この数字には関税の払い戻しが含まれるため、「調整後」の利益がすべて繰り返し得られるわけではない。一方、改善自体には根拠がある。会社はマーケティングや事業運営の変更に資金を充てながら、開示した生産性向上による大きな節約を実現した。
3. 取引に伴う税負担で、営業利益が増えても四半期利益は減少
四半期利益が減った主な理由は、営業利益の減少ではなく、税負担と事業分離にある。継続事業の持分法適用会社の利益を含めない税引き前利益は、5億1,300万ドルから5億7,200万ドルに増えた。しかし、法人税費用は1億1,600万ドルから2億1,700万ドルに増え、実効税率は22.6%から37.9%に上がった。
個別に示された税項目で最も大きかったのは、親会社に戻す予定の海外ティッシュ事業の利益に対する8,700万ドルで、前年は1,000万ドルだった。キンバリー・クラークは事業分離の準備を進める中で、これに伴う将来の納税義務を計上した。この税負担は、分離する事業に関わるものだが、継続事業に計上されている。
持分法適用会社からの利益は4,700万ドルから5,500万ドルに増え、税負担増の影響を一部和らげた。非支配株主持分を差し引いた継続事業の四半期利益は、4億4,100万ドルから4億500万ドルに減った。キンバリー・クラークに帰属する継続事業の利益は、継続事業の売上高10.6セント当たり9.7セントに減った。算出した純利益率でみると、10.6%から9.7%への低下となる。希薄化後の平均株式数は両四半期とも333.3百万株で、株式数の減少が一株当たり利益の結果を生んだわけではない。
出典:Form 10-Qの損益計算書、注記6、調整後実効税率の調整表(31ページ)。
非継続事業として別に報告される海外ティッシュ事業は、前年の税引き後利益6,800万ドルに対し、四半期に税引き後損失6,000万ドルを計上した。税引き前には7,000万ドルの利益を上げたが、法人税費用1億3,000万ドルを計上した。経営陣は、グループ内の知的財産取引を含む分離に向けた組織再編に関連して、正味1億700万ドルの税負担を別に示した。これらの税負担は、税引き前には黒字だった事業が税引き後には赤字となった理由の一部を説明する。四半期の分離費用も3,300万ドルから7,200万ドルに増えた。
こうした影響により、キンバリー・クラークに帰属する四半期の利益総額は5億900万ドルから3億4,500万ドルに減った。上半期には、同社に帰属する継続事業の利益が9億500万ドルから9億6,900万ドルに増えた一方、帰属する利益総額は10億7,600万ドルから10億1,000万ドルに減った。したがって、「利益が増えたか」への答えは、売却する事業を含めるかどうかで変わる。
出典:Form 10-Qの注記3と6、経営陣による業績と財務状況の説明の「非継続事業の税引き後損益」(25ページ)。
報告上の前提:分離する事業が売却目的保有に分類されると、キンバリー・クラークはその長期資産について減価償却費と償却費の計上を停止した。通常、これらの費用は資産の取得費用を使用期間にわたって配分するものだ。計上されなくなったことは、利益の比較を押し上げた。上半期の費用は2025の6,800万ドルに対し、2026にはゼロだった。
調整後利益から除外しても、これらは事業を変えるために実際にかかる費用だ。以下の調整後の比較は、費用がかからないものとして扱わずに、事業運営の成績と分けて見るためのものだ。
| 継続事業の希薄化後一株当たり利益の調整額(税引き後、単位:米ドル/株) | 第2四半期 2025 | 第2四半期 2026 | 上半期 2025 | 上半期 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 報告上の一株当たり利益 | 1.33 | 1.22 | 2.72 | 2.91 |
| 事業改革 | 0.27 | 0.12 | 0.50 | 0.22 |
| ケンビュー買収 | 0 | 0.30 | 0 | 0.43 |
| ブラジルの事業税控除 | 0 | -0.10 | 0 | -0.10 |
| 保険金収入 | 0 | 0 | 0 | -0.32 |
| 海外ティッシュ事業の還流利益への税 | 0.03 | 0.26 | 0.03 | 0.26 |
| 経営陣による調整後の一株当たり利益 | 1.63 | 1.80 | 3.25 | 3.40 |
出典:Form 10-Qの調整後一株当たり利益と税額の調整表(30~32ページ)。調整には各国・地域で適用される税務上の扱いを用い、端数処理も含む。関税の払い戻しは除外していない。
4. 現金収支の時期と保険金収入が投資増を支えた
上半期の営業活動による現金収入で、設備投資と親会社の現金配当を賄えたが、余裕はわずかだった。純利益の総額は減ったものの、営業活動による現金収入は5億5,600万ドル増えた。数字上で最も大きく変わったのは運転資本だった。これは顧客への請求額、在庫、仕入先などへの未払額を通じて、日々の事業運営に結びつく現金を指す。こうした残高の変化によって、前年は4億7,100万ドルの現金が使われたが、当期は3億9,900万ドルの現金が生まれた。
経営陣は現金収支の改善について、主に保険金の支払いを受けたことと、運転資本の好転によるものと説明した。運転資本には支払い時期の違いや報奨金の支払い減も一部影響した。これらによって、売上高が大きく伸びなくても使える現金が増えた。提出書類は、顧客からの代金回収が速まったことを要因として個別に示していない。また、時期による現金収支の改善を、繰り返し得られる成長の源泉とみなすことはできない。
設備投資後に残る現金が増加
| 非継続事業を含む連結の現金収支と使途(単位:百万米ドル) | 上半期 2025 | 上半期 2026 |
|---|---|---|
| 非支配株主持分を含む純利益 | 1,085 | 1,025 |
| 運転資本による現金の増減 | -471 | 399 |
| その他の非現金・営業活動調整額(算出値) | 483 | 229 |
| 営業活動による現金収支 | 1,097 | 1,653 |
| 設備投資(現金支出を正数で表示) | 401 | 776 |
| フリーキャッシュフロー(算出値) | 696 | 877 |
| キンバリー・クラーク株主への現金配当 | 824 | 843 |
| 配当後の残額(算出値) | -128 | 34 |
| 自社株買いの現金支出 | 120 | 0 |
出典:Form 10-Qのキャッシュフロー計算書と経営陣による業績と財務状況の説明の「資金の流動性と資本」。ここでいうフリーキャッシュフローは、営業活動による現金収入から設備投資への現金支出総額を差し引いたもので、資産売却による収入は差し引いていない。非継続事業を含み、継続事業の将来の現金収支を予測したものではない。
会社は設備投資をほぼ倍増させた。総額7億7,600万ドルのうち8,100万ドルが非継続事業向けで、継続事業向けは6億9,500万ドルだった。2025の比較対象額はそれぞれ4,600万ドルと3億5,500万ドルだった。経営陣は、事業改革への投資を含め、通年の設備投資を約13億ドルと見込んでいた。
事業改革は、製品開発を支えながら、供給網を簡素化し、組織運営の費用を減らすことを目指す。実施期間は2028まで延長された。経営陣は、税引き前費用の総額を約15億ドルと見込み、その約60%で現金支出が必要になるとみている。また、生産性向上による節約額を総額30億ドル、間接費の節約額を2億ドルと見込む。これらは改革計画の見通しであり、年間利益の追加予測ではない。累計費用は9億1,300万ドルに達した。見込まれる間接費の節約額の95%は、実現済みか、実施が承認済みだった。承認された分の節約がすべて実現したという意味ではない。
出典:Form 10-Qの注記2~3、経営陣による業績と財務状況の説明の事業改革と資金の流動性に関する記述。
設備投資と親会社の配当を支払った後に残った3,400万ドルからは、非支配株主への配当1,500万ドルやその他の投資・財務活動による支出をまだ差し引いていない。自社株買いは行われず、株式の買い戻しに使った現金は前年の上半期より1億2,000万ドル少なかった。このように、事業から生まれた現金は投資計画を支えたが、ケンビュー買収に向けて社内資金による大きな余裕を生むには至らなかった。
5. 分離前にティッシュ事業が借り入れ、負債総額が増加
継続事業の借入金の減少だけでは、6月の貸借対照表全体は分からない。継続事業の借入金は6億5,100万ドル減ったが、ティッシュ事業は7月の分離前に借り入れを行った。この事業を含む連結の借入金総額は、71億9,000万ドルから78億8,200万ドルに増えた。
| 貸借対照表の主な数値(百万ドル) | 2025年12月31日 | 2026年6月30日 |
|---|---|---|
| 継続事業の現金・現金同等物 | 688 | 956 |
| 継続事業の売上債権 | 1,892 | 1,858 |
| 継続事業の棚卸資産 | 1,475 | 1,539 |
| 継続事業の有形固定資産(純額) | 6,775 | 6,948 |
| 継続事業ののれん・その他無形資産の合計 | 1,916 | 1,904 |
| 非継続事業の資産合計 | 2,425 | 3,296 |
| 総資産 | 17,098 | 18,554 |
| 継続事業の借入債務 | 7,168 | 6,517 |
| 非継続事業の借入債務 | 22 | 1,365 |
| 継続事業の仕入債務 | 3,388 | 3,372 |
| 継続事業の未払費用・その他流動負債 | 1,888 | 2,269 |
| 株主資本合計 | 1,630 | 1,874 |
出典:フォーム10-Qの貸借対照表と注記3、10。借入債務には短期分と長期分を含み、仕入債務は別に示した。
顧客からの未回収額は小幅に減った一方、帳簿上の棚卸資産の原価は6,400万ドル増えた。会計上の調整前では、この増加のうち4,500万ドルを完成品が占めた。手元に残る商品の仕入原価は、会計方法によって異なる。後入先出法は新しく仕入れた商品から先に売れたとみなし、先入先出法は古く仕入れた商品から先に売れたとみなす。加重平均法は平均原価を使う。これらの方法の差を埋める調整額は1億9,100万ドルのままだったため、その調整額の変化が棚卸資産を増やしたわけではない。増加の主な理由が計画的な在庫の積み増しなのか、販売の鈍化なのか、別の要因なのかは、提出書類からは分からない。
有形固定資産の帳簿価額は1億7,300万ドル増えた。そのうち建設中の案件は2億4,900万ドル増えて14億5,000万ドルとなり、多額の投資がまだ完成した施設や設備になっていないことを示す。提出書類は、この支出を既存資産の更新と生産能力の増強に分けていない。のれんとその他の無形資産はほぼ変わらなかった。買収に伴うこれらの残高には、取引がまだ完了していないケンビューは含まれていない。
未払費用とその他流動負債は3億8,100万ドル増えた一方、仕入債務はほぼ変わらなかった。提出書類には、未払費用などが増えた理由の全体像は示されていない。増加分をすべて仕入先への支払いの先延ばしとみなすことはできない。実際、別途開示された事業改革に伴う負債は、8,400万ドルの現金支払いを経て、6,200万ドルから4,800万ドルに減った。
出典:フォーム10-Qの貸借対照表と注記2、10。
同社は、参加する仕入先に銀行が代金を払い、キンバリー・クラークが確認済みの請求額を期日に支払う資金調達制度も利用している。両方の貸借対照表の日付で、未決済額は約11億ドルだった。6月時点では、そのうち1億8,600万ドルが非継続事業に含まれていた。仕入先との契約上の支払期間は通常75日から180日である。この制度により仕入先は早く現金を受け取れるが、参加してもキンバリー・クラークの支払条件や支払額は変わらない。12月と6月の残高だけでは、2025年上半期のキャッシュフロー改善にこの制度がどれだけ寄与したかは分からない。
出典:フォーム10-Qの注記10「仕入先向け資金調達制度」。
事業の分離は7月1日に完了した。注記11によると、現金で受け取る売却代金は約13億ドルで、今後調整される可能性がある。引き続き保有する49%の持分は、当初12億ドルと見積もられた。取引完了時のこの開示は、以前の契約で示された約17億ドルの売却価格に代わるものだ。代金の一部は長期ライセンスに割り当てられる。10億ドルを超えると見込まれる税引前利益は第3四半期に計上され、第2四半期の営業利益には含まれない。
分離対象の事業は6月29日に約13億ドルを借り入れた。キンバリー・クラークはその一部を使い、短期借入れであるコマーシャルペーパーを返済した。このため、分離対象の事業を含む借入債務は増えた一方、継続事業の借入債務は減った。
取引完了時に借入金の返済義務は合弁会社へ移り、キンバリー・クラークの返済責任はなくなった。この借入金は6月2031に満期を迎え、当初の金利は、ユーロの金利指標であるEURIBORに1.15パーセントポイントを加えた水準となる。6月の借入れと7月の売却代金は別の取引であり、第2四半期のキャッシュフローに含まれるのは借入れだけだ。
出典:フォーム10-Qの注記3、11および経営陣による分析「流動性と資本資源―資金調達」。
6. ケンビュー買収で、足元の債務減少より資金確保と計画の実行が重要に
ケンビューの買収はキンバリー・クラークの事業を大きく拡大する一方、資金と経営陣に求められる負担も増やす。経営陣が示した目的は、日常のケア用品と消費者向けヘルスケアブランドを組み合わせ、研究、販売促進、流通で共通の力を生かすことだ。
発表時、経営陣は、効果がすべて実現した段階で年間19億ドルのコスト削減と、売上増による5億ドルの追加利益を目標に掲げた。一方、3億ドルを再投資するため、効果の一部は相殺される。コスト削減は取引完了から3年以内、売上増による効果は4年以内に実現すると見込んでいた。計画の実施に伴う現金支出の見込み額25億ドルは、最初の2年間に発生する。すべての効果が出る前から、その支出を賄う資金が必要になる。
出典:キンバリー・クラークによる2025年11月3日の買収発表。買収の目的と相乗効果の見通し。これらは経営陣の将来の目標であり、当四半期に達成した実績ではない。
第2四半期の提出書類は、現金による買収対価を約67億ドル、新たに発行するキンバリー・クラーク株を280百万株と見積もる。この発行株数は、ほかの変動を考慮する前では、6月時点の発行済み株式332.6百万株の約84%に当たる。新株の発行とともに新しい事業とその利益も加わるため、この比率は取引の規模を示すものであり、一株当たり利益がどれだけ薄まるかの予測ではない。
予定する現金支払いは、継続事業の現金9億5,600万ドルや上半期のフリーキャッシュフローを大きく上回る。経営陣は手元資金、新たな借入れ、ティッシュ事業の取引による収入を使う見込みだ。第2四半期に計上した買収費用1億900万ドルは、ケンビューの売上が加わる前から、報告上の利益を押し下げていることを示す。ただし、この費用額から当四半期に支払った現金額は分からない。取引完了は2026年下半期に見込まれており、引き続き海外の規制当局の承認などが条件となっていた。所定の状況では11億ドルの契約解除料が発生し得る。
出典:フォーム10-Qの注記4、6。
キンバリー・クラークは資金調達の手段を確保している。合意した上限内で借入れと返済ができる40億ドルの融資枠は12月2030に満期を迎え、別の10億ドルの融資枠は6月2028に満期を迎える。提出書類には、当初77億ドルだった買収向けのつなぎ融資の約束も記されている。このうち38億ドルはほかの融資枠に置き換わり、39億ドルが残った。これらは条件に従って借入れを利用できる約束であり、事業で稼いだ現金ではない。
6月時点で、継続事業の借入債務のうち4,300万ドルが一年以内に返済期限を迎える。一方、上半期の各月末における短期借入残高の平均は6億5,200万ドルで、6月時点の残高3,100万ドルを大きく上回った。このため、期末の低い残高は期間を通じた借入れの必要額を表していない。
出典:フォーム10-Qの経営陣による分析「流動性と資本資源」。
年末時点の債務返済予定表から、既存の返済額が分かる。この表は6月の借入れと、今後の買収資金調達を反映する前のものだ。
| 2025年12月31日時点の返済予定(百万ドル) | 2026 | 2027 | 2028 | 2029 | 2030 | 2031以降 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 長期債務の元本返済 | 413 | 608 | 704 | 706 | 745 | 3,720 |
| 長期債務の利息支払い | 240 | 236 | 216 | 183 | 158 | 1,466 |
出典:2025年のフォーム10-K、「契約上の債務」、31ページ。支払額は契約に定められた金額であり、債務の帳簿価額ではない。
18億ドルの買収向け融資枠には、借入れができる期間に限りがある。合併契約が終了するか、融資を使わずに買収が完了すると、融資の約束は終了する。借り入れた金額は1年以内に返済しなければならず、それより早い返済が義務付けられる場合もある。提出書類によると、金利は、下限が1.00%の基準金利か、下限がゼロの変動型の担保付翌日物調達金利を選び、当初0.75パーセントポイントに設定された上乗せ金利を加える。この融資枠を使えば、近いうちに返済するか、別の資金に借り換える必要が生じる。
年次提出書類は、この18億ドルの融資枠と新たな借入・返済枠のうち20億ドルが、つなぎ融資の約束38億ドルに置き換わったと示す。これらを追加の借入可能額として重ねて数えることはできない。どちらの提出書類も、すべての融資条件を踏まえた残りの借入可能額は示していない。
年末時点で、割引前のリース支払予定額は4億8,900万ドルだった。これには2026に予定された1億6,100万ドルが含まれる。さらに、まだ開始していないオペレーティングリースの約束が1億8,600万ドルあった。これらは以前の時点での約束であり、6月時点の残高ではない。2026中にすでに支払った金額も含む。
出典:2025年のフォーム10-Kの注記7、11。
キンバリー・クラークは、予定する買収関連の借入れ43億ドルを対象に金利契約も結んだ。借入れを実行する前に指標金利が変動するリスクを抑えるためだ。43億ドルは契約の規模を決めるために使った借入予定額であり、調達済みの現金ではない。これらの契約で生じた未実現損失2,400万ドルは当初、純利益の計算外に計上された。損益は関連する債務の期間にわたり、支払利息に反映される。この契約は金利の管理に役立つ一方、取引完了に必要な現金は借入れによって調達する。
出典:フォーム10-Qの注記8。
7. 次の焦点は、新たな費用がコスト削減効果を吸収する前に売上が回復するかどうか
キンバリー・クラークはコストを抑える力を示したが、目先の成長見通しは弱まった。8月4日、経営陣は通年の既存事業売上高の伸びについて、事業構成を反映して加重平均した対象製品分野・国の市場成長率を約1パーセントポイント下回ると見込んだ。これらの市場は、直前の12カ月で2%成長していた。この伸び率を基準にすると、同社の既存事業売上高の伸びは約1%となる。ただし、この予想は市場の成長率に連動し、1%を無条件の目標として固定するものではない。
経営陣は、中国での混乱が全社売上高の見通しに約1パーセントポイント影響すると説明した。また、為替変動の影響を除く調整後営業利益は、一桁台半ばの伸びを見込むとした。この予想では引き続き、利益が売上高より速く伸びることが前提となる。
出典:2026年8月4日の決算発表、「2026年の見通し」。これらの予想は、情報の締め切り時点で同社が公表していた見通しを示す。
エネルギー費用も具体的な負担となる。経営陣は、提出書類の作成時点の原油価格が続くと仮定し、対策を講じる前では、2026年の残りの期間に原材料などの費用が約1億5,000万ドル増えると見積もった。これは上半期の調整後営業利益の約10%に当たり、費用増の規模を示すもので、最終的な利益の減少額を予測するものではない。実際に利益にどれだけ影響するかは、調達面での対応、価格設定、生産性のさらなる改善によって決まる。
出典:フォーム10-Qの経営陣による分析「中東での紛争」および調整後営業利益の調整表。
年次提出書類の法務に関する注記には、通常の事業活動に伴う訴訟や環境問題が記されている。経営陣は、全体として重大な悪影響は見込んでいないが、個別には大きな不利な結果となる可能性を認めている。開示されていない損失の範囲は、見積もれないか、重要性が低いとされた。この表現は、損失の可能性がゼロであることを意味しない。
出典:2025年のフォーム10-Kの注記12。対象とした四半期提出書類には、法的損失について新たに金額を示した範囲はない。
キンバリー・クラークは費用を効果的に抑えているが、売上の伸びはなお弱い。費用削減、関税の還付、現金収支に有利な時期のずれが、多額の投資を支えてきた。一方、ティッシュ事業の分離によって使える資金が生まれ、決算上の利益を生む事業の構成も変わる。事業の改善が進むには、中国と北米で売上を回復させ、原材料などの費用を抑え、ケンビューの統合初期にかかる支出に必要な資金を、費用削減の効果が積み上がるまで確保する必要がある。既存事業の売上が持続的に回復すれば、事業への評価は強まる。弱さが続けば、さらなる費用削減への依存が高まる。
報告の対象と計算上の注記
報告の対象:キンバリー・クラーク・コーポレーションと連結子会社。2026年6月30日を対象とする未監査のForm 10-Qで、提出日は2026年8月4日。米国の一般に公正妥当と認められた会計原則(GAAP)に基づいて作成された。SEC受付番号:0001628280-26-052348。CIK:0000055785。会計年度は12月31に終わる。
「全体」または「非継続事業」の結果と明記した場合を除き、利益と事業部門の比較では、両年ともインターナショナル・ファミリーケア・アンド・プロフェッショナル事業を除いている。キャッシュフロー計算書と資本の計算書には同事業を含む。「継続事業」とは、分離後もキンバリー・クラークの連結業績に残る事業を指す。
出典:SEC提出書類一覧およびForm 10-Qの表紙と注記1。
計算上の注記:表に別の記載がない限り、以下の金額の単位は百万米ドル。増減率は、新しい期間の金額を比較対象となる前の期間の金額で割り、1を引いて求める。利益率は、示した利益を継続事業の純売上高で割ったもの。パーセンテージポイントの変化は、比率同士の差を示す。
- 第1四半期の報告売上高は、上半期の売上高から第2四半期の売上高を引いて計算した。2026年は8,352 − 4,189 = 4,163、2025年は8,217 − 4,163 = 4,054となる。したがって増減率は2.7%。四半期のオーガニック売上高の増減率は、丸められた増減率同士を引いて推計していない。
- 営業利益の増減率は、四半期が633 ÷ 592 − 1 = 6.9%、上半期が1,386 ÷ 1,223 − 1 = 13.3%。調整後の増減率は、それぞれ757 ÷ 713 − 1 = 6.2%、1,489 ÷ 1,419 − 1 = 4.9%となる。 計算上の注記:次の表では、決算上の利益が営業活動による現金収支につながる過程を確認する。プラスの調整は利益に比べて現金を増やし、マイナスの調整は減らす。金額には継続事業と非継続事業の両方を含む。
| 連結営業キャッシュフローの照合、百万米ドル | 上半期 2025 | 上半期 2026 |
|---|---|---|
| 非支配持分を含む純利益 | 1,085 | 1,025 |
| 減価償却費・償却費を加算(当期の現金支出を伴わない資産費用) | 440 | 360 |
| 株式報酬費用を加算 | 73 | 64 |
| 税費用の計上時期と納税時期のずれを調整 | -30 | -83 |
| 資産・事業の売却益を除外、売却損を加算 | 36 | -7 |
| 受取配当金を超える持分法適用会社の利益を除外 | -50 | -65 |
| 運転資金の変動による現金の増減 | -471 | 399 |
| 退職者給付費用と現金拠出の差を調整 | 9 | -2 |
| その他の調整 | 5 | -38 |
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1,097 | 1,653 |
これらの調整は、決算上の利益と現金収支を一致させるためのもので、繰り返し得られる利益が別に増えたことを示すものではない。
計算上の注記:次の表では、2026年上半期に連結ベースの現金がどう動いたかを確認する。
| 現金の動き、百万米ドル | 2026年上半期 |
|---|---|
| 期首の現金および現金同等物 | 701 |
| 営業活動で得た現金 | 1,653 |
| 投資活動に使った現金 | -765 |
| 財務活動に使った現金 | -222 |
| 為替変動の影響 | -4 |
| 期末の現金および現金同等物 | 1,363 |
期首の現金は、継続事業の6億8,800万ドルと非継続事業の1,300万ドルからなる。期末の現金は、それぞれ9億5,600万ドルと4億700万ドルだった。この計算書では、使用制限のある現金を別項目にせず、現金および現金同等物を示している。そのため、連結合計の13億6,300万ドルは、貸借対照表の継続事業だけを示す9億5,600万ドルより対象範囲が広い。
計算上の注記:上半期には、借り入れによって差し引き6億7,700万ドルの現金を得た。借入金による収入13億2,900万ドルから、返済4億ドルと短期借入金の減少2億5,200万ドルを差し引いた額である。これらの現金収支には、分離する事業の借入金も含まれる。継続事業の負債は71億6,800万ドルから65億1,700万ドルに減り、非継続事業の負債は2,200万ドルから13億6,500万ドルに増えた。
子会社の償還可能な優先証券を通常の株主持分と分けても、貸借対照表の合計は一致する。この証券は保有者に払い戻される可能性があり、負債と株主持分の間に表示される。
| 連結貸借対照表の照合、百万米ドル | 2025年12月31日 | 2026年6月30日 |
|---|---|---|
| 負債合計 | 15,446 | 16,658 |
| 子会社の償還可能な優先証券 | 22 | 22 |
| 株主持分合計 | 1,630 | 1,874 |
| 資産合計:上記3行の合計 | 17,098 | 18,554 |
出典:Form 10-Qの損益計算書、キャッシュフロー計算書、財政状態計算書、注記3と6、および非GAAP指標への調整表。
配当として上半期の利益の大半を支払ったため、株主持分に積み増された額は限られた。 利益剰余金、つまり事業内に残した利益の累計は1億5,400万ドル増えた。ほかの変動も反映すると、株主持分合計は2億4,400万ドル増えた。キンバリー・クラークは報酬制度に基づき、保有していた自社株を従業員にも渡した。これにより、会社自身が保有する株式である自己株式は減ったが、発行済み株式の総数は変わらなかった。
| キンバリー・クラーク親会社の持分の照合、百万米ドル | 2025年12月31日 | 上半期の増減 | 2026年6月30日 |
|---|---|---|---|
| 普通株式 | 473 | 0 | 473 |
| 資本剰余金 | 849 | -61 | 788 |
| 自己株式、取得原価で計上 | -5,987 | 97 | -5,890 |
| 利益剰余金 | 9,611 | 154 | 9,765 |
| その他の包括損失累計額 | -3,444 | 58 | -3,386 |
| 親会社株主に帰属する持分 | 1,502 | 248 | 1,750 |
| 非支配持分 | 128 | -4 | 124 |
| 株主持分合計 | 1,630 | 244 | 1,874 |
計算上の注記:以下の金額の単位はすべて百万米ドルで、2026年上半期を対象とする。次の表は、上に示した親会社の持分の変動を説明する。
| 持分の項目 | 変動の内訳、百万米ドル | 差引増減、百万米ドル |
|---|---|---|
| 利益剰余金 | 親会社株主に帰属する利益 1,010 − 宣言した配当 851 − その他の変動 5 | 154 |
| 資本剰余金 | 株式報酬の権利行使・権利確定 -127 + 報酬費用の計上 62 + その他の変動 4 | -61 |
| 自己株式、持分から控除 | 報酬として渡した株式 96 + その他の変動 1 | 97 |
| その他の包括利益、純利益とは別に計上 | 為替換算 -2 + 年金の調整 22 + その他の退職後給付の調整 19 + キャッシュフロー・ヘッジの調整 19 | 58 |
資本剰余金には、株主が払い込んだ金額と株式報酬に伴う変動が記録される。従業員に自己株式を渡したことで、会社保有株式として持分から差し引く額が減り、帳簿上の残高は-59億8,700万ドルから-58億9,000万ドルに増えた。会社が保有する自己株式は662,000株減ったが、発行済み株式は378.597百万株のままだった。上半期中に自社株買いは行っていない。
キャッシュフロー計算書には株式報酬の調整額として6,400万ドルが示され、持分の計算書には6,200万ドルが示されている。それぞれの照合には、対応する計算書の金額を使っている。その他の包括利益には、為替、給付制度、ヘッジに関する特定の変動を当期純利益とは別に記録する。その5,800万ドルの増加は、現金の流入が別に増えたことを意味しない。
出典:Form 10-Qの上半期の持分の計算書、キャッシュフロー計算書、注記7。
計算上の注記:親会社は上半期中に8億5,100万ドルの配当を決定し、8億4,300万ドルを支払った。配当の決定は利益剰余金を減らし、支払いは現金を減らす。決定日と支払日が異なるため、金額も一致しない。
この分析は情報提供のみを目的とし、投資助言ではない。