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2026年10月1日木曜日
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TJXカンパニーズ (TJX)、2027年度第2四半期決算:営業利益増加の大半は関税還付によるもの

執筆 MinJeKim

TJXカンパニーズ (TJX) の2027年度第2四半期決算:営業増益の大半は関税還付によるもの

TJXの2027年度第2四半期の営業利益は3億6,700万ドル増加した。このうち2億1,900万ドルは、関税還付から関連する報酬費用を差し引いた効果だった。この効果を除いても営業利益は増えたが、増益幅は大幅に小さくなる。還付の効果とそれ以外の改善を分けることで、継続的な収益力を判断しやすくなる。ただし、残りの増益が今後も繰り返されると確認できるわけではない。

1. 営業増益の59.7%を還付が占める

営業利益は、売上高から商品の原価や営業費用を差し引いた、利息と税金を反映する前の利益を指す。営業利益は16億2,000万ドルから19億8,700万ドルへ22.7%増加した。売上高は144億100万ドルから151億8,000万ドルへ5.4%増加した。TJXは3億3,100万ドルの関税還付を受け、これに関連する年度末の奨励金や裁量賞与の報酬費用として1億1,200万ドルを計上した。費用を計上したからといって、当四半期中に賞与を支払ったという意味ではない。差し引き2億1,900万ドルの利益押し上げ効果が、3億6,700万ドルの営業増益の59.7%を占める。

次の表は、前年同期からの増減を、還付による差し引きの利益押し上げ効果とそれ以外に分けたものだ。「百万ドル」表記の金額は、米ドルの百万単位で示している。

四半期の営業増益3億6,700万ドルのうち、関税還付の差し引き効果は2億1,900万ドル
営業利益の増減(百万ドル)2026年度第2四半期から2027年度第2四半期へ
2026年度第2四半期の営業利益1620
その他の前年同期比増益(計算値)148
関税還付から関連報酬費用を控除219
2027年度第2四半期の営業利益1987

出典:2027年度第2四半期の10-Q、損益計算書、3ページ;経営陣による財政状態と経営成績の説明・分析(MD&A)「IEEPA関税」、25ページ。第2四半期は2026年8月1日までの13週間で、前年同期の終了日は2025年8月2日。営業利益は、開示された計算書の売上高から売上原価と販売費・一般管理費を差し引いて算出した。当期は15,180 − 10,108 − 3,085、前年同期は14,401 − 9,976 − 2,805。残りの増益1億4,800万ドルは差額として算出したもので、会社が開示した既存事業の成長指標ではない。

還付と関連費用をともに除くと、営業利益は17億6,800万ドルとなる。計算式は19億8,700万ドル − 3億3,100万ドル + 1億1,200万ドル。この編集部による計算は非GAAP指標であり、米国で一般に認められた会計原則に基づく業績を調整したものだ。除いたのはこの2項目だけで、調整後も2026年度第2四半期の営業利益16億2,000万ドルを9.1%上回る。

売上高のうち営業利益として残る割合を示す営業利益率は、開示数値では13.1%、調整後では11.6%だった。前年同期は11.2%だった。調整すると改善幅が小さくなることから、継続的な収益力を判断するうえで還付の影響が大きいと分かる。

TJXは、商品の仕入れ原価と値下げ前の当初販売価格との差である当初値入れ幅が広がり、商品の採算も改善したと報告した。ただし、これだけで顧客向けの価格を引き上げたと判断することはできない。仕入れ原価や商品の構成も、この差に影響する。店舗従業員の賃金や給与関連費用の増加が、改善の一部を相殺した。提出書類では、固定費と変動費の内訳を数値で示していない。営業利益の増加率は売上高の増加率の約4.2倍だったが、この比率は、売上高の拡大によって営業費用の負担が相対的に軽くなった効果を測るものではない。増益の大部分は還付によるものだからだ。

利息や税金も反映した純利益は、12億4,300万ドルから15億2,000万ドルに増加した。希薄化後一株当たり利益は$1.10から$1.36に増加した。この指標は、株式報酬から生じる可能性のある株式も含め、平均株式数で利益を割ったものだ。提出書類の丸められた数値で計算すると、利益の増加は一株当たり約$0.246、希薄化後株式数の減少は約$0.013の押し上げ要因となった。TJXが自社株の買い戻しと消却を続けるなか、希薄化後の平均株式数は1,128百万株から1,117百万株に減少した。

出典:10-Q、損益計算書、3ページ;注記D;MD&Aの費用と純利益に関する説明。計算式:利益増加の寄与 = (1,520 − 1,243) ÷ 1,128;株式数減少の寄与 = 1,520 × (1 ÷ 1,117 − 1 ÷ 1,128)。提出書類では利益と株式数が丸められているため、これらの寄与額は概算となる。

上半期の比較でも収益性は改善しているが、直近の年度の列には還付の効果が含まれる。「H1」は会計年度の上半期を意味する。

連結指標(百万ドル、率・倍率を除く)2025年度H12026年度H12027年度H1年平均成長率(2025–2027年度)
売上高25,94727,51229,5036.6%
営業利益(計算値)2,7622,9363,67315.3%
営業利益率10.6%10.7%12.4%—
純利益2,1692,2792,85214.7%
純利益率(純利益÷売上高)8.4%8.3%9.7%—
営業キャッシュフロー÷純利益(倍)1.090.961.17—

出典:当期の10-Q、3、6ページ;過年度の10-Q、3、6ページ。各H1は26週間で、終了日はそれぞれ2024年8月3日、2025年8月2日、2026年8月1日。3時点の数値は2年分の間隔にまたがる。年平均成長率の計算式は(直近値÷最初の値)^(1/2) − 1。営業利益の計算式は、25,947 − 18,119 − 5,066;27,512 − 19,222 − 5,354;29,503 − 19,951 − 5,879。利益率はそれぞれの利益を売上高で割ったもの。営業キャッシュフローの倍率の分子は、2,366、2,185、3,345。

2. 現金創出力は高まったが、株主還元はなおフリーキャッシュフローを上回る

営業活動で生み出した現金を示す上半期の営業キャッシュフローは、11億6,000万ドル増加した。ただし、通常とは異なる入金が支えとなった。関税還付のほか、TJXはクレジットカード訴訟の和解金を受け取った。この和解に伴う訴訟費用控除後の利益4億1,900万ドルは、前年度に計上されていた。そのため、今回の受け取りで現金は増えたが、当期の利益は増えていない。前年度に計上した利益は、当期の現金受取額を個別に開示した数値ではない。同様に、還付による営業利益の差し引き押し上げ額2億1,900万ドルを、還付による正味の現金増加額とみなすべきではない。関連する報酬費用は未払いの費用として計上されており、実際の支払い時期が影響するからだ。

設備投資を差し引いた残りの現金は増えたが、同じ半期に株主へ支払った現金にはなお届かなかった。

連結資金指標(百万ドル)2026年度H12027年度H1増減(百万ドル)
営業キャッシュフロー2,1853,3451,160
設備投資(支出を正数で表示)9581,159201
フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフロー−設備投資)1,2272,186959
自社株買いの現金支出1,1441,418274
現金配当支払額8981,005107
フリーキャッシュフロー−自社株買い・配当-815-237578
投資キャッシュフロー-969-1,168-199
財務キャッシュフロー-2,002-2,362-360
期末現金残高4,6396,0041,365

出典:10-Q、キャッシュフロー計算書、6ページ;注記A、10ページ;資金繰りに関する説明、33–34ページ。フリーキャッシュフローは計算による非GAAP指標。期末現金残高は、各年の8月の期末時点を比較している。当期H1の現金残高は、2026年1月31日から2億2,600万ドル減少した。

営業キャッシュフローは純利益を上回ったが、これだけで利益が継続的な現金創出に裏付けられているかどうかは判断できない。資産の取得費用を使用できる期間にわたって配分する減価償却・償却費は、現金支出を伴わない費用として6億7,600万ドルが加算された。前年同期は6億400万ドルだった。在庫による現金の減少は6億300万ドルで、前年同期は8億4,500万ドル。前払費用とその他の流動資産による現金の増加は3億9,000万ドルで、前年同期は1,800万ドルだった。後者の増減には和解金の受け取りが含まれるため、和解金による入金を別途加えて二重計上してはいけない。

設備投資はH1の売上高の3.9%を占めた。11億5,900万ドルを295億300万ドルで割った値だ。資金は改装、新店舗、物流施設、オフィス、技術分野に使われた。TJXは、既存事業の維持に使った金額と成長に向けた金額の内訳を開示していない。株主への支払いはフリーキャッシュフローを2億3,700万ドル上回り、手元資金を取り崩した。キャッシュフロー計算書には、新たな借り入れによる収入は示されていない。

3. 近く満期を迎える社債は現金で賄えるが、リースの支払い義務はより大きい

TJXの四半期末の現金残高は60億400万ドルで、貸借対照表上の有利子負債は28億7,100万ドルだった。ただし、これらの借入債務に加え、店舗のリースに伴う多額の支払い義務がある。

次の表は四半期末と前年度末の状況を比較している。前年の第2四半期との比較ではない。

連結項目(百万ドル)2026年1月31日2026年8月1日増減率
現金・現金同等物6,2306,004-3.6%
債権(純額)60266510.5%
商品在庫7,2977,8627.7%
有形固定資産(純額)8,2208,5674.2%
のれん96971.0%
総資産35,76737,1153.8%
負債合計(算出値)25,57726,4643.5%
株主資本10,19010,6514.5%

出所:10-Q、貸借対照表、5ページ、注記B、C、I。負債は資産から株主資本を差し引いた額。のれんは個別に開示されているが、その他の無形資産は貸借対照表に独立した項目として表示されていない。

在庫が資金を吸収する一方、有形固定資産への投資は減価償却・償却費を上回った。ただし、この比較では既存資産の維持に必要だった支出額は分からない。債権、つまりTJXが受け取るべき金額にも、より多くの資金がとどまった。提出書類は、貸借対照表上の債権増加について個別に説明していない。買収に伴って会計上計上される資産であるのれんはほぼ変わらず、資産増加の主な要因ではなかった。

有利子負債は28億6,900万ドルからほぼ変わらなかった。仕入先への買掛金は45億7,500万ドルから50億2,400万ドルに増えた一方、未払費用とその他の流動負債は58億9,100万ドルから53億7,200万ドルに減った。こうした事業運営に伴う支払義務は、利息を支払う社債とは異なる。将来のリース料の支払義務を計上するリース負債は106億2,000万ドルから114億4,600万ドルに増加した。これに対し、借りた物件を使用する権利を表す資産は111億5,400万ドルだった。

3年以内に償還期限を迎える社債は合計15億ドルで、発行費用控除前の負債の帳簿価額28億7,900万ドルの約52.1%を占めた。この帳簿価額は、負債の発行にかかった費用を差し引く前の会計上の金額である。そのため、貸借対照表上の28億7,100万ドルを上回る。各社債の帳簿価額に応じて加重平均した契約金利は約2.5%だった。提出時点でTJXは、2026年9月に期限を迎える10億ドルを営業キャッシュフローで返済する計画だった。この報告書では、その後の返済は確認できない。

株主への還元があっても、株主資本は増えた。利益剰余金、つまり利益の累計から株主への還元やその他の調整を差し引いた残額は、94億3,400万ドルから99億6,600万ドルに増加した。その増減の内訳は、利益28億5,200万ドルを加え、宣言済み配当10億6,100万ドル、株式消却に伴う控除額12億5,800万ドル、株式報酬制度に関する調整額100万ドルを差し引いたものである。

普通株式の資本勘定は11億700万ドルから11億100万ドルに減少した。出資された資本を別に計上する追加払込資本は、引き続きゼロだった。純利益を通さずに計上される累積損失は、為替換算、つまり海外事業の会計数値を米ドルに換算する処理により、6,500万ドル拡大した。宣言済み配当や株式消却の会計処理は、第2節の現金支出とは異なる。

出所:10-Q、株主資本変動計算書、注記C、I。

4. マーマックスの売上成長鈍化が全体の拡大を抑える

TJXの最大事業の成長は、他の部門より緩やかだった。TJマックス、マーシャルズ、シエラを含むマーマックスの第2四半期売上高は91億900万ドルで、連結売上高151億8,000万ドルの60.0%を占めた。ただし、既存店など比較対象となる拠点での顧客の購入件数は減少した。一回当たりの平均購入額が上がったことで、既存店売上高は増加を維持した。これは必ずしも、顧客がより多くの商品を買ったことを意味しない。

既存店売上高は、一定の条件を満たす既存店舗やウェブサイトの売上成長を測る。この比較により、既存拠点の成長と新規出店による拡大を分けて捉えられる。

第2四半期の既存店増収率2026年度2027年度
マーマックス3%1%
ホームグッズ5%7%
TJXカナダ9%6%
TJXインターナショナル5%7%

出所:10-Q、経営陣による財務・業績の分析の部門別説明、29–32ページ。海外の既存店売上高は為替換算の影響を除いている。

全社の既存店売上高は4%増え、店舗数は前年同期比で約3%増加した。在庫総額は73億7,200万ドルから78億6,200万ドルへ6.6%増加した。TJXが用いる対象範囲の狭い指標では、一店舗当たりの平均在庫の増加は2%にとどまった。この指標には配送センターの在庫を含むが、輸送中の商品と電子商取引の在庫は含まない。こうした違いがあるため、在庫総額だけで在庫過剰かどうかを判断するには限界がある。

関税の追加還付には、なお不確実性がある。TJXは四半期末時点で、追加還付に関する債権を計上していない。つまり、追加還付を会社が受け取るべき金額として認識していなかった。ただし、経営陣が今後の受け取りを見込んでいなかったという意味ではない。TJXは8月19日付の決算発表で、第3四半期に追加還付を見込む一方、金額、時期、実現の可能性は依然として不確かだと述べた。また、2027年度通期の希薄化後一株当たり利益予想を$5.31–$5.36に引き上げた。関税還付による一株当たり$0.16の純増益効果の見込みを除くと、$5.15–$5.20となる。これらは経営陣の予想であり、実績ではない。出所:TJXの2027年度第2四半期決算発表。

法的な損失リスクは、別の不確実性である。注記Kは、一部の法的手続きに備えて計上した引当額に重要性はないと報告している。ただし、合理的に起こり得る損失の範囲は数値で示していない。引当額が少ないからといって、法的な損失リスクがないとはいえない。

出所:10-Q、経営陣による財務・業績の分析の概要、24ページ、注記K、23ページ。

5. 改善の持続は小売事業の利益率と規律ある資金配分にかかる

TJXは増収となり、確認された還付の純増益効果を除いても営業利益は増えた。ただし、その増益分が今後も繰り返し成長するとの予測ではない。ここで取り上げた事業運営上の主な懸念は、人件費の上昇に加え、マーマックスの既存店など比較対象となる拠点で顧客の購入件数が減ったことである。収益性を維持できるかどうかは、商品の採算や顧客の支出がこうした圧力を補えるかに一部左右される。

設備投資は既存店舗と事業拡大の両方を支えている。一方、自社株買いと配当はすでに上半期のフリーキャッシュフローを上回っている。現金残高は資金運用の柔軟性をもたらすが、今後の株主還元余力を判断する際には、臨時的な入金と予定されている債務返済も重要となる。経営陣は追加の関税還付を見込んでいた。ただし、その還付も和解金の回収も、継続的な営業資金の源泉とみなすべきではない。

本分析は、米国証券取引委員会(SEC)への提出書類と同社の決算発表に基づき、情報提供のみを目的としている。投資助言ではない。出所:2026年8月28日提出のSEC様式10-Q、受付番号0000109198-26-000048、2026年8月19日付のTJX決算発表。期中連結財務諸表は未監査である。

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