デクスコム、G6の在庫関連費用を吸収し、売上成長を利益拡大につなげる
グルコース値を測定する装着型センサーを販売するデクスコムは、2026年第2四半期の売上高が前年同期比13.1%増え、営業利益は49.7%増えた。売上成長と製造面の採算改善が、在庫関連費用の増加を上回った。経営陣は、この費用増加の主な要因を、旧型センサーシステムG6の製造終了計画に結び付けている。営業利益とは、売上高から製造、研究、販売、管理の費用を差し引いた後、利息や税金を差し引く前に残る利益だ。この改善は事業の力を強めている。ただし、完成品在庫の増加と多額の自社株買いが、製品の移行に使える現金を制約している。
報告の基準:デクスコムとその完全子会社を対象とする、米国会計基準に基づく未監査の連結決算。当四半期は4月1日から2026年6月30日までで、2025年の同じ四半期と比較している。上半期の数値は、各年の1月1日から6月30日までを対象とする。貸借対照表は2026年6月30日と2025年12月31日を比較している。Form 10-Qの提出日は2026年7月30日。提出書類番号は0001093557-26-000143、CIKは0001093557。情報の基準日は2026年7月30日。調査内容は2026年10月6日に確認した。それ以降の動向は、この評価の対象外としている。
出典:SEC提出記録、2026年7月30日;デクスコムの2026年第2四半期Form 10-Q、表紙、財務諸表および注記1、4~11ページ。
1. 売上が増え、製造費用を差し引いた後に残るお金も増加
デクスコムの公表業績には、在庫関連費用の増加を差し引いても、利益の改善が表れている。当四半期の売上高は13.1%増えた一方、売上原価の増加は2.2%にとどまった。売上原価には、製造費用と在庫の評価損が含まれる。これらの費用を差し引いた後に残る売上高の割合、つまり売上総利益率が上昇した。その結果、売上から研究や販売促進などの費用に充てられるお金が増えた。
同じ傾向は、年初から6か月間でも見られる。売上高は14.0%増え、営業利益は65.6%増えた。四半期だけでは出荷日や支出の時期に左右されることがあるため、より長い期間での比較にも意味がある。
| 連結業績(百万米ドル、ただし一株当たり利益と利益率を除く) | 2025年第2四半期 | 2026年第2四半期 | 2025年上半期 | 2026年上半期 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,157.1 | 1,308.4 | 2,193.1 | 2,500.3 |
| 売上原価 | 468.3 | 478.4 | 915.3 | 920.0 |
| 売上総利益 | 688.8 | 830.0 | 1,277.8 | 1,580.3 |
| 売上総利益率(計算値) | 59.5% | 63.4% | 58.3% | 63.2% |
| 研究開発費 | 148.2 | 153.0 | 293.4 | 298.3 |
| 販売費・一般管理費 | 328.0 | 358.7 | 638.1 | 708.4 |
| 営業利益 | 212.6 | 318.3 | 346.3 | 573.6 |
| 営業利益率(計算値) | 18.4% | 24.3% | 15.8% | 22.9% |
| 純利益 | 179.8 | 249.1 | 285.2 | 448.6 |
| 希薄化後一株当たり利益(米ドル) | 0.45 | 0.64 | 0.71 | 1.15 |
出典:2026年Form 10-Q、連結損益計算書、5ページ。利益率は公表額から計算した。
経営陣は、改善の要因として、センサーの販売増、G7 15 Dayの効果、製造効率の向上、生産量の増加、製造する製品の構成が採算面でより有利になったことを挙げている。使用可能なセンサーをより多く生産できれば、工場の費用をより多くの製品に分散できる。提出書類では、前年に比べて追加で行った品質試験や材料の検証にも触れているが、それぞれの影響額は示していない。
四半期の利益増加の内訳は明確だ。売上総利益は1億4,120万ドル増えた一方、研究開発費と販売費・一般管理費の合計は3,550万ドル増えた。その差額の1億570万ドルが、営業利益の増加額のすべてを説明する。これは、主に税負担の軽減や投資利益による増益よりも、事業運営の改善を強く示す証拠だ。
一方、経営陣が事業を支えるために必要と考えた分野では、支出が増えた。当四半期の販売費・一般管理費の増加額3,070万ドルのうち、経営陣は広告・販売促進費が1,210万ドル、報酬および関連費用が670万ドル、施設関連費が630万ドルだったと説明している。研究費はプロジェクトの時期の関係でほぼ横ばいだった。提出書類から、製品開発を縮小しているとは判断できない。
出典:2026年Form 10-Q、経営陣による説明、31~35ページ。
より長い期間で比較すると、今回の回復の位置付けが分かる。第2四半期の売上総利益率は、2024年の62.4%から2025年には59.5%へ低下し、2026年には63.4%に達した。したがって、直近の改善の一部は、前年に低下した分を取り戻したものだ。それでも、2026年の利益率は2024年の水準を上回っており、直前の基準となる水準に戻っただけではない。
| 同四半期の過去比較(連結、百万米ドル) | 2024年第2四半期 | 2025年第2四半期 | 2026年第2四半期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,004.3 | 1,157.1 | 1,308.4 |
| 売上総利益 | 626.7 | 688.8 | 830.0 |
| 売上総利益率(計算値) | 62.4% | 59.5% | 63.4% |
出典:デクスコムの2025年7月30日決算発表、表B;2026年Form 10-Q、5ページ。
この推移は、製造面の回復と改善を裏付けるが、利益率が毎四半期上昇するという想定を裏付けるものではない。事業にとっての直接的な利点は、製品の品質と顧客の需要が維持されれば、デクスコムが売上からより多くの事業活動に資金を充てられることだ。
2. 米国と海外の両市場で成長、ただし利用しやすさの仕組みが受取額を左右する
海外の成長が事業の広がりを支える一方、売上増加額の大部分は引き続き米国が占める。当四半期の米国売上高は9,240万ドル増え、海外売上高は5,890万ドル増えた。伸び率は海外の方が高かったが、規模の大きい米国事業が全体の増加額の約61%を占めた。
| 地域・販路別売上高(百万米ドル) | 2025年第2四半期 | 2026年第2四半期 | 増加率(計算値) |
|---|---|---|---|
| 米国 | 841.0 | 933.4 | 11.0% |
| 海外 | 316.1 | 375.0 | 18.6% |
| 販売代理店向け(全世界) | 977.8 | 1,102.4 | 12.7% |
| 直接販売(全世界) | 179.3 | 206.0 | 14.9% |
報告の基準:地域別と販路別は、同じ売上高を2つの切り口で示したものだ。4行を合計してはならない。デクスコムは1つの事業セグメントで報告しており、地域ごとの営業利益は開示していない。
出典:2026年Form 10-Q、注記8、25~26ページ。
経営陣によると、使い捨てセンサーを利用する顧客が増えたことが主な成長要因だった。顧客一人当たりの売上高も、保険会社などセンサー代を負担する支払者の構成や、顧客の使用状況の変化によって押し上げられた。一方、販路、販売する製品、払い戻しの対象条件の変化が、その効果の一部を打ち消した。センサーの販売数を増やすことと、顧客一人当たりの売上高を増やすことは、異なる成長の方法だ。どちらも、定価が幅広く引き上げられたことを示すものではなく、代金をすでに回収したことを意味するわけでもない。
提出書類は、Steloを除く2025年の顧客純増数を約600,000~700,000人としている。これは顧客基盤の拡大を示す過去の情報であり、当四半期の顧客増加数を開示したものではない。当四半期の成長を、新規利用者、使用量、価格、個別製品に分けた完全な内訳は示されていない。
出典:2026年Form 10-Q、売上高に関する経営陣の説明、31および34ページ。
為替変動は公表売上高の成長を後押ししたが、増加の大部分を説明するものではない。デクスコムは決算発表で、為替の影響990万ドルと、買収で加わったグルコース測定以外の事業の売上高20万ドルを除いた四半期の成長率を12%と算出した。この会社独自の基準による比較は、増収の主な源が事業そのものだったという結論を裏付ける。
出典:デクスコムの2026年7月30日決算発表、業績の概要およびオーガニック売上高の脚注。同社の「オーガニック」指標は、米国会計基準に基づかない指標だ。
販売代理店向けの売上高は、四半期売上高の84.3%を占めた。このため、取引先企業への出荷と、患者がセンサーを使用する時点との間にはずれが生じる。したがって、販売代理店が在庫を積み増すか減らすかによって、売上を計上する時期が変わることがある。ただし、今回の提出書類では、流通段階の在庫が成長にどの程度寄与したかは数値で示されていない。
支払いの取り決めも採算に影響する。デクスコムは売上を計上する際、薬局やその他の支払者向けの制度に基づいて負担する値引き額を見積もる。この値引きはリベートと呼ばれ、同社はその精算前に請求代金を回収することがある。こうした支払義務はすでに売上高の見積もりに反映されている。後日支払えば現金は減るが、同じ費用がもう一度発生するわけではない。
出典:デクスコムの2025年Form 10-K、注記1「収益認識」、F-15~F-16ページ、および「重要な会計上の見積もり―薬局リベート」。
この仕組みにより、製品を利用しやすくすることには販売上の価値がある一方、お金の動きは複雑になる。保険などの適用が広がれば利用者は増え得るが、リベートは最終的に手元に残る金額を減らす。継続的な成長が最も役立つのは、利用が広がると同時に、こうした支払義務を果たした後も十分な受取額が残る場合だ。
3. 製造面は改善しても、G6からの移行で費用は増加
利益の改善に対し、最も明確な重荷となっているのは在庫だ。在庫は年末から15.5%増え、7億2,640万ドルとなった。増加を主導したのは完成品で、原材料は減少した。
| 連結棚卸資産(百万ドル) | 2025年12月31日 | 2026年6月30日 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 原材料 | 257.6 | 232.7 | -24.9 |
| 仕掛品 | 105.0 | 107.0 | 2.0 |
| 製品 | 266.5 | 386.7 | 120.2 |
| 棚卸資産合計 | 629.1 | 726.4 | 97.3 |
出典:2026年のForm 10-Q、注記3「棚卸資産」、16ページ。
製品在庫は45.1%増加した。在庫の積み増しは、製品の切り替え中も顧客への供給を続ける助けになる。ただし、提出書類では、この残高のうちG6、G7、その他の製品がそれぞれいくらを占めるかは示されていない。増加分が計画的に確保した供給用の余裕なのか、売れ行きの鈍い在庫なのか、その両方なのかは、この書類からは判断できない。
価値の低下が見込まれる在庫に対する費用も増えた。デクスコムは当四半期に在庫評価引当金の繰入費用を4,560万ドル計上し、前年同期の880万ドルを上回った。上半期全体では8,420万ドルで、前年同期は3,700万ドルだった。これらは各期間に計上した費用であり、それぞれの期末時点の引当金残高ではない。
注記では、品質管理で判明した事項、需要の見通し、製品の技術革新、G6の製造終了計画を関連要因として挙げている。経営陣は、過剰在庫や陳腐化した在庫に対する費用の増加について、主にこの製造終了計画と結び付けて説明している。ただし、引当金繰入費用のすべてがG6に関するものだとはしておらず、G6だけの正確な金額も示していない。
出典:2026年のForm 10-Q、注記3、16ページ、経営陣による説明、31、34ページ。
これらの費用は、報告された製造原価に含まれている。したがって、四半期の費用が前年同期より3,680万ドル増えたことは、すでに示した利益率の改善を押し下げる方向に働いた。それでも利益率が改善したことは、製造と販売による好影響が大きかったという強い裏付けになる。ただし、在庫損失を今後なくなる費用とみなしてよいわけではない。
デクスコムは、生産の次の段階にも資金を投じている。上半期の有形固定資産への現金支出は1億6,130万ドルだった。有形固定資産の純額は1,730万ドルの増加にとどまり、15億8,000万ドルとなった。残高には新たな投資だけでなく、減価償却やその他の変動も反映されるためだ。建設仮勘定は6億1,440万ドルに達しており、完成済みの資産区分にまだ振り替えられていない事業に、多額の資金が使われたままであることを示している。
経営陣は支出の用途として、海外の製造拠点を含む製造施設、設備、オフィスを挙げている。この開示は、支出が事業拡大と運営基盤の整備を目的としていることを裏付ける。ただし、維持のための支出と成長のための支出を信頼できる形で分けた金額は示していない。支出額と減価償却費を比べても、その内訳は分からない。
取得した技術などの無形資産は3,080万ドル増え、1億160万ドルとなった。第2四半期の取得によって償却前の無形資産が4,870万ドル加わった。この取得は、企業結合ではなく資産の購入として会計処理された。増加分の一部は償却によって相殺された。キャッシュフロー計算書では別途、取得した現金を差し引いた取得支払額として4,120万ドルを報告している。この現金支払額を、計上した償却前の資産額と無理に一致させるべきではない。
のれんは2,410万ドルと、ほぼ変わらなかった。その他の資産は500万ドル減少し、この中には市場で取引されない株式への投資の850万ドル減少が含まれる。こうした投資先の株式には、容易に確認できる公開市場価格がない。その損失はセンサー事業とは別に利益に影響することがある。
出典:2026年のForm 10-Q、貸借対照表、4ページ、キャッシュフロー計算書、9ページ、注記3、17–18ページ、資金繰りに関する説明、36–38ページ。
今後、製品在庫がさらに大きく評価を切り下げられることなく売上につながれば、製品の切り替えが順調に進んでいるという説得力は増す。現時点でデクスコムは、製品の切り替えに伴う実際の費用を負担しながら、報告上の収益性を改善している。一方で、在庫と未完成の施設に充てた現金も増えている。
4. 好調な上半期のキャッシュフローには、入出金の時期による大きな恩恵が含まれる
営業キャッシュフローと利益の差の大部分は、現金の支出を伴わない項目の調整によるもので、入出金の時期もプラスに働いた。日々の事業で生み出した現金を表す上半期の営業キャッシュフローは7億9,480万ドルで、3億800万ドル増加した。純利益を3億4,620万ドル上回った。この差のうち2億2,940万ドルは、当期に営業活動の現金を使わなかった費用などの調整によるもので、1億1,680万ドルは営業資産・負債の変動によるものだった。売上債権の増加は引き続き資金を吸収したが、その額は前年同期より大幅に少なかった。
| 利益と現金収支の調整(上半期、百万ドル) | 2025 | 2026 |
|---|---|---|
| 純利益 | 285.2 | 448.6 |
| 非現金項目の調整合計(計算値) | 178.8 | 229.4 |
| 営業資産・負債の純増減(計算値) | 22.8 | 116.8 |
| 営業キャッシュフロー | 486.8 | 794.8 |
| 有形固定資産の現金購入額 | 181.1 | 161.3 |
| フリーキャッシュフロー(計算値) | 305.7 | 633.5 |
表示基準:ここでいうフリーキャッシュフローは、営業キャッシュフローから有形固定資産の現金購入額を差し引いたものを指す。米国会計基準で定められた小計ではない。買収は含めず、未払いの設備購入額も差し引いていない。設備投資の支出額は、現金の使途として正の数で表示している。
出典:2026年のForm 10-Q、連結キャッシュフロー計算書、9ページ。計算した小計の内訳は、下記の計算注記に示している。
減価償却と無形資産の償却は、設備や取得した資産の費用を、その資産が役立つ期間に分けて計上するものだ。関連する現金の支払いが別の期間に行われていても、当期の利益を減らす。株式報酬も、営業活動による現金の支払いを直ちに伴わずに利益を減らす。こうした費用を利益に足し戻すことで、営業キャッシュフローが利益を上回る理由を説明できる。
入出金の時期による最大の好影響は、顧客がまだ支払っていない金額である売上債権にあった。その増加が吸収した現金は4,750万ドルで、前年同期の3億3,350万ドルより少なかった。つまり、この半期に新たな売上債権にとどまったデクスコムの資金は、前年同期より2億8,600万ドル少なかった。経営陣は主に販売と代金回収の時期による改善と説明しており、顧客が支払いに要する期間が恒久的に短くなったことを示しているわけではない。
その他の動きは、この恩恵を一部相殺した。在庫が吸収した現金は1億160万ドルで、前年同期は1,230万ドルだった。買掛金と未払費用などの増加は2億5,800万ドルの資金をもたらしたが、前年同期の3億5,940万ドルを下回った。給与関連の残高変動は、前年同期には1,530万ドルの資金をもたらしたのに対し、当期には3,210万ドルの資金を使う要因となった。
営業資産・負債の変動をすべて合わせると、キャッシュフローは前年同期より9,400万ドル改善した。キャッシュフロー全体の増加のうち、利益の増加による分は1億6,340万ドル、非現金項目の調整額の変化による分は5,060万ドルだった。これらの内訳の合計は、3億800万ドルの改善額と完全に一致する。
出典:2026年のForm 10-Q、9、39ページ。
貸借対照表を見ると、支払義務の内容がより具体的に分かる。未払いのリベートは1億6,440万ドル増えて16億5,200万ドルとなり、買掛金は7,950万ドル増えて4億2,380万ドルとなった。したがって、買掛金と未払費用などの合計21億9,200万ドルの大部分はリベートであり、銀行や社債保有者からの借入金ではない。残高の変化とキャッシュフロー上の変化が異なるのは、会計上の対象範囲が同一ではないためだ。
売上債権は12億5,800万ドルで、年末より4,160万ドル増えた。前払費用およびその他の流動資産は3,390万ドル減少し、その中では未収法人税が4,830万ドル減少した。後者は貸借対照表上の変動であり、現金で受け取った税還付額として個別に開示されたものではない。キャッシュフロー計算書では、複数の項目をまとめて表示している。
出典:2026年のForm 10-Q、貸借対照表、4ページ、注記3、17–18ページ。
好調な上半期の数字も、四半期ごとに見ると重要な留意点がある。経営陣が報告した第2四半期の営業キャッシュフローは2億6,920万ドルで、前年同期より11%減少した。これを上半期のキャッシュフローから差し引くと、第1四半期は5億2,560万ドルとなる。提出書類には四半期単独の現金収支の調整内訳がすべて示されていないため、第2四半期の減少を1つの原因に結び付ける根拠はない。
出典:2026年のForm 10-Q、「主なポイント」、29ページ、連結キャッシュフロー計算書、9ページ。
事業は設備購入を賄うのに十分な現金を生み出している。ただし、改善した上半期の合計には、顧客の支払い方が変わったり、積み上がったリベートを支払ったりすると逆方向に働き得る、入出金の時期の影響も含まれる。他の用途にどれだけ現金を振り向けられるかを判断するには、この違いが重要になる。
5. 設備投資後に残る現金のほぼすべてを自社株買いに使用
デクスコムは現在の事業運営に必要な資金を賄えるが、今のペースでの自社株買いは、社内で生み出す余剰資金の大部分を使っている。上半期の営業キャッシュフローから設備への現金支出1億6,130万ドルを差し引くと、6億3,350万ドルが残った。自己株式の取得に現金6億360万ドルを使ったため、買収やその他の用途に充てる前の残額は2,990万ドルだった。
経営陣は長期計画について、営業キャッシュフローから計画した設備投資を差し引いた額の少なくとも半分を、自社株買いに充てるとしている。自社株買いは発行済み株式数を減らし、従業員への株式発行による増加を相殺できる。ただし、この半期の自己株式取得に伴う現金支払いは、ここで定義したフリーキャッシュフローの約95%に達した。そのため、技術の取得や従業員報酬に伴う税金の精算に回せる残額は少なかった。
出典:2026年のForm 10-Q、キャッシュフロー計算書、9ページ、資金繰りに関する説明、37ページ。
現金残高だけでは全体像は分からない。現金および現金同等物は1億8,730万ドル増加したが、短期有価証券は2億3,900万ドル減少した。そのため、両者を合わせた流動性の高い資金は5,170万ドル減少し、19億4,700万ドルとなった。有価証券を銀行預金に換えると、現金の項目は増えるが、新たな事業資金が生まれるわけではない。
| 現金・使途制限付き現金の増減(2026年上半期、百万ドル) | 金額 |
|---|---|
| 期首の現金・現金同等物・使途制限付き現金 | 919.1 |
| 営業キャッシュフロー | 794.8 |
| 投資キャッシュフロー | 31.3 |
| 財務キャッシュフロー | -632.3 |
| 為替変動の影響 | -7.7 |
| 期末の現金・現金同等物・使途制限付き現金 | 1,105.2 |
出典:2026年のForm 10-Q、9ページ。期末の使途制限付き現金は20万ドルで、貸借対照表上の現金および現金同等物は11億500万ドル。
投資キャッシュフローがプラスとなったのは、有価証券の売却・満期償還による収入が購入額を2億3,530万ドル上回ったためだ。その金額で、設備購入、4,120万ドルの買収、150万ドルの株式投資を賄った。財務活動では主に自己株式の取得と、従業員への報酬に伴う3,760万ドルの税金支払いに現金を使い、株式発行による収入1,270万ドルがその一部を補った。
債務の規模は引き続き管理可能だが、返済時期は集中している。残存する転換社債は、2028年5月15日に元本12億5,000万ドルの返済期限を迎え、年利率は0.375%となっている。契約上の年間利息は約470万ドルだ。貸借対照表上の帳簿価額12億4,300万ドルが元本を下回るのは、まだ償却していない発行費用を差し引いているためだ。
以前の12億1,000万ドルの社債は、2025年11月に現金で返済された。この返済により利息費用が減り、希薄化後の一株当たり利益の計算で、それまで社債の転換により生じると仮定していた株式も計算対象から外れた。社債の現金返済自体が、実際の発行済み株式数を減らしたわけではない。残る社債は、定められた条件の下で株式または現金に転換できるが、2026年上半期には転換はなかった。デクスコムはまた、一定の上限まで、転換による株式の希薄化や元本を超える現金負担を減らすことを目的とした、キャップ付きコール契約を保有している。この契約によって元本返済の義務がなくなるわけではない。
出典:2026年のForm 10-Q、注記4、19–21ページ。
これとは別に、銀行から繰り返し借入・返済ができる融資枠が2026年10月13日に満期を迎える。6月30日時点で借入はなく、信用状の分を差し引いた利用可能額は1億9,130万ドルだった。その満期で問題となるのは、借入済みの2億ドルを借り換えることではなく、予備の資金調達手段を維持することだ。デクスコムは、債務の大きさを制限する条件と、利益で利息などの固定的な支払いをどれだけ賄えるかに関する条件を守っていると報告した。ただし、当四半期の開示では、これらの財務制限条項に対してどれだけ余裕があるかは数値で示していない。
この融資枠から借り入れる場合、変動する基準金利に、契約で定めた上乗せ金利を加えた利率が適用される。期間物の基準金利と翌日物金利に対する上乗せ幅は、債務の水準に応じて1.375%から2.000%となり、未使用の融資枠には0.175%–0.250%の手数料がかかる。更新後も現在の契約と同じ条件になるとは想定すべきではない。
出典:2026年のForm 10-Q、注記4、22ページ。
ほかの支払約束にも現金が必要となる。未履行の発注と契約上の支払義務は合計約14億2,000万ドルで、大半は一年以内に支払期限を迎える。これらには通常の事業運営や投資のための購入が含まれるため、すべてが別個の資金調達に伴う借金であるかのように、計上済みの負債に単純に足すべきではない。オペレーティング・リース負債は合計1億330万ドルで、長期のファイナンス・リース債務は別途5,230万ドルあった。
2025年12月時点のリース支払予定表では、将来の支払額を現在の価値に割り引く前の金額は、オペレーティング・リースが1億1,160万ドル、ファイナンス・リースが8,340万ドルだった。2026年の支払予定額はそれぞれ2,590万ドルと970万ドルで、いずれも年初時点の通年の支払約束を示す。当四半期の報告では、リース債務に重要な変更はなかった。
出典:2026年のForm 10-Q、4、18、38ページ;2025年のForm 10-K、注記5、リースの支払期限別一覧。
利用可能な現金と有価証券は社債の元本を上回るが、リベートの支払い、在庫、設備、その他の支払約束にも必要となる。残り4億ドルの自社株買い承認枠は、会社の判断で実施するものであり、必ず支払うべき負債ではない。この柔軟性により、現金回収が弱まったり、移行に追加支出が必要となったりした場合に、経営陣は資金を確保するための現実的な手段を持つ。
6. 純利益の伸びは営業利益を下回る一方、株式数の減少が一株当たり利益を押し上げる
利益の改善は主に事業活動によるもので、税金と株式数によって最終的な数値への反映のされ方が変わる。四半期の純利益は38.5%増加したが、本業以外の損益が悪化したため、営業利益ほどは伸びなかった。
受取利息・配当金は1,110万ドル減少し、1,690万ドルとなった。株式投資の損失は960万ドル増加し、1,000万ドルとなった。その他の収益は費用に転じた一方、支払利息の減少がその一部を補った。全体では、その他の収益・費用は2,850万ドルの利益から80万ドルの費用に転じた。
税率の低下がこの悪化を和らげた。税金費用を税引前利益で割って求める四半期の実効税率は、25.4%から21.5%に低下した。経営陣は、マレーシアでの免税措置と税引前利益の増加を理由に挙げている。上半期の税率は23.6%で、経営陣による通年の見積もり21.8%を上回った。経営陣はこの差について、主に従業員への株式報酬に伴う税負担の軽減額が、それまでに計上した額を下回ったことによると説明している。この説明は、税務上費用として控除できない役員報酬の影響を差し引いたものである。
出典:2026年のForm 10-Q、5、18ページ;注記6、23ページ;経営陣による説明、32、35ページ。
マレーシアは2025年7月に免税措置に必要な目標の達成を認定し、2024年1月にさかのぼって適用した。この条件付きの免税措置は最長15年間続く可能性がある。この経緯は上半期の比較を理解する助けになるが、現在の税率が恒久的に続くことを意味するものではない。
出典:2025年のForm 10-K、注記7「法人所得税」、F-39ページ。
希薄化後一株当たり利益は$0.45から$0.64に増加した。この計算では、利益に加え、株式に転換されると一株当たり利益を押し下げる可能性のある証券が、実際に株式へ転換されたと仮定した株式数を使う。四半期の希薄化後株式数は408.2百万株から390.1百万株に減少した。その一因は、2025年の債務返済後、転換社債から生じると仮定する株式数が15.7百万株から7.7百万株に減ったことである。普通株式の加重平均株式数の減少も寄与した。
希薄化後一株当たり利益に使う利益額には、社債の税引後の支払利息を足し戻す。計算上、それらの社債は株式に転換されたと仮定するためである。2026年第2四半期の調整後の利益額は2億5,080万ドルで、公表された純利益は2億4,910万ドルだった。そのため、公表純利益を希薄化後株式数で割るだけでは、会計上の計算の一部が抜け落ちる。
出典:2026年のForm 10-Q、注記1、一株当たり利益の調整表、11ページ。
利益が出たにもかかわらず、資産から負債を差し引いた会計上の金額である自己資本が減少した理由も、自社株買いで説明できる。過去から積み上げた利益を示す利益剰余金は、上半期の純利益4億4,860万ドルの全額分だけ増加した。株式に関連する出資などを記録する資本剰余金は、株式報酬8,230万ドルと従業員による株式購入1,270万ドルにより、9,500万ドル増加した。
これらの増加に対し、会社が保有する自社の株式である自己株式は、自己資本をさらに6億4,320万ドル減少させた。純利益に含まれない特定の損益を記録するその他の包括利益累計額は、主に海外事業の数値をドルに換算した影響で2,500万ドル減少した。
その結果、自己資本残高は1億2,460万ドル減少し、26億2,100万ドルとなった。発行済株式数は410.7百万株から412.4百万株に増加したが、自己株式を除く発行済株式数は384.8百万株から377.4百万株に減少した。買い戻した株式と税金の源泉徴収のために差し引いた株式は自己株式として残っており、消却されていない。上半期のキャッシュフロー計算書には配当の支払いは記載されていない。
出典:2026年のForm 10-Q、4、6–9ページ;注記7、24ページ。
買い戻し計画に基づく購入額、現金支払額、自己資本に計上する金額を区別することが大切である。デクスコムは、計画に基づく自社株買いを6億ドル、自己株式取得の現金支払いを6億360万ドル、自己資本に計上する物品税を含む自己株式購入額を6億560万ドルと報告している。これらはそれぞれ異なる報告上の指標であり、置き換えて使うことはできない。従業員の税金の源泉徴収に伴う自己株式の変動は、別途3,760万ドルある。
株式報酬も、すぐに現金を使うわけではないが、継続的に発生する費用である。まだ費用に計上されていない株式報酬2億6,360万ドルは、約2.2年にわたって費用になる見込みだった。自社株買いで社外に出回る株式は減る一方、継続的な株式報酬によってその一部が補われる。センサー事業の採算改善を最も明確に示すのは、一株当たり利益の伸び全体ではなく、営業利益の増加である。
出典:2026年のForm 10-Q、株主資本等変動計算書とキャッシュフロー計算書、8–9ページ;注記7、24ページ。
7. 利用者の拡大は成長につながるが、品質は引き続き事業上の制約となる
デクスコムにはインスリン使用者以外へ利用を広げる根拠があるが、その根拠を実際に利用できる環境と継続利用につなげる必要がある。同社の戦略は、センサーの改良、インスリン投与システムとの連携、代謝の健康状態を管理する人向けのツールを組み合わせている。G7 15 Dayは2025年後半に発売された。一方、処方箋なしで購入できるSteloは、インスリンを使わない糖尿病予備群または2型糖尿病の成人向けに、2024年8月に発売された。
装着期間が長くなり、使いやすくなれば、測定に伴う手間を減らせる。ただし会社にとっては、顧客の利用が増えるだけでなく、リベートと製造費用を差し引いても十分な収入が残る必要がある。当四半期の開示には、製品別の採算や、Steloの貢献を単独で測るのに十分なデータはない。
出典:2026年のForm 10-Q、注記8および「概要—今後の展開」、25–27ページ。
同社が資金を提供したCONNECT試験は、インスリンを使わない2型糖尿病の人への提供を支持する臨床上の根拠を強めている。デクスコムの6月6日の発表によると、283人の参加者を無作為にグループに分け、そのうち265人が26週間の試験を完了し、公表された主要な結果の対象に含まれた。長期的な血糖値の状態を示すA1Cの平均値は、G7群で1.6パーセントポイント低下し、対照群より低下幅が0.9パーセントポイント大きかった。
両群とも糖尿病に関する教育を受け、それまでの血糖降下薬の使用を続けた。この比較は、試験対象となった人々に測定を追加する効果を裏付ける。ただし、広く保険が適用されること、顧客が利用を続けること、将来の売上額を確定するものではない。事業機会を生かすには、臨床上の根拠を保険適用の判断、医療従事者の推奨、継続的な利用につなげる必要がある。
出典:デクスコムのCONNECT試験発表、2026年6月6日、試験設計と公表結果;米国糖尿病学会で発表された同社資金提供による研究。
競争は引き続き激しい。アボットは第2四半期の持続血糖測定器の売上成長率を11.0%と報告した。この事業の為替影響を除いた同社の比較可能ベースでは9.5%だった。測定器以外も含む糖尿病ケア事業の売上高は21億8,800万ドルだったが、この金額は血糖測定器だけを同じ条件でデクスコムと比較できる数値ではない。アボットはまた、血糖値とケトン体の測定を組み合わせたLibre Duoについて、欧州で認証を取得したと発表した。
これらの開示は、競合相手に規模があり、製品開発を続けていることを示す。デクスコムの公表成長率がより高いだけでは、市場シェアの拡大を証明できない。対象製品、地域、為替、顧客構成が異なるためである。競合他社も製品を改良する中で、利便性と臨床結果の改善が、顧客に選ばれる理由であり続ける必要がある。
出典:アボットの2026年第2四半期決算、2026年7月16日、1、6ページ。
成長を単純に描く見方に対し、事業運営上の最も強い反証となるのが品質である。米国食品医薬品局(FDA)の2025年3月4日付警告書は、製造管理、設計管理、G6とG7センサーの変更に関する不備を指摘した。是正状況を評価するには再査察が必要になるとした。利益率の改善だけでは、規制当局の懸念が解消されたとはいえない。
出典:FDAからデクスコムへの警告書、2025年3月4日、製造・設計に関する指摘と必要な是正措置。
2026年5月の別の出来事では、流通管理の問題が明らかになった。デクスコムによると、廃棄予定だった2ロットが盗まれ、第三者により転売された。1ロットはセンサーが適切に滅菌されていなかったため、皮膚感染のリスクが高まっていた。もう一方は社内試験での不合格率が高く、測定値を得られなくなるリスクが高まっていた。
デクスコムは、その時点で関連する重度の有害事象は報告されておらず、正規の販売業者を通じて受け取った製品には影響がないと説明した。この問題は特定されたロットに限られていたが、販売前に不合格となったセンサーが利用者に届いてしまった。工場での品質管理とともに、不合格品の管理も重要である理由を示している。
出典:FDAが掲載したデクスコムの発表、会社発表は5月26日、FDA掲載日は2026年5月29日。
経営陣は業務の変更と監督の両面で対応している。デクスコムは、提出書類で説明した製造面の取り組みに加え、取締役会の技術委員会を事業運営・イノベーション委員会に改め、規模拡大と品質にも重点を置くと5月に発表した。これは経営陣が意図する対応を示すものだが、その成果を証明する段階にはまだない。
出典:デクスコムの企業統治に関する発表、2026年5月14日。
訴訟も関連する不確実性を加えている。提出書類には、成長に関する説明とG7の信頼性を巡る証券訴訟、株主代表訴訟、G6とG7に関する消費者訴訟が記載されている。連邦裁判所の消費者訴訟5件は併合され、カリフォルニア州裁判所の訴訟は手続きが停止されたままだった。これらは訴えられている内容であり、会社に対する事実認定ではない。
デクスコムは、最終的な結果を合理的に見積もることはできないとしている。提出書類には根拠のある損失額の範囲が示されていないため、資金見通しに織り込むことはできない。また、2022–2023年を対象とするカリフォルニア州の税務調査にも触れているが、経営陣は大きな修正はないと見込んでいる。その見込みも、損失の見積もりがないことも、リスクがゼロであることを意味しない。
出典:2026年のForm 10-Q、注記5–6、23ページ;訴訟手続き、41–42ページ。
したがって、戦略上の成長機会には確かな根拠があるが、条件もある。製造の改善は採算を支え、臨床上の根拠は利用拡大を支える。こうした強みが長期的な顧客関係につながるかどうかは、安定した製品性能、信頼できる流通、無理なく負担できる費用で利用できる環境によって決まる。
8. 事業の改善が投資資金を生むが、自社株買いが残る現金の大半を使う
デクスコムは事業の採算を改善し、資金面で相応の柔軟性を持って下半期を迎えるが、製品の移行はまだ完了していない。得られた根拠は、単に税金や資金調達面で有利な結果を報告しているのではなく、成長からより多くの利益を得ている会社の姿を示す。また、上半期の事業活動で、設備への現金支出を賄えることも示した。
経営陣が7月に示した見通しでは、2026年の売上高は$5.18–$5.25 billion、米国会計基準に基づかない調整後の売上総利益率は約64%、同じく調整後の営業利益率は23.5%–24%とされた。これらの利益率は一部の費用を除く会社独自の調整を使っているため、先に示した報告上の利益率とは直接比較できない。
上半期の実際の売上高を差し引くと、下半期の売上高は$2.680–$2.750 billionとなる。これは会社見通しから計算した値であり、独自の予測ではない。達成には、四半期平均の売上高が第2四半期の実績を上回る必要がある。
出典:デクスコムの2026年7月30日決算発表、通年見通し。将来の調整項目の一部を合理的に予測できないため、経営陣は予想する調整後利益率と米国会計基準に基づく利益率の差を示す調整表を提示していない。
事業面での重要な試金石は、完成したセンサーを代金を支払う利用者により多く届けながら、残る移行費用を負担しても製造の採算改善を維持できるかどうかである。在庫削減の成功、安定した代金回収、確認できる品質改善の進展があれば、改善によって次の拡大段階の資金を賄えるとの見方が強まる。追加の評価損、現金回収の悪化、是正措置への追加支出があれば、その余力は小さくなる。
この中で調整できるのが自社株買いである。デクスコムには成長を支え、支払約束を果たす資金があるが、上半期のペースで株式を買い戻すと、設備購入後に他の投資へ回せる事業で生み出した現金はほとんど残らない。2028年に期限を迎える債務の返済余力を確保しつつ、実際に得た現金に自社株買いの規模を合わせれば、改善した事業が自らの拡大をより多く賄えるようになる。
9. 利益の増加、現金を伴わない調整、支払時期が現金増加を説明する
営業キャッシュフローの3億800万ドルの増加は、利益の増加、現金を伴わない調整、事業活動に関わる資産・負債残高の変動で説明できる。
計算上の注記:四半期の利益、上半期のキャッシュフロー、貸借対照表の各時点については、それぞれに対応する比較対象を一貫して用いている。以下のドル建ての計算は、別記がない限り百万ドル単位である。比率は四捨五入しているが、計算には表示された出典の金額を丸める前のまま使っている。
- 成長率は、当期の金額を前年同期の金額で割り、1を引いて求める。四半期の売上高成長率は1,308.4 / 1,157.1 − 1 = 13.1%、営業利益成長率は318.3 / 212.6 − 1 = 49.7%、純利益成長率は249.1 / 179.8 − 1 = 38.5%となる。上半期の成長率は、それぞれ14.0%、65.6%、57.3%である。
- 売上総利益率は、売上総利益を売上高で割った比率である。四半期の売上総利益率は3.9パーセントポイント上昇した。売上高に占める営業利益の割合である営業利益率は、丸める前の比率で計算すると6.0パーセントポイント上昇した。決算発表資料に記載された営業利益率の変化590ベーシスポイントは、丸めた数値による表示を反映している。上半期の営業利益率は、丸める前の比率で計算すると7.2パーセントポイント上昇した。
- 四半期の営業利益の増減をつなぐ計算は、212.6 + (830.0 − 688.8) − [(153.0 + 358.7) − (148.2 + 328.0)] = 318.3となる。この計算には在庫評価引当金の費用が含まれる。この費用がなかったと仮定した利益指標は示していない。
- 上半期の現金の出入りを伴わない項目の調整:2026年 = 減価償却費・償却費135.3 + 株式報酬82.3 + 現金支出を伴わない利息2.0 + 繰延税金0 + 投資損失10.0 − その他0.2 = 229.4。2025年の計算は、123.0 + 79.5 + 3.7 − 14.7 + 4.6 − 17.3 = 178.8となる。
- 上半期の営業活動に関わる資産・負債の増減:2026年 = 売上債権−47.5 − 在庫101.6 + 前払費用・その他の資産31.9 − リース2.3 + 買掛金・未払費用258.0 − 給与関連32.1 + 繰延収益・その他の負債10.4 = 116.8。2025年は、−333.5 − 12.3 − 5.5 − 3.0 + 359.4 + 15.3 + 2.4 = 22.8となる。
- 営業活動によるキャッシュフローの改善額は、純利益の増加163.4 + 現金の出入りを伴わない項目の調整額の増加50.6 + 営業活動に関わる資産・負債残高の動きの改善94.0 = 308.0となる。フリーキャッシュフローは794.8 − 161.3 = 633.5で、前年同期は486.8 − 181.1 = 305.7だった。買掛金・未払費用に含まれる設備購入額は、それぞれ55.2と51.7である。これらは現金支出として定義した額には加えていない。
- 投資活動によるキャッシュフローは、994.0 − 758.7 − 161.3 − 41.2 − 1.5 = 31.3となる。財務活動によるキャッシュフローは、12.7 − 603.6 − 37.6 − 3.8 = −632.3となる。使途が制限された現金は、期首が919.1 − 917.7 = 1.4、期末が0.2だった。
- 現金と短期有価証券の合計は、917.7 + 1,081.0 = 1,998.7から、1,105.0 + 842.0 = 1,947.0へ変化した。自己株式の取得に支払った現金は、ここで定義したフリーキャッシュフローの603.6 / 633.5 = 95.3%を占めた。承認済みの取得枠の残額は、1,000.0 − 600.0 = 400.0となる。
- 純資産の増減をつなぐ計算は、2,746.0 + 448.6 + 82.3 + 12.7 − 605.6 − 37.6 − 25.0 = 2,621.4となる。その他の包括利益累計額は、為替換算損失・その他の損失22.2と有価証券の損失2.8の合計分だけ減少した。6月の資産と負債・純資産の関係は、6,455.3 = 負債3,833.9 + 純資産2,621.4となる。12月は、6,339.9 = 3,593.9 + 2,746.0となる。
- 株式への転換などで株数が増える場合を織り込んだ四半期の希薄化後一株当たり利益は、250.8 / 390.1 = 約$0.64で、前年同期は182.7 / 408.2 = 約$0.45だった。上半期の計算には、451.9 / 391.8と291.0 / 407.8を用いる。これらの分子には、社債が株式に転換されたと仮定した場合の、開示された税引後利息を足し戻している。
- 契約に基づく社債の年間利息は、12億5,000万ドル × 0.375% = 468万7,500ドルとなる。発行費用の償却やその他の借入費用は含まない。会社の業績見通しから計算される下半期の売上高は、5,180–5,250から2,500.3を引いた2,679.7–2,749.7で、四半期平均では1,339.85–1,374.85となる。
出典:2026年のForm 10-Q、4–11ページ、注記3–4および7–8;2026年7月30日の決算発表資料、業績見通しと利益率の表示。
報告の基準:財務数値と計算は、Form 10-Qの連結財務諸表と付属注記に照らして確認した。四半期、上半期、貸借対照表の比較は、それぞれの対象期間を維持している。ドル建ての金額は、別途記載がない限り百万ドル単位で表示している。地域別と販売経路別の数値は、それぞれ連結売上高を別の切り口で分けたものであり、合算しない。
出典:提出書類の財務データを機械で読み取れる形式にしたものは、SECのXBRLインスタンス文書で入手できる。
本レポートは、情報提供と事業分析のみを目的としている。投資助言ではない。