ラスベガス・サンズ、土地使用権への支払い減でキャッシュフロー増加も、リゾートの利益は減少
ラスベガス・サンズは、マカオとシンガポールのカジノ、ホテル、レストラン、商業施設から収入を得ている。2026年第3四半期の報告書によると、最初の9カ月の営業キャッシュフローは25.5%増えた。主な理由は、シンガポールの土地使用権への支払いが減ったことだ。一方、リゾートの利益は減り、自社株買いもあって、自由に使える現金は9億8,300万ドル減少した。サンズには多額の資金調達枠があるが、建設が続くなか、現金の余裕が縮んだことで、株主への支払いをどのペースで続けるかが、より重要になっている。
調査の締め切りは、ニューヨーク時間の2026年10月25日。使用した最新の会社開示資料の日付は10月23日で、それ以降の動きは確認済みとして扱っていない。
1. キャッシュフロー増加の主因は土地使用権への支払い減
サンズの営業キャッシュフローが増えたのは、多額の土地使用権への支払いが減ったためだ。それ以外の現金創出力は弱まった。同社は2025年の最初の9カ月に、シンガポールで追加のカジノ営業区域の権利に8億4,800万ドルを支払った。2026年の同じ期間には、追加の床面積に関する権利に1億3,700万ドルを支払っていた。どちらの支払いも営業キャッシュフローに含まれるが、完成まで数年かかるリゾート拡張を支えるものだ。
支払額の減少幅である7億1,100万ドルは、報告上の営業キャッシュフローの増加額4億6,400万ドルを上回った。両期間の営業キャッシュフローに土地使用権への支払額を足し戻すと、比較しやすくなる。その支払い前に生み出した現金は2億4,700万ドル、率にして9.3%減った。この計算では、土地使用権への支払い時期の影響だけを取り除き、報告されたその他の現金の動きはすべて含めている。
| 連結キャッシュフロー(百万米ドル) | 2025年最初の9カ月 | 2026年最初の9カ月 |
|---|---|---|
| 報告上の営業キャッシュフロー | 1,819 | 2,283 |
| 上記に含まれる土地使用権への支払い(正の金額で表示) | 848 | 137 |
| 土地使用権への支払い前の営業キャッシュフロー(計算値) | 2,667 | 2,420 |
| 投資活動に計上された設備投資(支出を正で表示) | 894 | 807 |
| 営業キャッシュフローから設備投資を差し引いた額(計算値) | 925 | 1,476 |
出典:ラスベガス・サンズの2026年第3四半期のForm 10-Q、連結キャッシュフロー計算書、8ページ、注記1、9~10ページ、キャッシュフローの説明、48ページ。計算には両年とも最初の9カ月を使用した。
通常の事業活動に伴う残高の決済にも、より多くの現金を使った。土地使用権への支払いを除くと、顧客への債権、その他の資産、仕入先への未払金、その他の負債の変動によって使われた現金は2億5,600万ドルだった。前年は7,000万ドルだった。顧客への債権の項目は改善したが、未払税金やその他の事業上の支払義務の残高が減り、現金には逆方向に働いた。現金で納めた税金は2億3,200万ドルから3億6,200万ドルに増えた。こうした支払いの動きは、土地使用権の取引以外でも現金の比較が悪化した理由を示している。
表の最終行は、この報告書でいうフリーキャッシュフローを示す。報告上の営業キャッシュフローから、キャッシュフロー計算書にある設備投資を差し引いた額だ。シンガポールの土地使用権への支払いは、営業キャッシュフローを通じてすでに含まれている。再び差し引けば、同じ支払いを二重に数えることになる。無形資産の取得や株主への支払いは、この計算では差し引いていない。
サンズは自社株買いに24億9,100万ドルを使い、配当と子会社の社外株主への支払いに7億2,300万ドルを支払った。これらの支払いの合計は、フリーキャッシュフローを17億3,800万ドル上回った。また、以前のラスベガスの不動産売却に伴う貸付金を回収し、12億6,400万ドルの多額の現金を得た。ただし、これは既存の資産の返済であり、2026年にリゾートが稼いだ現金ではない。
同社はサンズ・チャイナ株の追加取得にも1億200万ドルを使い、借入金を差し引き3億5,400万ドル返済した。投資、資金調達、為替の動きをすべて反映すると、使途に制限のない現金は38億4,100万ドルから28億5,800万ドルに減った。使途に制限のある現金は1億2,500万ドルのままだった。つまり、営業キャッシュフローが増えても、次の投資に使える資金は増えなかった。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、8ページ、注記1、10ページ、資金繰りの説明、48~50ページ。キャッシュフローの照合は計算注記に示した。
2. 開発関連費用の減少がリゾート利益の落ち込みを和らげた
リゾートの利益を示す指標は、報告上の営業利益から受ける印象よりも大きく悪化した。第3四半期には、売上高が3.5%、営業利益が14.0%、連結純利益が28.3%減った。売上高減少の原因はシンガポールにある。外部顧客からの売上高が1億4,200万ドル減った一方、マカオでは2,700万ドル増えた。
さらに前年と比べると、減少の位置づけが分かる。売上高と営業利益は2024年第3四半期をなお上回ったが、純利益はその時期とほぼ変わらなかった。
| 連結業績(利益率を除き百万米ドル) | 2024年第3四半期 | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,682 | 3,331 | 3,216 |
| 営業利益 | 504 | 719 | 618 |
| 営業利益率(計算値) | 18.8% | 21.6% | 19.2% |
| 純利益(子会社の社外株主の持ち分を含む) | 353 | 491 | 352 |
| 純利益率(計算値) | 13.2% | 14.7% | 10.9% |
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、4、22~23、29ページ。2024年第3四半期のForm 10-Q、連結損益計算書。過去と当期の連結数値は、SECの企業データとも照合した。
2026年の最初の9カ月には、売上高が6.3%増えて99億5,500万ドルとなったが、営業利益は1.4%増の21億4,000万ドルにとどまった。経営陣が使う「調整後施設EBITDA」は、38億1,800万ドルから36億5,900万ドルに減った。この指標では、建物や設備を長期間使う費用である減価償却費に加え、利息、法人税、いくつかの本社費用や開発費を除く。カジノにかかる税金は含まれる。リゾートの事業を比べるのに役立つが、サンズが実際に負担する費用の一部は含まれない。
この除外された費用が、指標の動きの違いを説明する。9カ月を通じて、開発費は8,900万ドル、資産処分と減損による損失は6,900万ドル、減価償却費と償却費は5,400万ドル減った。リゾートの指標に含まれない費用が減ったため、経営陣の指標ではリゾートの利益が減っていても、報告上の営業利益は支えられた。
前年の比較対象には、取りやめたデジタルゲーム事業とニューヨークのカジノ免許取得を目指さない決定に伴う減損6,000万ドルが含まれていた。これは税引き前の費用であり、税引き後利益の調整額ではない。デジタルゲームへの支出がなくなったわけでもない。2026年の最初の9カ月にも、開発費のうち1億ドルを占めた。同社はこの支出を減らしたが、なお無視できない費用だ。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、4、24~25、33~36、41~44ページ。報告上の営業利益から調整後施設EBITDAまでの正確な照合は、計算注記に示した。
税金と受取利息も、所有者に帰属する利益をさらに減らした。第3四半期の受取利息は、ラスベガスの不動産売却に伴う貸付金が返済された後、1,600万ドル減った。税引き前利益は減ったが、法人税費用は9,100万ドルから1億200万ドルに増えた。実効税率は15.6%から22.5%に上昇した。前年にデジタルゲーム事業の減損に伴う税負担の軽減があったことと、利益を上げた地域の構成が変わったことを反映している。
サンズはまた、マカオが、特定のカジノ事業利益からの配当にかかる12%の税金を、カジノ売上高に基づく支払いに置き換える協定を更新すると見込んでいる。報告書の時点で、更新は確約されていなかった。これは、2027年12月まで続くマカオのカジノ事業に対する法人所得税の免除とは別のものだ。したがって税制上の扱いは、営業利益のうち最終的にどれだけが所有者に帰属する利益となるかを左右する。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、注記6、17ページ、利益の説明、36ページ。
3. シンガポールでは一般客の賭け金が増えたが、カジノが得た割合は低下
マリーナベイ・サンズの四半期業績が弱まったのは、カジノの勝率低下と運営費の増加が重なったためだ。カジノ売上高は10億7,700万ドルから9億1,600万ドルに減った。この減少が、客室、レストラン、商業施設、その他の事業の改善を上回った。
カジノ売上高は、客がどれだけ賭けたかと、カジノがそのうちどれだけ勝ち取ったかで決まる。主にVIP以外の客によるノンローリングチップの遊技では、客が預けるか遊技用に交換した金額が12.6%増えた。しかし、カジノの勝率は大きく下がった。VIP客のローリングチップ遊技量も減り、その勝率も低下した。
| マリーナベイ・サンズのカジノ指標 | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 |
|---|---|---|
| ノンローリングチップの投入額(百万米ドル) | 2,552 | 2,874 |
| ノンローリングチップの勝率 | 24.5% | 18.7% |
| ローリングチップ遊技量(百万米ドル) | 9,069 | 8,429 |
| ローリングチップの勝率 | 4.84% | 4.53% |
| 調整後施設EBITDA(百万米ドル) | 743 | 590 |
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、22~23ページ、28~30ページ。投入額は、ノンローリングチップの遊技のために客が提供した現金や信用枠を示す。ローリングチップ遊技量はVIP客の活動を測る別の指標で、両者を合算してはならない。勝率は割引、販売促進策、売上高の配分を反映する前の数値だ。
VIP客の遊技結果について会社が示した調整を加えても、減益は消えない。開示されたローリングチップの理論上の勝率を使うと、シンガポールの当四半期の調整後施設EBITDAは計算上5億9,400万ドルとなる。前年の7億ドルから15.1%の減少だ。この調整には、関連する販売促進費、カジノ税、信用供与の費用の推計額が含まれる。一方、報告上の勝率が最も大きく下がったノンローリングチップの結果は調整していない。VIP客の結果だけが変わっても、前年の利益水準には戻らない。
出典:2026年10月21日付決算発表、添付資料5、13ページ。計算方法と対象範囲は注記に示した。
ホテルの数字は、最近の改装が成果を上げていることをより強く示している。大規模なスイートルームの改装が2025年5月に完了した後、平均客室単価は$982から$1,038に上がった。客室稼働率も95.8%へわずかに上がり、四半期の客室売上高は1億5,400万ドルから1億6,200万ドルに増えた。利用可能な客室の多くが埋まるなか、宿泊客は以前より高い料金を払っていた。
その効果には、サービス費用の増加も伴った。最初の9カ月に、シンガポールではカジノ、ホテル、レストラン、管理部門の人件費が増えた。カジノ税も増加した。高額客による遊技が、2026年6月に税率12%の高い区分に入る基準に達し、2025年よりひと月早かったことが一因だ。高級リゾートとしての戦略は客室売上高を伸ばしているが、その売上高のうち利益として残る額は、カジノの結果、人件費、税金に左右される。
出典:2026年第3四半期のForm 10-Q、客室業績、31ページ、営業費用、33~34ページ、41~42ページ。
4. マカオでは顧客の支出が増えたが、集客と接客の費用も増加
マカオの売上高の伸びは、顧客獲得のために増やした費用をまだ賄えていない。最初の9カ月に、外部顧客からの売上高は7.7%増えて58億ドルとなった。一方、調整後施設EBITDAは6.5%減って15億9,200万ドルとなった。経営陣は、顧客向けの特典やサービスへの支出増、人件費の増加、テーブルゲームの営業時間延長を挙げた。
第3四半期にも同じ問題が表れた。マカオの売上高は18億9,800万ドルから19億2,500万ドルに増えたが、調整後施設EBITDAは6億100万ドルから5億2,900万ドルに減った。マカオの各事業では、人件費が2,900万ドル、カジノ税が2,300万ドル、その他の費用が5,400万ドル増えた。事業が拡大する一方で、費用も大きく増えた。
ザ・ロンドナーは、遊技量だけでは業績を判断できないことを示す。ノンローリングチップの投入額は23.6%増えたが、勝率は23.4%から18.6%に下がった。カジノ売上高はわずかに減り、調整後施設EBITDAは2億1,900万ドルから1億7,800万ドルに減った。遊技は増えたものの、費用の増加を賄えるほどの追加売上高は得られなかった。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、事業部門別の業績、22~25ページ;経営陣による説明、27、30、33~35ページ。事業部門別の人件費、税金、その他の費用は、部門間取引を含む提出書類の集計範囲に基づく。
ザ・ベネチアン・マカオでは、改装によって販売できる客室が減るという別の制約がある。平均客室料金は変わらず、稼働率も98%を超えていたが、四半期の客室収入は5,200万ドルから4,400万ドルに減った。サンズは2027年第4四半期まで、平均して約500室が販売できない状態にあると見込む。稼働率の計算には休止中の客室が含まれないため、稼働率がほぼ満室でも、施設の全客室を使えているわけではない。
経営陣は、上級スイートを増やし、接客サービスを改善して、より多くのお金を使う顧客を呼び込もうとしている。シンガポールで客室料金が上がったことは、こうした改良が役立ち得ることを示している。一方、マカオでは、改良した客室とサービスによる追加収入で、継続的に増える費用を賄えるかどうか、まだ実績で示す必要がある。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、戦略と指標の定義、28~29ページ;ホテルの業績と改装に関する注記、31ページ。
マカオ市場全体の環境は厳しくなっている。2026年第3四半期のマカオの公式なカジノ総収入は約60.215十億マカオパタカで、2025年の同じ四半期より3.8%減った。その前の2025年第3四半期には、2024年の同じ四半期を12.5%上回っていた。サンズの四半期のカジノ収入が小幅に増えたことは、顧客需要が市場全体で弱まったという見方と必ずしも一致しない。ただし、サンズの純収入と市場のカジノ総収入は異なる指標であり、市場シェアがどれだけ変わったかを正確には示さない。
高額を使う顧客をめぐる競争も具体的に進んでいる。ギャラクシー・エンターテインメントによると、ギャラクシー・マカオ内のカペラは2026年2月に開業し、ホライゾン・プラスの個室型ゲームサロンを6から10に増やした。サンズが施設を改良する一方、競合も同じようなサービスを広げている。問われるのは、追加支出によって顧客当たりの利益が増えるかどうかだ。競合施設に追いつくだけでは足りない。
出典:マカオ博彩監察協調局の2026年の月別カジノ総収入および2024年との比較を含む2025年の表(9月まで);ギャラクシー・エンターテインメントの中間決算発表(2026年8月12日)、1~3ページ。市場に関する計算は注記に再掲する。
5. 最大の建設投資はこれから
今年の設備投資が減っても、サンズの大きな投資需要が終わったわけではない。最初の9カ月間に現金で支払った設備投資額は、8億9,400万ドルから8億700万ドルに減った。支出先は変わっている。ザ・ロンドナーでは改装が進んで支出が減る一方、ザ・ベネチアンの客室改装とシンガポールでの建設は続いた。
| 設備投資(百万米ドル) | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|
| ザ・ベネチアン・マカオ | 131 | 195 |
| ザ・ロンドナー・マカオ | 271 | 79 |
| マカオのその他施設・事業 | 32 | 55 |
| マリーナベイ・サンズ | 425 | 438 |
| 本社・その他 | 35 | 40 |
| 現金支出による設備投資合計 | 894 | 807 |
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記10(26ページ)およびキャッシュフローに関する説明(48ページ)。これらの金額には建設、開発、維持のための支出が含まれる。提出書類には、それぞれの目的別の完全な内訳はない。営業活動によるキャッシュフローに分類された土地代金は、この表に含めていない。
シンガポールの拡張計画では、高級客室とスイート、上級顧客向けのカジノ区域、会議スペース、約15,000席の娯楽施設を増やす。経営陣は、土地代金、資金調達手数料、利息を含む事業費総額を80億ドルと見積もる。9月30までに約31億ドルの費用が発生しており、今後発生する費用の見積額は約49億ドルとなる。これは残りの事業費の見積額であり、直ちに支払う現金の予定額ではない。
サンズには、拡張計画向けに確保された事業融資の未使用枠が45億7,000万ドルあった。大きな資金源だが、使途を問わない現金ではなく、そのまま自社株買いに使える資金とは見なせない。借り入れれば、将来の元利金返済も増える。
時期は重要な条件だ。契約上の建設期限は2029年7月8日。経営陣は現在、2030年6月の完成と2031年1月の開業を見込む。期限を延長するにはシンガポール政府の承認が必要だ。拡張によって事業規模は大きくなる見込みだが、多年にわたる支出の後でなければ大きな新規収入は入らない。提出書類に示された予定時期も、その承認に左右される。
シンガポールの期限付き融資と拡張向け融資は、現行の契約では2032年2月に満期を迎える。2031年1月に開業した場合、残高の返済期限まで約一年となる。そのため、予定どおりの開業と、その後の資金調達を手配できるかどうかが、ともに重要になる。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記1(9~10ページ)、注記3(13ページ)、開発に関する説明(47ページ);2025年のフォーム10-K、注記11、2025年のシンガポール融資枠。残りの事業費の見積額は、80億ドルから31億ドルを差し引いて計算した。
マカオには、これとは別の投資義務がある。サンズは営業権の契約に基づき、2032年12月までに少なくとも35.84十億マカオパタカを投資しなければならない。9月の為替レートでは約44億3,000万ドルに相当する。投資の大半はカジノ以外の活動を支える必要がある。政府は2023~2024年について、5.80十億マカオパタカの支出を対象として認めた。2025年分として報告された2.52十億マカオパタカは、まだ監査中だった。その後の対象支出や監査結果も考慮する必要があるため、これらの数字だけでは残る義務額を正確に算出できない。
10月23、ベネチアン・マカオ・リミテッドは、経済の多角化を支える政府主導の投資基金に約2.30十億マカオパタカ、米ドル換算で2億8,500万ドルを拠出すると約束した。拠出額は既存のカジノ以外への投資義務に算入され、予定していたほかの事業や支出に代わる。この変更は既存の投資計画の一部を振り向けるもので、全体の義務額にさらに2億8,500万ドルを上乗せするものではない。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記1(9ページ)および開発に関する説明(46~47ページ)。10月23の基金に関する合意を含む。
6. 融資枠には余裕があるが、株主への支払いで手元資金の余裕は縮小
サンズには借り入れの余地があり、融資契約の条件も守っている。一方、手元現金と帳簿上の純資産は減った。9月30時点で、使途に制限のない現金は28億5,800万ドル、利用可能な当座借越型の融資枠は約42億7,000万ドルだった。この融資枠は必要に応じて資金を借りられる可能性を示すが、すでに保有する現金ではない。利用には契約条件も適用される。
ファイナンス・リースを含む負債の帳簿価額は、157億8,400万ドルから154億4,400万ドルに減った。現金はそれよりはるかに速く減った。返済期限が近づいたため、今後一年以内に返済する負債は4億3,800万ドルから15億6,600万ドルに増えた。負債総額は減ったものの、流動負債が増えた理由の大半はこれで説明できる。流動負債は流動資産を8億200万ドル上回った。流動負債には、顧客からの預り金や未払いの運営費も含まれる。これらは金融機関からの借入金とは異なる。
次の主な社債償還額は、2027年3月の7億ドルと、2027年6月の7億5,000万ドルだ。さらに2028年には29億ドルの社債が満期を迎える。サンズは2026年満期の社債をすでに借り換えたが、こうした返済の集中は建設支出と合わせて考える必要がある。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、貸借対照表(3ページ)、負債の条件(12~14ページ)、資金繰りに関する説明(49ページ)。社債の金額には、銀行借入金の分割返済とリース料を含めていない。
借り換えによって返済期限は2031年5月と2033年5月に延びたが、固定金利で支払う費用は増えた。サンズは親会社の3.5%の社債10億ドルを、利率5.3%と5.65%の新しい社債2件、総額5億ドルで借り換えた。新社債の年間の契約上の利息は合計5,475万ドルで、借り換え前の3,500万ドルを上回る。いずれも手数料を含まない。ただし、第3四半期の支払利息は1億8,700万ドルに対して1億8,600万ドルと、ほぼ変わらなかった。平均借入残高が減り、シンガポールでの借入金利も下がったため、ほかの借入金利の上昇を一部相殺した。変動金利の借り入れには別の影響もある。会社の試算では、対象となる基準金利が1パーセントポイント変わると、9月の借入残高を基にした年間の利息費用は約5,800万ドル変わる。
融資契約では、それぞれの契約で定める利益に対して借入額がどこまで認められるかに上限がある。サンズが報告した比率は次のとおり。
| 借入主体 | 2026年9月30日の借入比率 | 契約上の上限 |
|---|---|---|
| 米国 | 1.74倍 | 4.00倍 |
| サンズ・チャイナ | 3.29倍 | 4.00倍 |
| シンガポール | 1.54倍 | 4.50倍 |
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記3(12~13ページ)、利息に関する説明(35~36ページ)、融資契約の条件に関する説明(49ページ)、金利変動の影響(54ページ)。表の比率は各契約に固有の方法で計算したもので、この報告書の別の箇所に記載された利払い・税引き・償却前利益で負債を割った数字ではない。
サンズ・チャイナは、示された上限までの余裕が最も小さい。そのため利益率の低下は、利益だけでなく資金調達の自由度にも影響する。現金も複数の法人に分かれている。使途に制限のない現金のうち約17億4,000万ドルは米国外にあり、約14億8,000万ドルは条件付きで移転可能と説明されている。子会社の現金を親会社に移すには、サンズ・チャイナの外部株主への支払いや現地規則への対応が必要になる場合がある。
リース契約による支払いも、社債や銀行融資とは別に予定されている。ファイナンス・リース1億4,700万ドルは、すでに9月の負債に含まれる。2025年12月31日時点の最新の通年のオペレーティング・リース支払予定表には、契約期間にわたる将来の支払額が、利息を含めて3億3,500万ドルと示されている。この過去の予定表を、9月時点の新たな残高と見なしたり、割り引く前の金額をそのまま負債に加えたりすべきではない。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、12ページおよび49~51ページ;2025年のフォーム10-K、契約上の債務(51ページ)および注記15のリース支払予定表。
顧客への信用供与にも注意が必要だ。貸倒引当金を差し引いた売掛金は7億4,200万ドルから6億6,400万ドルに減ったが、減少分がすべて現金で回収されたわけではない。サンズは回収できないと見込む額として、前年の3,900万ドルに対し8,600万ドルを費用に計上し、売掛金6,200万ドルを帳簿から除いた。貸倒引当金は2億2,500万ドルから2億4,900万ドルに増えた。両市場で引当額が増えたことは、カジノ収入の一部に回収できないリスクがあることを示す。9カ月間には、両市場ともテーブルゲームの利用額の約11%が掛け払いだった。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記2(10~11ページ)、掛け払いに関する開示(29ページ)、貸倒れに関する説明(41ページ)。貸倒引当金の増減内訳は計算注記に示す。
資産が減った主な理由は、現金の減少とラスベガス事業の売却に伴う貸付金の回収だった。投資を続けたものの、有形固定資産は小幅に減った。一方、シンガポールでの支払いを受けて土地に関する権利は増えた。のれんと無形資産は6,000万ドル減った。これらには、契約期間の経過とともに帳簿価額が減るカジノ営業権やフランチャイズ権が含まれる。在庫の増加は300万ドルにとどまり、現金を使った大きな要因ではなかった。貸借対照表の簡潔な比較は注記に示す。
純資産が減った主な理由は自社株買いだ。会社は13億6,600万ドルの利益を上げたが、純資産合計はプラス19億3,400万ドルからマイナス1億1,500万ドルになった。純資産に計上された自社株買いは25億200万ドルで、決議された配当と分配も純資産をさらに8億5,200万ドル減らした。利益剰余金は増えている。純資産合計がマイナスになったのは、会社が買い戻して保有する株式の累積取得額が大きいためだ。これらの株式は消却されず、自己株式として計上された。
発行済み株式数の減少は、一株当たり利益を押し上げた。9カ月間のラスベガス・サンズに帰属する利益は1.2%減って12億1,700万ドルとなった一方、希薄化後一株当たり利益は1.77ドルから1.86ドルに上がった。希薄化後の平均株式数は698百万株から655百万株に減った。一株当たり利益が改善したのは、親会社の株主に帰属する利益の総額が増えたためではなく、利益を分ける株式数が減ったためだ。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、3~8ページおよび注記5(15~17ページ)。純資産、現金による自社株買い、決議された分配は会計上の集計範囲が異なる。以下でその違いを照合する。
経営陣は、自社株買いと配当について、投資を続けながら余剰資金を株主に還元するものと説明する。また、2027年の年間配当額を一株当たり1.20ドルから1.44ドルに引き上げると発表した。株式数が627百万株で変わらなければ、年間で約1億5,000万ドルの現金が追加で必要になる。実際の支払額は、配当の決議と株式数によって変わる。自社株買いは経営陣の判断で実施できるため、施設の利益や建設資金の調達環境が悪化した場合に現金を確保する手段になる。
過去の大きな法的リスクの1つは、すでに解消した。提出書類によると、アジアン・アメリカン・エンターテインメント・コーポレーションの訴訟でサンズに有利な判決が2026年3月4日に確定し、3月13にその確定が証明された。したがって、原告が以前請求した約119億3,000万ドルを、現在も未解決の損失見積額として示すべきではない。この特定の不確実性はなくなり、上記の事業運営、資金調達、税金に関する条件が、事業上より重要な問題となっている。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、経営陣による資金配分の説明(28ページおよび50ページ)、注記9(19~20ページ)。
7. 顧客が増えた分を、より多くの利益につなげる必要がある
ラスベガス・サンズの最大の課題は、カジノでの利用増加と客室の改善を利益につなげながら、事業拡大に必要な現金を確保することだ。シンガポールの客室部門の業績は、高級な宿泊サービスへの投資を後押ししている。一方、カジノで客から得た収入の割合が低かったことは、四半期業績が落ち込んだ大きな理由だ。マカオでは、人件費と顧客向けの支出が増えている。売上は伸びたものの、手厚くしたサービスの費用をまだ賄えていない。
利用できる融資枠と事業資金があるため、サンズには計画を進める時間がある。ただし、借入金の返済、事業免許に伴う約束の履行、株主への支払いには、事業が生む利益が必要だ。カジノの採算改善に加え、客室改修が成果を上げ、シンガポールの建設計画が承認を受けて予定どおり管理されれば、業績はより強くなる。改善に時間がかかる場合は、任意の自社株買いを減速させることで、事業運営に必要な現金を守れる。
報告の対象と計算上の注記
報告の対象:この分析は、米国会計基準に基づくラスベガス・サンズと連結子会社を対象とする。使用した書類は、2026年9月30日に終了した四半期について2026年10月23日に提出された、受付番号0001300514-26-000103のフォーム10-Qだ。四半期の比較対象期間は7月1日から9月30日まで、累計の比較対象期間は1月1日から9月30日まで。貸借対照表は2026年9月30日と2025年12月31日を比較した。特に断りがなければ、金額は米ドルで示す。
サンズが支配するサンズ・チャイナは、全額を連結している。サンズの持ち分は9月に75.56%に達した。ラスベガス・サンズに帰属する利益を計算する際は、他の株主の持ち分を別途差し引く。マリーナベイ・サンズは完全子会社だ。本文に示す地域別売上高は、明記した場合を除き、事業部門間の売上を含まない。この報告では、別途公表された子会社の利益を足し合わせず、会社が照合して示した事業部門別EBITDAを使う。
出典:SECの提出書類データ、対象のフォーム10-Qの表紙、注記5および注記10。SECのデータで受付番号、通貨単位、対象期間の正確な日付を確認した。この提出書類では、SECの連結利益の数値に他の株主の持ち分が含まれる一方、純利益の数値はラスベガス・サンズに帰属する利益を示す。両者は同じものとして扱えない。
計算上の注記:現金の創出と残高。以下の金額の単位はすべて百万米ドル。現金を使ったり受け取ったりしていない費用や収益は、現金支出を伴わない調整項目として利益から戻している。
| 利益から営業現金収支への調整 | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|
| 連結純利益 | 1,418 | 1,366 |
| 土地権利を含む減価償却・償却費 | +1,157 | +1,110 |
| 貸倒引当額の繰入れ | +39 | +86 |
| その他の現金支出を伴わない調整、純額 | +123 | +114 |
| 土地支払いを除く営業関連残高の変動 | −70 | −256 |
| 土地権利への支払い | −848 | −137 |
| 報告された営業キャッシュフロー | 1,819 | 2,283 |
2026年のその他の現金支出を伴わない調整には、資金調達費用の償却4,600万ドル、現物払い利息による収益のマイナス100万ドル、処分・減損に関する調整800万ドル、現金支出を伴わない株式報酬5,100万ドル、為替差損300万ドル、繰延税金700万ドルが含まれる。2025年の対応する金額は、順に4,300万ドル、マイナス100万ドル、7,400万ドル、3,900万ドル、1,900万ドル、マイナス5,600万ドルで、これに債務消却損500万ドルが加わる。合計はそれぞれ1億1,400万ドルと1億2,300万ドルになる。
2026年の最初の9カ月における現金の増減は、期首の現金と使途制限付き現金39億6,600万ドル+営業活動による現金流入22億8,300万ドル+投資活動による現金流入4億8,700万ドル−財務活動による現金流出37億4,200万ドル−為替の影響1,100万ドル=期末の現金と使途制限付き現金29億8,300万ドルとなる。ここから使途制限付き現金1億2,500万ドルを差し引くと、利用可能な現金は28億5,800万ドルだ。2025年は37億7,500万ドル+18億1,900万ドル−9億5,100万ドル−11億9,200万ドル+2,700万ドル=34億7,800万ドルとなる。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、8ページ。土地への支払いを調整したキャッシュフローは分析上の比較値であり、会社が報告する米国会計基準または非米国会計基準の指標ではない。
計算上の注記:経営陣がリゾート事業の利益から除く費用。以下の表は、報告された営業利益に、調整後施設EBITDAから除かれる費用を足し戻したものだ。金額の単位はすべて百万米ドル。税引き前の営業利益を調整しており、個々の項目に税負担の軽減分は割り当てていない。
| 営業利益からの調整 | 2025年第3四半期 | 2026年第3四半期 | 2025年の最初の9カ月 | 2026年の最初の9カ月 |
|---|---|---|---|---|
| 報告された営業利益 | 719 | 618 | 2,111 | 2,140 |
| 本社費用以外の株式報酬 | +11 | +6 | +17 | +15 |
| 株式報酬を含む本社費用 | +78 | +88 | +220 | +245 |
| 開業前費用 | +7 | +5 | +20 | +14 |
| 開発費用 | +72 | +37 | +210 | +121 |
| 土地権利を含む減価償却・償却費 | +389 | +361 | +1,157 | +1,110 |
| 処分損・減損損失 | +68 | +4 | +83 | +14 |
| 調整後施設EBITDA | 1,344 | 1,119 | 3,818 | 3,659 |
この指標には、カジノ事業の税金、人件費、顧客向け優遇費用、貸倒引当額の繰入れが引き続き含まれる。2026年の最初の9カ月の株式報酬費用は合計5,700万ドルで、このうち4,200万ドルは本社費用、1,500万ドルはそれ以外に含まれた。キャッシュフロー計算書では、現金支出を伴わない株式報酬5,100万ドルを足し戻しているが、これは費用総額ではない。
出典:2026年第3四半期のフォーム10-Q、注記10、21~25ページ、およびキャッシュフロー計算書、8ページ。
計算上の注記:シンガポールのVIP客の結果による調整。第3四半期について、報告された施設EBITDAに、経営陣が推計した高額賭け金の結果による調整額を加えると、2025年は7億4,300万ドル−4,300万ドル=7億ドル、2026年は5億9,000万ドル+400万ドル=5億9,400万ドルとなる。減少率は1億600万ドル÷7億ドル=15.1%だ。比較に用いる理論上のVIP勝率は、それぞれ4.2%と4.6%。調整後の施設の数値は税引き前だ。
出典:2026年10月21日の決算発表資料、添付資料5、13ページ。
計算上の注記:資産、負債、資本。以下に示す主な残高の単位は百万米ドル。貸借対照表の全項目ではなく、主な変動がどこで起きたかを示す。
| 連結残高 | 2025年12月31日 | 2026年9月30日 |
|---|---|---|
| 使途制限のない現金 | 3,841 | 2,858 |
| ラスベガス売却に伴う貸付金 | 1,264 | 0 |
| 顧客などへの債権、純額 | 742 | 664 |
| 棚卸資産 | 46 | 49 |
| 建物・設備など、純額 | 11,673 | 11,477 |
| 土地の賃借権、純額 | 2,907 | 2,995 |
| のれん・無形資産、純額 | 573 | 513 |
| 流動負債 | 4,222 | 4,621 |
| 負債合計 | 19,986 | 19,533 |
| 他の株主持ち分を含む資本合計 | 1,934 | −115 |
| 資産合計 | 21,920 | 19,418 |
資産合計の減少額25億200万ドルのうち、22億4,700万ドルは現金の減少と売却に伴う貸付金の回収で説明できる。建設支出と減価償却は建物・設備などの残高に影響する。土地権利では、支払い1億3,700万ドルと償却6,300万ドルが主な変動だが、為替なども影響するため、この2項目だけでは残高の変化をすべて説明できない。無形資産には、利用できる期間が限られた権利が含まれる。前年度の年次報告書では、2026年の無形資産の償却予定額を7,900万ドルとしていたが、四半期報告書には当期の無形資産残高の増減をすべて示す情報がない。
債権総額9億1,300万ドルから貸倒引当金2億4,900万ドルを差し引くと、債権の純額6億6,400万ドルになる。12月時点では9億6,700万ドル−2億2,500万ドル=7億4,200万ドルだ。2026年の貸倒引当金は、期首残高2億2,500万ドル+繰入額8,600万ドル−回収不能として処理した額6,200万ドル=2億4,900万ドルとなる。比較対象の2025年は、1億8,600万ドル+3,900万ドル−3,600万ドル+為替による変動500万ドル=1億9,400万ドルだ。回収不能として処理した額は引当金を使ったもので、現金の回収ではない。
利益剰余金は、配当後に残った利益の累計だ。親会社分は43億8,700万ドル+親会社に帰属する利益12億1,700万ドル−宣言した配当5億9,400万ドル=50億1,000万ドルとなる。払込資本には、株式の払い込みと関連する資本の調整を記録する。その増減は、61億5,900万ドル+ストックオプションの行使500万ドル+株式報酬5,100万ドル−報酬に伴う税金の源泉徴収700万ドル−子会社の他の株主持ち分の取得9,400万ドル=61億1,400万ドルだ。損益に含めず資本に記録した為替とヘッジの調整により、その他の包括利益累計額は7,100万ドルから6,100万ドルに減った。自己株式は25億200万ドル増え、資本から差し引く残高は115億3,000万ドルとなった。
普通株式の資本金100万ドルを含めると、親会社の資本は100万ドル−115億3,000万ドル+61億1,400万ドル+6,100万ドル+50億1,000万ドル=マイナス3億4,400万ドルとなる。他の株主の持ち分2億2,900万ドルを加えた資本合計はマイナス1億1,500万ドルだ。貸借対照表では、9月時点の負債195億3,300万ドル−資本1億1,500万ドル=資産194億1,800万ドル、12月時点は199億8,600万ドル+19億3,400万ドル=219億2,000万ドルと確認できる。
ラスベガス・サンズは、この9カ月間に49.1百万株を買い戻した。自己株式を含む発行済み株式数は約840百万株から約842百万株に増えた。一方、自己株式を除く株式数は675百万株から627百万株に減った。買い戻しに支払った現金は24億9,100万ドルだった。資本勘定への計上額は25億200万ドルで、手数料と自社株買いにかかる税金の2,500万ドルを含む。提出書類には、同じ税金の未払計上額2,400万ドルも別に示されている。計上した額と支払った現金は、同じ期間に発生するとは限らない。支払いを決めた配当金と外部株主への分配金は8億5,200万ドルで、実際に支払った7億2,300万ドルを1億2,900万ドル上回った。この差は、開示された未払配当金の増加額と一致する。10月9日に支払われたサンズ・チャイナの配当金は、9月の報告期間後の現金の動きに当たる。連結グループ内の資金移動は、連結ベースの配当金支出を追加で増やすものではない。
出典:2026年第3四半期の様式10-Q、3、6~8、10、15~17ページ。2025年の様式10-K、注記8「のれんおよび無形資産」、80~81ページ。
計算上の注記:市場の比較と一株当たりの影響。マカオの2026年第3四半期のカジノ総収入は、9月までの累計MOP187,116百万から6月までの累計MOP126,901百万を引いたMOP60,215百万となる。2025年の同じ期間は、MOP181,341百万からMOP118,771百万を引いたMOP62,570百万となる。比較対象となる2024年の額は、7月のMOP18,595百万、8月のMOP19,754百万、9月のMOP17,253百万を足したMOP55,602百万である。この計算による増減率は、2026年がマイナス3.8%、2025年がプラス12.5%となる。公表された月ごとの数値は四捨五入されているため、累計値との差がMOP1百万になる場合がある。
9カ月間の一株当たり利益は、利益約12億1,700万ドルを、株式の希薄化を反映した655百万株で割った2026年の$1.86である。同じ利益を前年の698百万株で割ると、約$1.74となる。これは株式数の違いを示す計算であり、利益の予測ではない。2027年の配当金の試算では、株式数を627百万株に固定している。627百万株に年間の増配額$0.24を掛けると、年間の現金支払額は1億5,048万ドル増える。このほかの箇所で示す増減率は、当期の額を比較対象となる前年の額で割り、1を引いて計算している。利益率は利益を売上高で割った値である。
出典:DICJの2026年の表、DICJの2025年の表。2026年第3四半期の様式10-Q、3~4、16、50ページ。計算には、報告された四捨五入後の数値を使用した。
この報告書は情報提供のみを目的としており、投資助言ではない。