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2026年10月21日水曜日
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ザイレム、利益改善の一方で資金支出の負担も拡大

執筆 MinJeKim

ザイレムの利益改善に伴い、資金需要も拡大

ザイレムは、公益事業者や企業が水を運び、きれいにし、量を測るためのポンプ、水処理設備、計量器、サービスを提供する。2026年第2四半期は、売上高が1.5%増える一方、営業利益は27.9%増えた。生産性の向上、価格設定、特別な費用の減少により、売上から利益として残る額が増えた。事業の収益力は強まったが、顧客向けの案件、大規模な自社株買い、新たに発表した買収によって、手元資金と借入余力への負担も増している。

分析対象期間:2026年6月30日までの3カ月間と6カ月間。調査の締め切り:ニューヨーク時間の2026年10月20日。2026年9月29日までに確認できた、その後の重要な資金調達の動きは、6月の決算とは分けて扱う。

出典:ザイレムの2026年第2四半期のフォーム10-Q、損益計算書、3ページ、経営陣による説明、44~50ページ。その後の出来事に関する出典は第6節に示す。

1. 成長は緩やかでも、ザイレムは売上から利益を多く残している

ザイレムの利益が改善したのは、事業から得る利益が増え、特別な費用も減ったためだ。売上増だけでは、利益の伸びの大部分は説明できない。製品の製造とサービスの提供にかかる費用を差し引いた売上総利益は、四半期に7,100万ドル増えた。営業費用は1,400万ドル減った。この二つで、営業利益が8,500万ドル増えたことを説明できる。

経営陣の事業簡素化計画は、事業への影響が最も大きい製品と顧客に資源を集中し、無駄を減らしてサービスを速くすることを目指す。四半期の結果には、その目的に向けた進展が見られる。営業利益率は、売上のうち営業費用を差し引いた後に営業利益として残る割合だ。ザイレムによると、生産性向上による節約がこの割合を3.5パーセントポイント、価格設定が2.4ポイント押し上げた。物価上昇と販売量の減少が、その効果の多くを相殺した。経営陣による利益率の分析は利益への影響を示すもので、四半期中に節約できた現金を示すものではない。

連結業績、百万米ドル(利益率と一株利益を除く)2025年第2四半期2026年第2四半期2025年上半期2026年上半期
売上高2,3012,3364,3704,461
売上総利益8929631,6601,766
営業利益305390536634
営業利益率13.3%16.7%12.3%14.2%
ザイレムに帰属する純利益226263395456
希薄化後一株利益、米ドル0.931.111.621.90

出典:2026年のフォーム10-Q、3ページ、44ページ、48~50ページ。2025年のフォーム10-K、事業戦略、5~6ページ。表の利益率には、会社が示した端数処理後の数値を用いた。

既存事業の成長は引き続き緩やかだった。「オーガニック」の比較では、為替変動と事業の買収・売却の影響を除く。その基準で四半期の売上高は1.3%増えた。2025年第2四半期の伸びは約6%だった。2026年上半期のオーガニック成長率はわずか0.5%だった。為替換算は上半期の報告売上高を9,400万ドル押し上げ、売上高全体の増加額9,100万ドルを上回った。事業売却が成長の一部を相殺したためだ。

出典:2026年のフォーム10-Q、売上高の内訳を示す調整表、44~46ページ。ザイレムの2025年第2四半期決算、2025年7月31日、主な業績とオーガニック売上高の調整表。

利益改善の一部には、日々の事業の成果と分けて見るべき項目がある。ザイレムは関税の還付1,600万ドルを製品原価の減額として計上した。このうち現金で受け取ったのは400万ドルだけで、残る1,200万ドルは今後戻る見込みの金額として計上した。事業再編と資産減損の費用も、2,600万ドルから1,100万ドルに減った。

経営陣による調整後も利益の改善は見られるが、その幅は小さくなる。調整後営業利益は11.2%増え、報告ベースの増加率27.9%を下回った。この計算では、買収した無形資産の費用を使用期間にわたって配分する会計上の費用、償却費を除く。事業再編や組織見直しの費用、関税還付の利益を含む特別項目も除く。一方、後述する契約変更による利益押し上げは含まれる。つまり、対象とする費用が報告ベースとは異なり、残る利益のすべてが繰り返されると示すものではない。

事業の簡素化には、引き続き現金が必要だ。上半期の事業再編に伴う支払いは、前年の3,600万ドルから4,900万ドルに増えた。経営陣は2026年通年の事業再編費用を5,000万ドル~6,500万ドルと見込んでいた。したがって、四半期の費用が減っても、計画が終わったわけではない。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記1、7~8ページ。注記5、14~16ページ。経営陣による説明と調整後営業利益の調整表、49~51ページ。税引き前の全項目を示す調整表は計算注記に掲載した。

営業利益より下の項目では、事業売却で四半期に1,600万ドルの損失が生じ、法人税費用は2,800万ドル増えた。実効税率は25.0%から28.3%に上がった。主な理由は事業売却に伴う税金への影響だ。これらの費用により、ザイレムに帰属する純利益の伸びは16.4%となり、営業利益の伸びを下回った。

一株利益は19.4%と、さらに速いペースで伸びた。自社株買いによって、平均希薄化後株式数が約3.0%減ったためだ。前年の株式数で計算すると、四半期の利益2億6,300万ドルによる一株利益は約$1.08となり、報告値の$1.11を下回る。事業が稼ぐ利益が増え、それを分ける株式数も減った。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記6~7、17~18ページ。経営陣による説明、49ページと59ページ。株式数を前年と同じにした一株利益の比較は本稿の計算によるもので、会社が示す調整後指標ではない。

2. ポンプ事業が改善を支え、計量事業は弱含んだ

四半期の営業利益増加額のほぼ2分の二は、水インフラ事業によるものだ。この事業は、水を運び処理する設備を販売する。米国で水を運ぶ設備の販売量が増え、欧州では大型設備案件からの売上が伸びた。生産性向上による節約と、利益率の高い仕事の割合が増えたことも収益改善につながった。一方、水処理の売上は、市況の弱さと、一部の案件から意図的に撤退したことで減った。

事業、百万米ドル(オーガニック成長率を除く)2025年第2四半期売上高2026年第2四半期売上高2026年第2四半期オーガニック売上成長率2025年第2四半期営業利益2026年第2四半期営業利益
水インフラ6506832.6%103157
応用水事業4835012.7%84101
計測・制御ソリューション540508−1.4%6863
水ソリューション・サービス6286441.1%7891

出典:2026年のフォーム10-Q、注記19、36~38ページ。経営陣による説明、45~46ページと56~58ページ。4つの事業の営業利益は、本社費用2,200万ドルを差し引く前で4億1,200万ドルだった。差し引くと連結営業利益の3億9,000万ドルと一致する。比較対象となる2025年の金額は、それぞれ3億3,300万ドル、2,800万ドル、3億500万ドルだった。

応用水事業は、建物や工場などで使うポンプと関連設備を販売する。米国での価格設定と、以前受注した商業施設向け設備の納入が成長を支えた。データセンター向け案件も米国の産業向け売上に寄与した。しかし、欧州の事業活動の弱さがその効果を打ち消し、同事業の産業用途の売上はオーガニックベースで100万ドル減った。データセンターはザイレムにとって用途が広がっている分野だが、公表された結果からは、産業向け売上が全般に加速したとは言えない。

応用水事業の報告ベースの利益改善には、補足が必要だ。経営陣によると、営業利益率の上昇幅2.8パーセントポイントのうち2.7ポイントは、事業再編・組織見直しの費用減少と、特別項目による利益の増加によるものだった。これらを調整すると、利益率の改善はわずか0.1パーセントポイントだった。水インフラ事業の調整後利益率は5.1ポイント改善した。このため、2つのポンプ事業が実質的な改善に果たした役割は大きく異なる。

出典:2026年のフォーム10-Q、45~46ページと56~57ページ。事業別の調整に用いた数値は計算注記に示す。

計測・制御ソリューション事業では、米国で出荷できる状態になった水道メーターの注文が減った。エネルギー用メーターの販売量増加が、その一部を補った。海外の計量事業の売却は、同事業の売上減少額3,200万ドルのうち2,900万ドルを占めたが、継続中の事業もオーガニックベースで弱含んだ。物価上昇、販売量の減少、利益率の低い製品の販売割合の増加が、生産性の向上と価格設定による効果を上回った。

計量市場全体の動きも比較の参考になる。バジャー・メーターが報告した2026年第2四半期の公益事業者向け水道関連売上高は、買収の影響を含めて8%減った。その買収を除くと売上高は9%減り、同社は自動検針の案件の開始時期がばらついたためだと説明した。その前年には、スマートカバーを除く同じ事業の売上高が6%増えていた。さらに2024年第2四半期には26%伸びていた。この推移は、案件の開始時期による減速が1社を超える供給業者に及んでいることを裏づける。ただし、ザイレムの市場シェアの動きまでは切り分けられない。

出典:ザイレムの2026年のフォーム10-Q、46ページと57ページ。バジャー・メーターの2026年第2四半期決算、2026年7月22日、事業業績。バジャー・メーターの2025年第2四半期決算、2025年7月22日、公益事業者向け水道事業に関する説明。

ザイレムの競争力は、設備に加えて、その使い方に関する専門知識、販売網、継続的なサービスを提供できることにある。例えば同社のFlexNetネットワークはメーターをつなぎ、公益事業者が使用量を遠隔で読み取り、問題を見つけられるようにする。こうした機能は顧客の実際の業務上の必要に応える。ただし、今回の業績は、その必要がいつ売上につながるかを顧客の導入予定が左右することも示す。計量事業が鈍い間は、好調なポンプ事業が特に重要となる。

出典:2025年のフォーム10-K、事業部門、販売網、競争環境、8~10ページ。

3. 受注の急増は今後の仕事を増やすが、多くは売上になるまで時間がかかる

受注の急増は、水関連サービスと案件に集中していた。四半期の受注総額は42.0%増えて30億8,600万ドルとなった。オーガニックベースの増加額8億7,900万ドルのうち、水ソリューション・サービス事業が8億5,000万ドルを占めた。会社全体の差し引き増加額の約97%に当たる。提出書類は増加を大口契約と結びつけているが、その契約単独の金額、顧客、納入予定は明らかにしていない。

ほかの事業の動きは、より穏やかだ。オーガニックベースの受注は、応用水事業で9.2%、計測・制御ソリューション事業で2.4%増え、水インフラ事業では3.9%減った。大型のサービス契約は今後の仕事を増やすが、ザイレムの市場全体で需要が41%改善したと読むことはできない。

受注残は、まだ履行していない注文と顧客との契約を指す。その額は53億1,500万ドルに達し、2025年6月から5.9%増えた。経営陣は、このうち約40%が2026年の残りの期間に売上になると見込んだ。金額にすると約21億2,600万ドルで、受注残の大部分はそれ以降に残る。ザイレムによると、四半期に大きな取り消しはなかった。ただし、顧客は長期契約の予定を変更したり、契約を取り消したりできる。

出典:2026年のフォーム10-Q、受注と受注残、46~48ページ。受注の集中度と、年内に売上になると見込まれる受注残の金額は、公表された数値から計算した。

契約の変更も足元の売上に寄与した。ザイレムは上半期に、主として仕事の範囲と価格が変わったため、過去の期間に一部を実施した仕事について3,600万ドルを売上として計上した。これとは別に経営陣は、水ソリューション・サービス事業の四半期の売上と利益率を押し上げた要因として、有利な契約変更を挙げた。

この違いが重要なのは、以前に行った仕事の価格が改定されると、今日同じ額の新たな仕事をしなくても、今日の売上高が増えるためだ。全社での3,600万ドルは、上半期の既存事業による増収額2,100万ドルと比べても大きい。提出書類には、この額に対応する費用や税引き後の利益が示されていないため、「契約変更を除いた利益」を正確に計算することはできない。一方、当期の売上高と調整後の利益率が、新たな納入以外からも押し上げられたことは分かる。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記4、13ページ、水ソリューション・サービス事業の説明、46ページおよび58ページ。開示された全社の3,600万ドルは、重要な新規受注の金額とは明記されていない。

4. 顧客からの支払いが終わる前に、プロジェクトが現金を使っている

事業から得た現金は増えたが、売掛金と水処理の受託プロジェクトに、利益のかなりの部分が充てられた。上半期の営業キャッシュフローは3億3,800万ドルから3億9,800万ドルに増えた。経営陣は、現金を伴う利益の増加と支払い時期の違いを改善の理由に挙げた。年次報奨金の支払い減少も含まれる。一方、顧客向けプロジェクトやその他の事業用資産に充てる資金が増え、改善の一部を相殺した。

売掛金の変動による現金の使用額は、1億300万ドルから1億4,200万ドルに増えた。長期売掛金にも、従来の7,000万ドルに対して1億400万ドルが使われた。水処理の受託プロジェクトに資金が必要だったためだ。ザイレムは、関連する顧客からの現金をすべて受け取る前に、仕事を進め、人員や設備などを投入している。プロジェクトに利益が見込まれていても、事業を進めるための資金は必要になる。

契約資産は、2025年12月の5億1,000万ドルから、6月には5億8,500万ドルに増えた。これは請求予定日より前に終えた仕事の対価で、売掛金とは別に開示される。顧客から受け取った前払金の残高は2億8,600万ドルから2億7,200万ドルに減った。両者の動きは、請求待ちの仕事の価値が増える一方、顧客の前払いがそれに追いついていなかったことを示す。

出典:2026年のフォーム10-Q、キャッシュフロー計算書、6ページ、注記4、13ページ、資金繰りの説明、59ページ。これらの残高の変化とキャッシュフローの動きは対象範囲が異なるため、合算していない。

現金の創出と使途(百万米ドル)2025年上半期2026年上半期
営業キャッシュフロー338398
設備投資:長期使用資産の購入169179
フリーキャッシュフロー169219
現金配当の支払額196207
設備投資・配当後の現金残額−2712
現金による自社株買い131,243
これらの支出後の現金残額−40−1,231

出典:2026年のフォーム10-Q、6ページおよび43ページ。フリーキャッシュフローは、営業キャッシュフローからキャッシュフロー計算書上の設備投資を差し引いた額。投資と株主への支払いは、現金の使途として正の値で示し、残額の行は計算値である。企業買収、事業売却、借り入れ、その他の現金の動きは、この配分表に含めていない。

投資支出とサービス事業との結び付きは強まっている。水ソリューション・サービス事業の設備投資は6,300万ドルから8,200万ドルに増えた一方、全社の支出増は1,000万ドルにとどまった。同事業は水処理システムを運営し、顧客に機器を貸し出す。提出書類はまた、長期売掛金による現金流出が水処理の受託プロジェクトに関係すると明記している。これらは、同社が水関連のサービスを届けるために資金を出す2つの方法だ。開示された設備投資額から、既存設備の維持と事業拡大への支出を分けることはできない。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記19、39ページおよび59ページ。2025年のフォーム10-K、水ソリューション・サービス事業の説明、9~10ページ、注記1のリース会計方針。

設備投資が増える一方、投資活動で使った現金の純額は1億4,000万ドルから9,800万ドルに減った。資産買収の支払額は3,700万ドルから200万ドルに減り、事業売却による現金収入は5,000万ドルから5,900万ドルに増えた。このため、事業売却と買収支払額の減少によって、ほかの用途に回せる資金が生まれた。

出典:2026年のフォーム10-Q、キャッシュフロー計算書、6ページ、投資活動の説明、59ページ。

上半期の現金収支だけで、通年の目標に届かないとは言えない。経営陣は7月に、年間売上高約92億ドルに対し、フリーキャッシュフローを10.2%~11.0%とする目標を維持した。この前提を当てはめると、通年では約9億3,800万ドル~10億1,200万ドルとなり、下半期におよそ7億1,900万ドル~7億9,300万ドルが必要になる。

過去にも同様の動きを裏付ける例がある。2025年の下半期におけるフリーキャッシュフローの計算値は7億4,100万ドルだった。したがって、2026年に必要な額は、前年下半期の実績に近い。ただし、達成には代金回収とプロジェクトの支払い日程が関わる。特に、水処理の受託業務がより多くの現金を使っている。この計算は7月の見通しを当てはめたもので、買収支払額や年末の現金残高の予測ではない。

出典:ザイレムの2026年第2四半期決算、2026年7月28日、見通し。2025年のフォーム10-K、フリーキャッシュフローの調整表、36ページ。2026年のフォーム10-Q、43ページ。計算に使った数値は以下に示す。

5. 自社株買いは事業への投資以上に貸借対照表を変えた

上半期に事業から得た現金で設備投資と配当は賄えたが、自社株買いには別の資金が必要だった。経営陣は、成長を重視しながら株主のために資金を使う方法として、自社株買いを挙げている。同社は上半期に10.5百万株を12億4,300万ドルで取得した。これには、従業員の源泉徴収税の支払い義務を精算するために使った1,400万ドルが含まれる。

設備投資、配当、自社株買いの後に生じた12億3,100万ドルの不足分は、借り入れ、手元の現金、その他のキャッシュフローを組み合わせて賄った。新たな長期借り入れによる純収入は9億9,000万ドルだった。それでも現金は2億300万ドル減り、12億7,600万ドルとなった。有利子負債は19億4,200万ドルから29億2,600万ドルに、負債から現金を差し引いた額は4億6,300万ドルから16億5,000万ドルに増えた。後者の計算には、リース債務と事業上の負債を含めていない。

出典:2026年のフォーム10-Q、貸借対照表とキャッシュフロー計算書、5~6ページ、注記12および16、23~25ページと32ページ。

いくつかの負債が減ったため、借入金は負債総額より速いペースで増えた。従業員の給与や福利厚生に関する未払額は6,200万ドル減り、海外投資を為替変動から守るための通貨スワップに計上された負債も8,400万ドル減った。買掛金は10億1,300万ドルだった。このため、資金調達の必要額が増えた主な理由は、仕入れ先への未払いが全般に増えたことではなく、資金の配分にあった。

出典:2026年のフォーム10-Q、5ページ、注記10~11、21~22ページ。

貸借対照表上の売掛金は1億1,600万ドル増えて18億7,500万ドルとなり、在庫も3,300万ドル増えて10億1,600万ドルとなった。原材料、仕掛品、完成品のいずれも在庫が増えた。売上高の伸びは緩やかだったが、これらの残高にはより多くの資金が必要だった。為替変動や事業売却の影響があるため、残高の増減は、キャッシュフロー計算書に示された売掛金と在庫による現金流出と一致しない。

有形固定資産の純額は11億5,900万ドルから11億6,700万ドルへの小幅な増加にとどまった。投資と並行して、減価償却やその他の変動があったためだ。その他の非流動資産は1億4,500万ドル増えて13億7,500万ドルとなった。開示された長期プロジェクトへの現金支出は、この幅広い項目に注意が必要な理由の一つだが、増加額のすべてを説明するものではない。

出典:2026年のフォーム10-Q、5~6ページ、注記8、18ページ、資金繰りの説明、59ページ。

ザイレムの資産の多くは、過去の買収を反映している。のれんとその他の無形資産は合計104億600万ドルで、総資産の約60%を占めた。のれんは、買収額のうち、個別に特定できる資産に割り当てられなかった価値を表す。その他の無形資産には、顧客との関係、技術、ソフトウェアが含まれる。のれんの7,600万ドルの減少は、主に為替とその他の要因による7,000万ドルの変動によるものだった。使用期間が定められた無形資産には、1億5,000万ドルの償却費が生じた。これらの会計上の資産は、買収した事業を通じて将来の利益につながるが、借金の返済に使える現金ではない。

海外の計測事業の売却により、売却予定に分類されていた資産と負債が減り、現金も入った。取引の対価総額は約8,000万ドルだが、後日受け取る金額も含むため、全額がすぐに現金で入ったわけではない。ザイレムは、この売却について累計3,700万ドルの損失を計上した。そのうち2,300万ドルは、すでに2025年に計上されていた。他の事業売却による利益を差し引くと、上半期の事業売却全体の損失は1,200万ドルだった。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記3および9、9~10ページと19ページ、貸借対照表、5ページ。

資本は、資産から他者への支払い義務を差し引いた後、会計上、株主に属する額だ。利益は出たものの、資本総額は114億9,100万ドルから104億2,400万ドルに減った。主な理由は、買い戻した株式の取得費用が資本から差し引かれるためだ。ザイレムはその株式を消却せず、自己株式として保有した。発行済み株式数は実際には259.9百万株から260.3百万株に増えた。同社は株式報酬費用2,500万ドルを計上しており、自社株買いで全体の株数が減る一方、従業員向けの株式報酬には引き続き費用がかかった。以下の資本の増減表では、これらの影響を配当や為替による変動と分けて示す。

出典:2026年のフォーム10-Q、5ページおよび27~33ページ。自己株式は16.3百万株から26.8百万株に増え、その取得費用は12億5,500万ドル増加した。これには、計上済みの自社株買いにかかる物品税1,200万ドルが含まれる。

6. 買収はザイレムの事業能力を広げ、資金調達の負担も増やす

四半期末後の買収計画を踏まえると、6月末の現金残高だけでは、必要な資金の全体像は分からない。比較的小規模な取引では、具体的な技術やサービスが加わる。ザイレムは7月1日にTriOSを約190百万ユーロ、米ドル換算で2億1,600万ドルで買収し、計測・制御ソリューション事業に光学式の水質センサーを加えた。また、WaterFleetを約2億ドルで買収することで合意し、移動式の給水・排水処理サービスを加える予定だ。

WaterFleetが6月に説明したデータセンター建設プロジェクトは、このサービスの使われ方を示す。現場で設備を整える必要がある場所で、水の貯蔵、くみ上げ、排水の再利用、継続的な運営を担う。ザイレムにとって、個別のポンプの販売を超えて、顧客の水供給の需要に応える具体的な道筋となる。確認した資料からWaterFleetの買収合意は確認できるが、その後に買収が完了したか、最終的な買収額はいくらかは確認できない。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記3、8~9ページ。EagleTreeによるWaterFleet売却の発表、2026年7月29日。WaterFleetのプロジェクト説明、2026年6月9日。

さらに大きな動きが8月11日に続いた。ザイレムは、IndicorからCornell PumpとRoper Pumpを14億6,000万ドルで買収することで合意した。両社の機器は、固形物を含む混合液など扱いにくい流体に対応し、ザイレムの産業・自治体向け製品を広げる。経営陣は、両事業の2026年の売上高が2億6,000万ドル超、EBITDA利益率が30%超になると予測した。また、計画どおりに実現した後の年間コスト削減額を2,300万ドルと見込んだ。これらは事業の業績と予定する節約額の予測であり、ザイレムの第2四半期決算にすでに含まれた実績ではない。買収完了は、承認などの条件を満たすことを前提に、第4四半期に見込まれていた。

出典:ザイレムの買収発表、2026年8月11日、取引の概要。EBITDAは、利息、税金、減価償却費、無形資産の償却費を差し引く前の利益であり、投資を終えた後に使える現金ではない。

ザイレムは、この買収に先立って資金調達の枠を広げた。9月8日、限度額10億ドルの銀行からの借入枠を、期間5年、限度額15億ドルの新たな枠に切り替えた。この借入枠では、限度額内で借り入れ、返済し、再び借り入れることができる。その日時点で借入残高はなかった。9月29日には15億ドルの社債を発行し、調達資金をCornell PumpとRoper Pumpの買収、関連費用、一般的な事業目的に充てる予定とした。社債の表面利率から計算すると、年間の利息は約8,275万ドル増える。これには手数料、金利などの変動に備える取引、使用待ちの現金から得る利息を反映していない。

出典:9月8日の借入契約を報告したフォーム8-K、提出日2026年9月9日、項目1.01~1.02。2026年9月29日付フォーム8-K、項目8.01。

2026年6月30日時点の社債残高(百万米ドル)元本年利率年間利払い額(計算値)
2026年満期5003.250%16.25
2028年満期5001.950%9.75
2031年満期5002.250%11.25
2033年満期5005.200%26.00
2036年満期5005.450%27.25
2046年満期4004.375%17.50
合計2,900—108.00

出典:2026年のフォーム10-Q、注記12、23~25ページ。この表は6月時点の内訳であり、調査対象期間の締め日時点の社債残高を示すものではない。9月に発行した社債は別に、2029年、2032年、2037年に満期を迎える各5億ドルで構成され、利率はそれぞれ5.250%、5.450%、5.850%だった。

6月時点で、2026年の残りの期間に満期を迎える債務は計5億2,700万ドルで、その大半を5億ドルの社債が占めた。次にまとまった返済予定額は、2028年の5億800万ドルだった。現金残高12億7,600万ドルと、当時まだ利用していなかった融資枠10億ドルは、近い時期の返済に充てられる資金だった。一方、買収や株主への資金還元にも、この資金が必要だった。その後の社債発行で返済時期はさらに先の年にも分散したが、継続的な資金調達コストも増えた。

上半期の支払利息1,100万ドルには、新たな債務を通年で保有した場合の費用は反映されていない。5月に発行した社債が上半期中に残っていた期間は約ひと月だけで、異なる通貨の資金を交換する契約から生じた収益2,800万ドルも支払利息に含まれていた。実際に支払った利息は2,900万ドルだった。これらの数値は対象期間や差し引かれる項目が異なるため、社債の契約に基づく利払い予定額の代わりにはならない。

出典:2026年のフォーム10-Q、6ページ、注記10と12、20~25ページ、利息に関する説明、58~59ページ。

新たな銀行との契約では、債務は原則として、契約で定める直近4四半期の利益指標の3.5倍までに制限される。条件を満たす買収を行い、通知した場合には、上限を一時的に4.0倍へ引き上げられる。こうした融資契約上の条件はコベナンツと呼ばれ、ザイレムが事業拡大に際して借りられる額を制限する。同社は6月時点でコベナンツを守っていると報告した。その後に確認した開示資料には、新契約に基づいて現在あとどれだけ借りられるかを示す計算はない。

リース料の支払いも、上記の資金調達による債務とは別の義務となる。2025年12月時点で、事業用と資金調達用のリースについて、将来の支払予定額は、割引前で6億1,200万ドルだった。このうち2026年に1億4,000万ドルを支払う予定だった。将来の支払いを現在の価値に換算した帳簿上の負債は5億3,300万ドルだった。6月時点で、そのうち短期のリース負債は1億2,900万ドルだった。四半期報告書では、年次報告書にある満期ごとの全体表は更新されていない。ザイレムにはこのほか、支払手形・買掛金に含まれる、仕入先向けの資金調達制度の対象請求書が2億6,900万ドルあった。これらは当初の支払条件に従って支払うもので、社債とは別の事業上の支払いである。

出典:2026年の融資枠契約、第6.05条、2026年のフォーム10-Q、注記11~12、22~25ページ、2025年のフォーム10-K、注記11、87~89ページ。

買収を重ねることで、ザイレムの利益を生む事業は広がり得る。一方、買収した事業が計画どおり成果を出せるかどうかは、今や資金面でより大きな意味を持つ。顧客を維持し、買収先の事業を統合し、計画した経費削減を実現して、利払いと既存事業への投資を支える必要がある。9月の資金調達は、同社が資金を確保できることを示した。ただし、予定する買収が事業面でどのような成果を上げるかは、まだ示していない。

7. スウェーデンの税務訴訟には、なお具体的な支払いリスクがある

ザイレムは最近の裁判で勝訴したが、スウェーデンの税務当局はなお控訴している。スウェーデンの子会社は、2013年の知的財産の移転について課税処分を受けた。2022年の同社に不利な判断の対象額は、税金、加算税、利息を含めて837百万スウェーデン・クローナで、提出書類によると約8,600万ドルに相当する。

ザイレムは2024年の控訴審で勝訴し、差し戻された争点についても2025年12月に有利な判断を得た。スウェーデン税務当局は後者の判断を不服として控訴した。経営陣は最終的に勝訴する可能性が高いと考え、この係争中の税務上の問題について引当金を計上していない。この会計上の判断があっても、最終判断がザイレムに不利なら支払いが生じる可能性は残る。開示された課税額は、最終的な損失額を新たに見積もったものではない。

開示されたほかの義務も、その性質と規模に沿って捉える必要がある。6月時点で、一般的な訴訟関連と環境関連の引当額はそれぞれ300万ドル、製品保証に関する残高は5,300万ドルだった。保証契約、保証証券、信用状の合計は8億9,900万ドルだった。これらは契約や保険の要件を支えるもので、直ちに同額の現金を支払う請求ではない。経営陣は、注記18に記載した一般的な訴訟問題について、重大な影響が生じる合理的な可能性は確認していない。

ザイレムは、連結対象のソフトウエア子会社イドリカの残りの持ち分も買い取る必要が生じ得る。少数持ち分の保有者が売却を求める権利は2027年12月10日以降に行使可能となり、行使可能になってから最初の2年間の価格は168百万ユーロである。この権利に関する帳簿価額2億4,200万ドルは、負債と資本の間に別に表示されている。将来、社債の返済予定や新たに発表した買収とは別に、資金が必要になる可能性がある。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記6、17ページ、注記18、34~35ページ、注記20、39ページ。

8. 改善した事業から、使える現金をさらに生み出す必要がある

ザイレムの収益性は改善した。次は事業を拡大しながら、その改善を現金の増加につなげられるかが問われる。水インフラ事業の伸びは、生産性の向上と価格設定が成果を上げていることを十分に示している。一方、計測事業の弱さ、販売量の減少、利益を押し上げた契約上の調整を踏まえると、利益の増加全体を、顧客需要が一様に改善した結果とは捉えられない。

経営陣が7月に示した見通しにも、この違いが表れていた。買収や為替の影響を除いた売上高の伸びの見通しは、従来の2%~4%から2%~3%へと狭めた一方、調整後の一株当たり利益の見通しは引き上げた。事業面で重要なのは、大型案件の受注を納品と顧客からの入金につなげ、その過程で使える現金がますます多く拘束される事態を避けられるかどうかだ。

その後のポンプ事業の買収で、もう一つの課題が加わる。買収した事業は、統合費用と増えた利払いを支えられるだけの営業利益と現金を生み出す必要がある。進捗は顧客からの入金、一時的な利益押し上げ効果を除いた後も維持される利益率、買収した事業の業績に表れる。案件代金の入金が遅れたり、買収した事業の利益が弱かったりすれば、報告上の利益が黒字でも、追加の自社株買いや投資に使える資金は減る。

出典:2026年のフォーム10-Q、45~60ページ、2026年7月28日の決算発表、見通しの項目、8月11の買収発表、9月29の資金調達に関する提出書類。

報告の基準と計算上の注記

報告の基準:ザイレム(Xylem Inc.)、証券コードXYL、CIK 0001524472。2026年6月30日を期末として表示した期間のフォーム10-Qは、受付番号0001524472-26-000110で、2026年7月28日に提出された。分析には、監査を受けていない米国会計基準に基づく連結財務諸表を用いた。子会社を含み、グループ内の取引は相殺している。四半期の損益比較は4月から6月、キャッシュフローと上半期の比較は1月から6月を対象とする。貸借対照表は2026年6月30日と2025年12月31日を比較する。ザイレムの四半期決算日は実際には暦上の四半期末に最も近い土曜日だが、表示には暦上の四半期末の日付を用いている。

情報の締め日時点は、ニューヨーク時間の2026年10月20日である。使用した最新の主要な会社提出書類の日付は2026年9月29日である。買収契約と業績予想には、それぞれの発表日を示した。分析では、予定どおりに買収が完了したとも、6月時点の現金残高と債務残高がその後も変わらなかったとも想定していない。

出典:米証券取引委員会の提出書類一覧、2026年のフォーム10-Q、表紙と注記1、米証券取引委員会の企業データ。XBRLデータの照合には、この受付番号、該当する時点または期間、米ドルまたは株数の単位を用いた。データ上の項目名の意味が広すぎたり狭すぎたりする場合は、財務諸表の項目名と注記に従った。

計算上の注記:以下の照合では、別の単位を明記した場合を除き、百万米ドルを用いる。

報告上の営業利益と調整後の営業利益。いずれも税引き前の金額で、法人税による調整はしていない。プラスの調整額は費用を足し戻し、マイナスの調整額は利益を押し上げた項目の純額を取り除く。特別項目の調整額の合計は、関税分の回収額1,600万ドルの総額とは一致しない。この項目には、ほかの特別費用も含まれているためである。

連結営業利益の計算、百万米ドル第2四半期 2025第2四半期 2026上半期 2025上半期 2026
報告営業利益305390536634
再編・事業調整費用を加算29155653
買収した無形資産の償却費を加算5552110107
特別費用を加算、特別利益の純額を控除13−1025−5
調整後営業利益402447727789
調整後営業利益率17.5%19.1%16.6%17.7%
事業別営業利益の計算、百万米ドル水インフラ事業、第2四半期 2025水インフラ事業、第2四半期 2026応用水事業、第2四半期 2025応用水事業、第2四半期 2026
報告営業利益10315784101
再編・事業調整の調整額125103
買収した無形資産の償却費の調整額10900
特別項目の調整額2−30−6
調整後営業利益1271689498
調整後営業利益率19.5%24.6%19.5%19.6%

出典:2026年のフォーム10-Q、50~51ページ。本文で述べる利益率の変化は、会社が公表した端数処理後の数値に基づく。「調整後」は米国会計基準に基づかない指標で、契約変更による影響は含まれる。

売上高と利益の確認。 第2四半期の売上高は、前年の23億100万ドルに、買収などを除く既存事業の成長による3,000万ドル、為替による増加分2,900万ドル、買収による売上高700万ドルを加え、事業売却による3,100万ドルを差し引くと、23億3,600万ドルになる。上半期の計算は、43億7,000万ドル + 2,100万ドル + 9,400万ドル + 1,200万ドル − 3,600万ドル = 44億6,100万ドルとなる。

ザイレムに帰属する第2四半期の純利益は、2億2,600万ドルから2億6,300万ドルになった。営業利益の8,500万ドル増加と支払利息の200万ドル減少が押し上げた一方、その他の営業外損益が600万ドル悪化し、事業売却損1,600万ドルと税金の2,800万ドル増加が押し下げた。株式数を前年と同じにした場合の一株当たり利益は、2億6,300万ドルを前年の希薄化後平均株式数243.859百万株で割った約$1.08となる。当期の平均株式数は236.574百万株だった。

出典:2026年のフォーム10-Q、3ページ、17~18ページ、44~49ページ。

利益から営業キャッシュフローへ。 2026のキャッシュフローの計算は、ザイレムのみに帰属する4億5,600万ドルではなく、少数株主に帰属する分も含む連結純利益4億5,000万ドルから始まる。減価償却費と償却費は、設備など長期間使う資産の取得費用を使用期間に分けて計上する。費用を計上した時点で新たな現金支出は必要ないため、会計上の利益は減っても、キャッシュフローの計算ではその額を加え戻す。

上半期 2026の営業キャッシュフローの計算、百万米ドル金額
連結純利益450
減価償却費・償却費を加算280
株式報酬、再編費用、売却損、その他の調整純額を加算52
再編に伴う現金支出を控除−49
売掛金、在庫など営業上の資産・負債の純変動を控除−335
営業キャッシュフロー398

5,200万ドルの調整額は、株式報酬2,500万ドル + 再編費用と減損損失4,200万ドル + 売却損1,200万ドル − その他の調整額2,700万ドルで構成される。3億3,500万ドルの現金支出は、売掛金1億4,200万ドル + 在庫4,100万ドル + 未払費用1,300万ドル + 長期売掛金1億400万ドル + その他の支出3,600万ドル − 税金に関する残高の変動による100万ドルで構成される。これらはキャッシュフロー計算書の項目であり、貸借対照表の残高変動に重ねて加算しない。

比較対象となる2025のキャッシュフロー計算書は3億9,500万ドルから始まる。一方、損益計算書に記載された連結純利益は3億9,100万ドルで、ザイレムに帰属する純利益は3億9,500万ドルである。公表された比較対象期間のキャッシュフローの各項目を合計すると、開示された営業キャッシュフロー3億3,800万ドルになる。現金収支の比較には報告された営業キャッシュフローの合計を使う。計算の起点となる2つの利益額は、含む範囲が異なる。

出典:2026年のフォーム10-Q、3ページと6ページ。

現金残高とフリーキャッシュフロー。 期首の現金14億7,900万ドル + 営業活動による現金3億9,800万ドル − 投資活動に使った現金9,800万ドル − 財務活動に使った現金4億8,400万ドル − 為替の影響3,100万ドル + 売却目的で保有する資産に分類された現金の変動1,200万ドル = 期末の現金12億7,600万ドルとなる。財務諸表には、さらに加算すべき使途制限付き現金の残高は示されていない。この計算では、売却目的で保有する資産への分類変更による変動を一度だけ含めている。

フリーキャッシュフローは、営業キャッシュフロー3億9,800万ドルから設備投資1億7,900万ドルを差し引いた2億1,900万ドルである。営業キャッシュフローにすでに含まれる外部委託プロジェクトへの支出は、加え戻さない。7月時点の見通しでは、予想売上高92億ドル × 予想現金利益率10.2%~11.0% = 年間フリーキャッシュフロー9億3,840万ドル~10億1,200万ドルとなる。ここから2億1,900万ドルを差し引くと、下半期分は7億1,940万ドル~7億9,300万ドルとなる。比較対象の2025は、年間フリーキャッシュフロー9億1,000万ドルから上半期のフリーキャッシュフロー1億6,900万ドルを差し引いた7億4,100万ドルである。

出典:2026年のフォーム10-Q、6ページと43ページ;2025年のフォーム10-K、36ページ;2026年7月28日の決算発表、業績見通し。

貸借対照表と資本。 償還可能な少数株主持分は通常の資本とは別に表示される。そのため、6月の会計上の等式は、資産173億4,200万ドル = 負債66億7,600万ドル + 償還可能な非支配持分2億4,200万ドル + 資本合計104億2,400万ドルとなる。12月の等式は、176億3,400万ドル = 58億8,500万ドル + 2億5,800万ドル + 114億9,100万ドルとなる。

資本の増減、百万米ドル2025年12月31日上半期 2026の変動2026年6月30日
普通株式303
額面を超える払込資本8,759288,787
利益剰余金3,7062503,956
自己株式、取得原価で控除−768−1,255−2,023
その他の包括損失の累計額−220−82−302
ザイレム株主に帰属する資本11,480−1,05910,421
その他の非支配持分11−83
資本合計11,491−1,06710,424

利益剰余金は、ザイレムに帰属する利益4億5,600万ドルから宣言済みの配当2億600万ドルを差し引いた分だけ増えた。実際に支払った現金配当は2億700万ドルで、計上する時期が異なる。株式報酬制度に伴う取引によって、払込資本は2,800万ドル増えた。自己株式の控除額が12億5,500万ドル増えたのは、株式買い戻しに使った現金12億4,300万ドルと、未払いの物品税1,200万ドルを合わせた結果である。その他の包括損失の累計額は8,200万ドル増えた。内訳は、為替に関する変動6,600万ドル、デリバティブに関する変動1,500万ドル、年金に関する変動100万ドルで、関連する税金と振替額を反映している。これらの資本の変動を、報告利益から追加で差し引く営業費用として扱わない。

出典:2026年のフォーム10-Q、5~6ページ、および注記14~17、27~33ページ。

負債と利息の計算。 6月の優先債の元本29億ドル + 設備資金の借り入れ2,300万ドル + その他の負債2,400万ドル − 未償却の発行費用と割引額2,100万ドル = 報告された有利子負債29億2,600万ドルとなる。年間の債券利息は、債券が通年で残っていると仮定し、元本に契約上の利率を掛けて求める。5月発行分は、5億ドル × 5.200% + 5億ドル × 5.450% = 年間5,325万ドルとなる。9月発行分は、5億ドル × 5.250% + 5億ドル × 5.450% + 5億ドル × 5.850% = 年間8,275万ドルとなる。これらの計算には、発行費用の償却、その他の借り入れ、ヘッジ、現金からの受取利息、返済に伴う変動は含まれない。報告される支払利息の純額を予想したものではない。

出典:2026年のフォーム10-Q、注記12、23~25ページ;2026年9月29日のフォーム8-K、項目8.01。

この分析は情報提供と学習を目的とする。ザイレムの事業と財務開示を評価したもので、投資助言ではない。

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